ウルグアイまで飛んでいる♪

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ウルグアイってどこだ?

最近になってJT-65を南側のベランダからの運用を始めて、南半球のアマチュア無線局と交信ができるようになった。これは先週の写真だが、JT-65というデジタル通信では、ぼくの電波がどこまで飛んでいるのかがわかるのだ。なんと地球の裏側にある、ウルグアイの局まで飛んでいた。

直線距離にして17,915Kmもある。残念ながら交信することはできなかったのだが、ベランダから出しているだけのモービルホイップアンテナで、しかもFT-817という小型の無線機で、たったの5Wという出力電波が、あそこまで飛んでいるのか! と本当に驚いている。

でもね。いつも思うのだけど、ずっと続けていれば、いつかは交信できるのだと。そう信じているよ。

今日ものんびりJT65を楽しんだ

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工夫するからたのしい

北側の無線室から小さな無線機FT817だけを居間に持って来て、気楽にJT65を楽しめるようにしたのはよかったと思っている。出勤前の朝食後にちょっとだけ楽しんでみたり、お酒を飲みながらのんびり楽しむこともできるようになった。この気楽さこそがJT65というデジタル運用モードなんだと思う。

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でも1つだけ面倒なことがある。それはアンテナの調整だ。ベランダから出しているモービルホイップアンテナのSWR(定在波)をアナライザーで計り、できるだけ小さな値(1.0に近づける)に調整を小まめにしないといない。一旦ベストにしても、天気の状態や、ほんのちょっとしたアンテナのアース線(カウンターポイズ)の張り方が動くだけで、大きく値が変化してしまうのだ。

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いちいち、アンテナの所に行って少し変えて、またアナライザーの所に来ては計る。それを繰り返すというのも大変だし、アナライザーをアンテナの近くに設置するのも大変だ。
お、そうだ! と閃いたことがあった。

それはSkype(スカイプ)を使うことだ。パソコンとiPhoneのそれぞれをインターネットのSkypeでつなぎ、パソコンのカメラでアナライザーを映し、iPhoneからその映像を見ながら、調整をするという方法だ。さっそく試してみたら、うまくいったよ。これで短時間で調整ができるようになった。うまく行ったときは楽しいね。(写真のSWRは1.4だけど調整後は1.1)

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タスマニアってどこだ?

さて、今日は比較的電波のコンディションが良いのか、遠く地球の反対側のチリの局や南半球のオーストラリアの局が聞こえてくる。しかし、何度コールしても取ってくれない。仕方がないので、CQを出してみることにした。何回かCQを出しながら、出力の調整というかSignaLinkのTXのボリュームを変えながら、ALCの振れ方で反応がどう変わるのかを確かめながら送信した。

ALCはメータが振れないようにしなさいという教えがあるし、一方ではJT65はALCを上げても歪みは出ないので問題はないという人もいる。ぼくにはその根拠がわからない。試した結果が良ければそれでよいと思っている。いろいろ試してみたところ、ALCの振れ方がメータで1個の所でコールしてくれたのが中国の局だった。そしてその後はVK7XX局がコールしてくれた。

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QRZで調べてみると、タスマニアと島の地図が出てきた。「タスマニア?」聞いたことはあるけど、どこだろう?

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地図の縮尺を変えてみると、オーストラリアの向こうにある小さな島だということがわかった。直線距離でなんと8,538.9 kmという距離だ。タスマニアかあ。いいなあ、こんな所に一度は行ってみたいなあ。こんな風にして世界と交信しながら、その国やその地方のことを調べてみると、アマチュア無線というのは本当に面白い世界なんだと思う。

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さて、この時期は年賀状を作らないといけない。こういう儀礼的なことはあまり好きではないが、ごく身近な人達だけには、近況報告を書いて出すようにしている。来年の干支は申(さる)。こんなゆるいデザインにしてみた。温泉に浸かりながら日本酒を呑む。最高だぜい!

過疎化というけれど

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過疎化がさらに進んでいた

先日かみさんの実家に行ってきた。結婚した頃は片道6時間掛かったのだが、今や3時間で行けるくらいになった。ありがたいことだ。

三重県松阪市飯高町森。ここはほぼ奈良県に近い山深い田舎だ。

典型的な過疎の集落で30軒ほどの家が半分になったそうだ。
過疎化というのが深刻だと言われている。

でも、実は多くの人は実感していないけれど、こういう過疎地と言うのはとてつもなく「大きな財産」でもあると思っている。

過疎地こそネットのインフラを

豊かな自然があり、綺麗な空気と水があり、土地も家も安く手に入る。
不便だというけれど、ネットが繋がれば買い物が不自由なく利用できる。
物流もすごく整備されているから、欲しい物は翌日には手に入る。

とにかく基本的に生活には全く困らないでいられる。
でも、この土地にずっと住んでいる老人は不便だ。
なぜかと言うとネットが使えないからだ。
そのことをなんとかできればもっと何とかなると思うのだよ。

ぼくは何も家賃が高い都会に住んで、あくせくして暮らすなら
考え方を変えればこういう所に住む方がずっと幸せじゃないかと思う。

新しい田舎暮らしを

田舎暮らしというと、何故か「自給自足」を目指す暮らし。
そう思う人も多いと思うけど、そうしたい人はそれを目指せばいい。
それはちょっと重いと思う人もいるだろうし、それを目指さなくても田舎暮らしはできる。

それに、都会と同じ暮らしを田舎でしようと思えばそんなに苦労はしない。
というか、むしろ「新しい田舎暮らし」を創造したらいいのだと思う。
そう思うだけで楽しくなってくるよね。

でも、そのことよりも多分多くの人は「田舎は不安」という漠然とした思いがあるんだと思う。
良いことの方がたくさんあるのだけど、未知なる不安の方が気に掛かる。
たったそれだけのことじゃないのと思う。

ぼくはこの第2の古里があって、ここの田舎暮らしを間接的に体験しているけれど、人間の原点はこういうところにあると思っている。

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とにかく、いつも美しい自然が身近に感じられること。
それは空気も水もおいしい。
静かだということ。
星が綺麗だということ。
こんなことでさえ、岡崎という地方都市でさえ、感じることはない。
ましてや大都会に住んでいる人は同じ日本でありながら異国なんだと思うだろう。

しいて言えば
例えば、夜の赤ちょうちんではしごをしたい。
ふらっとパチンコをしたい。
おいしいラーメン屋に行きたい。
ということくらいで、他にどうしても都会でないといけないことはない。
あえて言えば、今勤めている会社が都会にある。
それくらいかなと思う。

だから、ネットで仕事ができる会社は田舎で仕事をするのがいいと思う。
それをぼくも模索できればいいなと思う。
今や都会は完全に飽和状態にある。
本当にちょっと何かあったらとんでもないことになると思うと怖いくらいだ。
大きな地震があったらすぐに完全に機能麻痺。
そのことの方がどれだけ怖いだろうか。

若者よ田舎を変えよう!

ぼくはこれからは少しずつ地方分散への流れが加速すると思う。
さらに、田舎へも広がっていけばもっといいと思う。
日本にはそういう睡る財産がいっぱいある。いっぱいどころではない。
きっとあと10年20年したら、そういう時代になっているだろう。
ぼくはそう思う。

というか、世の中の価値判断が経済一辺倒になっていて、人間の幸せや豊かさはお金だけなの?って思う。
だから、こういう暮らしがもっと格好良くて素敵に思えるようなことを、どれだけの人達が実践していけるか。そのことで、きっと加速していくのだろうと思う。例えば「古民家ゲストハウス梢乃雪」とかだよね。

この記事に書かれていたことに納得する。
「実は外国人はほとんどこないんです。海外向けに広報していないというのが1番の理由かなと。「できていない」より「していない」のほうが正しくて。なぜかというと、外国人の方に日本文化を知っていただく前に、まずは日本の方に日本の田舎を知ってもらいたいんです。日本の8割が田舎のはずなのに、意外と田舎への入口がほとんどない。海外よりも遠い日本の田舎を、身近なものにしてほしくて」

でもさ。若い人達がこういう感覚で楽しんでいるってことは、間違いなく、そういう方向に向かうよね。

南側のアンテナからJT65をトライしてみた

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アパマンハムならではの工夫

ぼくは「アパマンハム」だ。アパートやマンションでアマチュア無線を楽しんでいる人のことだ。ベランダからしかアンテナを出すことができないので、小さなアンテナしか出せないし、方向も制約がある。でもそれなりの工夫をする楽しさもある。

ぼくはいつもは北側のベランダからアマチュア無線を楽しんでいるが、先日準備できた南側から試しにトライしてみた。こちらから運用する時は21MHzのみのJT65でやってみるつもりだ。
どんな感じになるかワクワクする。

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さっそくワッチしてみると、北側からは普段は聞こえてこない、オーストラリアやニュージーランドも聞こえてきた。ただ、何度コールしてもぼくのアンテナがショボいからか。ぜんぜん応答してもらえない。
仕方がないので、CQを出してみることにしよう。JT65では「CQ JA2WIG PM84」という短い文字数しか送れない。PM84というのはぼくの住んでいる位置情報だ。

何度送っても応答がなかったのだが、諦めかけた時にコールがあった。VK2POPオーストラリアの局だ。シドニーに近い所から直線距離で7,610Kmだ。初めてのVKオーストラリアだった。ありがとう、ありがとう!

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PSKREPORTERというサイトに登録すると、JT65のソフトから交信しているそれぞれの局からのデータがここに集まる。これをみると、ぼくの送信した電波がどこまで届いているのかがわかるのだ。すごいよね。

なんと、まだ一度も交信できていないアメリカにも、ちゃんと電波が届いていることがわかった。これは感激だ。しかも地球の反対側の18,000Km離れた、アルゼンチンからの電波もぼくの所に届いているよ。
5Wという送信出力とショボいアンテナだけど、いつかこれらの局と交信できるのを夢見ている。先の楽しみがあるっていいことだよね。

じじーのごく普通の休日を書いてみた

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いまのぼくには欲はない

今日はのんびり完全休養日と決め込んだ。

ゆっくり9時前に起きて朝食を食べ、これからどうしようかと思ったが、そうだ今日は完全休養日と決めたのだ。部屋に戻りそよ風が吹く中、贅沢にもまた二度寝。1時間ぐーすか熟睡した。

お昼に前から行きたかった近くにできた新しいラーメン屋さんにかみさんと行ってきた。
久々においしい塩ラーメンを食べさせてくれた。ありがとう!また来るからね。

午後はプレミアム12の日本対メキシコを観た。一方的な流れだったので観るのをやめた。

dTVで「大停電の夜に」を観た。いろんな人間模様がジーンときた。やっぱり、大切なのは愛だなあ〜。

そういえば先週はイオンシネマで「エベレスト 3D」を観た。凄かった。映画は面白いなあ。

夕食は久しぶりに鍋が食べたくて「赤から」を食べた。辛いのが苦手なんだが、こういうのは好き。おいしかった。

食後にこの前買った「柏井壽さん」の京都の本3冊を読みながら、冬の京都の旅の計画を練る。

その後、無線室に行って各バンドをワッチする。どのバンドともコンディションは最低だった。ゆいいつ10MHzで小さな信号だったけど、さかんに交信している局があった。しばらく聞いていると取れたコールサインはV63YYという聞き慣れないコールサインだ。

QRZ.COMで調べるとミクロネシアの局だった。
よし! ダメ元で呼んでみよう。すると「・ーー ・・ーー・・」と打ってきた。これは「W ?」という意味でWのコールサインは呼んでいますか?という意味だった。

そして「JA2WIG」とコールすると、すかさず「JA2WIG 599」のレポートを送ってきた。こちらからは「599」と送っただけの超短い交信だった。コンディションが悪いと、できるだけ短い時間で終わらないと途切れてしまう。一瞬の出会いだったけど、初めてつながったミクロネシアだ。

こうしてブログを書いている時間に近くで老猫がうなり声で鳴いている。というか吠えている。いわゆる痴呆なので、さっき餌を食べたのに、また食べたいと吠える。困ったものだ。
というわけで、とりとめのない一日はまだ8時。このままとりとめもない一日こそがぼくのリラックスタイムなのだよ。

芋焼酎小鶴をちびちびやりながら、好きな時間を過ごした。

しめは「赤から」の雑炊。なんという旨さだろう。
そして、寝る前に思うことをフェイスブックに書いた。
人生はこういう日もあるのだということを書いてみた。
たいしたことはない。若いころのような欲がなくなってくるとこういう一日こそが有意義に思えるのだ。

カムバックまでの道のり(アパマンハム)

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カムバックしてからのほうが楽しく感じる

ずっとできなかったアマチュア無線。再び興味を持ちだしたのが、2007年の4月頃、これは今から8年前の写真だ。ブランク期間は合計なんと20年以上になる。

高校生でアマチュア無線の免許を取得。その後途切れ途切れのブランクを経て、就職後10年ほどたった頃、密かにみた夢がある。それはCW(モールス)で世界と交信するという夢だった。もちろんCWなんかできないんだけど、それが特別にカッコいいと思ったのだ。

一から無線工学や法規を一生懸命勉強して、CW受信の練習を毎日して、やっとのことで二級のアマチュア無線の免許を取った。でもその後は夢を果たすことができないでいた。仕事が忙しかったり、子育てで自分の趣味にお金を使うことは無理だった。でもいつかこの夢は叶えたいと思っていたのだ。

そして、今から8年前にやっとその第一歩を踏み出した。その日以来今日までいろいろ苦労をしながらも楽しんできた。ブランク生活が長くてCWはもちろん最近のアマチュア無線のことはほとんど初心者のぼくだ。

しかし前に進もうとしても、その都度わからなくて困っていたことがあった。でも意外にもネットではその答えが書かれていない。アマチュア無線をやっている人は、そういうことがあまり得意ではないのかもしれないな。だからぼくの体験が少しでも役に立てればと思って書いてみることにした。

アパマンハムならではの楽しさがあった

とにかくぼくの周りにはアマチュア無線をやっている人はいないので、いろいろ教えてくれる人はいない。なので、自分で調べてやってみる。失敗する。またトライする。その繰り返しで前に進むしか方法はなかった。でもそれがキングオブ・ホビー・アマチュア無線だと思う。その大変さを楽しめばいいんだよね。

特にぼくはアパマンハム(アパートやマンションに住んでいるハム)なので難関がいくつかあった。

① ベランダしかないので、アンテナは小さなモービル用ホイップしか使えないこと。
② 手すりがないのでアンテナのアースが取れないこと。
③ できるだけ全バンドで運用したい。
④ いつかは世界中の局とCW(モールス)で交信したい。

特に②はアパマンハムの多くが困っていることだと思う。そしてCWのビギナーが少しでも前に進めるように参考になればと、ぼくの体験を書いてみたい。

とりあえず揃えたのがFT-817NDという八重洲無線の小型トランシーバーと、HA750Bというノンラジアルタイプのモービルホイップアンテナ。このアンテナはオールバンド対応だし、アースを取る必要がないアンテナだ。そしてJA-2というベンチャー製のCWパドルを手に入れた。とにかくCWで世界中と交信するのが夢だったのだ。

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アパマンハムはアースに悩む

最初の頃はとりあえずは何もわからないので、電波を出すことはなく、もっぱらCWの練習の日々だった。そしてワッチと言っていろんなバンドを受信して、今のアマチュア無線がどんな状態なのかを知ることから始めた。ところが、このHA750Bというアンテナは非常に受信感度が悪い。調べてみるとどうやらこのアンテナの評価は相当低いらしいのだ。

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それで7M用のHF40FXWというモービルホイップを手に入れた。当然だが、このアンテナはアースを取る必要がある。いろいろ調べたのだが、残念ながらぼくのマンションのベランダにはアンテナのアースを取るところがない。ここが一番の問題だった。

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どうしていいのかわからない

ネットで調べるとその対策としていくつかの方法が書かれていた。
アンテナのアース部分から電線を繋ぎベランダに這わせてアースの代わりにする方法。情報のようにS字状にしてみたり、いろいろ配置のパターンを変えたのだが、この方法はダメだった。

次にホームセンターで手に入る金網を這わせる方法。これもいろんな敷き方をしてみたのだが、書かれているようにはうまくいかない。

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じゃあということで、5mのラジアル線を何十本も作ってこれをアースにしてみようと思った。数を増やすことで何か違いがあるかもしれない。この情報もどこかのブログから得た情報だ。でも殆ど効果が出なかったのだ。う〜ん、困ったぞ。ホントに困ったぞ。

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そして、とにかく電線や金網を併用し、張り方を少しずつ変えて、その都度SWRを計測することを繰り返した。なぜかと言うと、パターンを変えると少しずつだが変化があることが分かったからだ。ということは、うまくすればよい結果が出るかもと思ったのだ。すると偶然にも良い値になることがある。どうすると良い結果が出るかという理論じゃなく、やってみて結果が良いならそれでいく。そんな感じだった。

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ま、とにかくとてもいい加減だが、何とか使える状態までこ漕ぎつけた。ふ〜、疲れた〜。

ただし、今はこの方法ではなく、もっと簡単な方法が見つかったよ。これは後で説明しよう。

CW運用の壁

とにかく、電波が出せる状態になったものの、まだまだそう簡単にはいかない。
何が問題なのか。それはぼくのCWの能力だ。特に受信がまったくダメだった。ぼくがわかるくらいのゆっくりスピードでは実際の運用では殆ど役に立たないのだ。みんなもっと早いスピードでやりとりをしているからね。

それで、デジタル機器を使う方法を知った。
受信した信号をデジタルに変換し、パソコンに取り込み、CWを文字に変換してくれるソフトを使うのだ。そして受信だけではなく、送信をしてくれるソフトがあるんだよね。こりゃいいかも……。

でもちょっと待てよ。そんな姑息なことをしていいんかい。という意見(もう一人のぼく)もあるが、とにかくそういうものがあるなら、試してみないと気が済まないのだ。

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というわけで導入したインターフェイス(USBIF4CW)とDSCW (Didital Sound CW)というフリーソフトだが、じゃあと言ってそれを使って電波を出すなどという勇気は全くなかった。なによりもメンタルの部分がなんともならなかったのだ。ビビリだね。それにデコード率もあまり良くないので使う気にならなかったわけだ。

最後は自分のスキルだろ

つまりは王道を行け!ということなんだろうと。自分のスキルを磨いて自分の耳で聞いて変換して、自分の手でモールスを打って交信しなさいという教訓だった。とはいえ、こういういろんな実験はとても楽しかったのは間違いない。

特訓が始まった。モールスランナーというフリーソフトで一日10分から20分を毎日練習したのだ。最初は全然だったが、毎日繰り返すとその成果がみるみる出てくる。そして少しずつスピードを早くしていくのだ。これはとても効果があったし楽しくなってきた。YouTubeでアップされている動画をみるとどういうのかがわかるよね。

もちろん、最初はこんなに早くは無理だ。でもだんだん近付いていくんだよね。それが楽しいんだよね。こんなジジーでもなんとかなるってことだ。

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転機が訪れた

そして2014年の4月に長男が一人暮らしを始めるということで、北側の部屋が空いた。

よし、これからは本格的にアマチュア無線に取り組もうと、本気モードにはいった。アンテナを北側に移してみると、びっくりした。今まで聞こえてこなかった全国の広い地域から電波が飛んでくるのだ。これはいい。俄然やる気もりもり。スイッチが入った。

アパマンハムのアースの答えはこんなに簡単だった

アースの方法は従来の方法をそのまま移したが、いろいろ実験をしていくうちに、たくさんの電線を張ることや、金網を敷く方法なんか必要ないことがわかってきた。たった1本だけ5.1mの電線を張っただけで、問題なし。線を床に這わすのではなく、どちらかというと宙に浮かせるというイメージだ。それと張り方で変わってくるので、何度も繰り返して調整した。とにかくこれには正直言ってびっくりした。今までの苦労はいったいなんだったのかと……。

でもこういうことなんだろうとわかった。それは何かをトライした結果の「たった1つの結果だけが全てではない」ということだ。これはぼくにとって大きな心の支えになった。たぶん多くの研究者はそれを実践しているんだろうなあ。(人生もそういうことだろうね)

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さらにグレードアップ

その後、リトルターヒルというアメリカ製のオールバンド対応のモービルアンテナ。そしてMFJ-259Cというアンテナのアナライザーも購入した。このアンテナはスクリュードライバーアンテナ(SDA)と言う。

周波数帯によってコイル部分が電動で移動し長さを変える仕組みだ。日本のメーカーもあるが、残念ながら性能が段違いなのだ。そして付属のコントローラーであらかじめ最良ポイントにセットしておくと、無線機からの周波数データからそのポイントに自動的にコイルの位置を移動させることができる。最終的にはアナライザで微調整して最適なSWRのポイントにする。

アンテナ用のアースは電線を周波数帯ごとの長さに切って、アンテナのアース部分からそれぞれが干渉しないように、宙に浮くように張ってやる。張り方によってSWRの値が変わるので、アナライザーを見ながら最適になるように細かく調整を繰り返す。うまくいかないと線を少しずつ切って確かめる。その地道な繰り返しだった。そしてなんとか全バンドの運用が可能になった。

さらにアンテナはローテーターで回転させるようにしたので、普段はベランダの内側に収納しておき、使う時だけ条件の良い方向に向けることができるようになっている。

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無線機もふんぱつして八重洲のFTDX3000という100W機を購入した。こうして環境が整ったので、CWの練習にもますます力が入った。そしてついに初めてのCWで交信することができた。この時の感動は今でも忘れない。

今まで全く勇気が出なくて交信することができなかったのだが、一度でもバンジージャンプのように、えいや〜!と飛び出してしまうと、次からは割と緊張することもなく交信ができるようになってきた。そして電波の状態が良いと海外の局も聞こえてくることがある。聞こえたらとにかくダメ元でコールしてみた。すると何回かに1回はぼくのコールJA2WIGと呼んでくれることがある。おおー!やったー。嬉しいねえ。ホントに。

こうして念願の海外局との交信ができるようになった。楽しい毎日だが、ここまでホント長い道のりだったね。

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実は北側からのベランダでは、南側に背を向けてしまうため、オーストラリアやニュージーランドの電波が届かない。そこで南側のベランダからは21M専用のアンテナが運用する時だけ出せるようにしている。

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そしてそのアースはちょろっと物干しに引っかけるだけで、1.2のSWRだ。ただし、実はここに行き着くために何十回といろんなパターンで張り直したんだよ。でも最後は、え?こんなんでいいの?って感じだった。これもかつての経験が生かされたのだ。面白いなあ。

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その後、最初に買ったリトルターヒルⅡというアンテナはCWだと50Wまでしか入力できないということがわかった。せっかく100Wで出せるのにちょっともったいない。ということで100Wでも対応できるものをもう一本リトルターヒルHFを購入した。最初のはバックアップ用ということでいいだろう。

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リモート操作にもチャレンジ

その後は遠隔操作に興味をもった。
インターネットを使って、無線機を自宅の別の部屋から操作して交信できるようにしたら面白いかもと思ったのだ。使うソフトはHam Radio Deluxeというアメリカ製のソフトだ。

実はここまで来るのに数ヶ月かかった。どうやってもうまくいかないので、アメリカのソフト会社のスタッフに何度も質問したのだが、最後には「お前の英語は全然わからん」と逃げ出してしまったのだ。なんということだ。

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そして、ついに会社のパソコン(Macbook Pro)とiPhoneからも操作できるようなったのだ。もう人には頼らないで自分でいろいろ試行錯誤をしてついに実験成功! ということだった。でもこの実験が終わったら、実際に運用するのかというと、正直言ってそこまでやる気はないことに気がついた。つまり、人がやっていることは何でも自分でも試さないと気が済まないってことだったんだよね。でも楽しかった。

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JT65との出会い

その後もずっとCWをメインに運用していたのだが、今年はコンディションが悪い日が続いて、さっぱり聞こえないという日が増えてきた。そんな時にJT65というモードでの交信があることを知ったのだ。「じぇいてぃー ろくじゅうご??」知らないなあ。

このモードは小さな設備で月面通信ができるように開発されたものだそうだ。つまりコンディションが悪い時でも微弱な電波を使って世界中と交信できるらしいのだ。

さっそく、ぼくの持っているFT-817NDという5W機からSignaLinkというインターフェイスを介してパソコンにつなげ、JT65用のソフトウエア(JT65-HF-HB9HQX-Edition)で試してみた。当然だが、この方法での運用は当局に申請する必要がある。

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これは凄い!
たった2.5Wの送信出力で、なんと直線距離9,554Kmも離れたアイルランドの局と交信ができたのだ。驚いたねえ。通常は電話級の免許でも10Wで運用しているので、その四分の一のパワーだ。当然マイクでの交信は不可能に近いし、CWでもこういうコンディションでは無理なのにだ。

というわけで、紆余曲折の連続だったが、ここまでうまくいかないことが殆どだった。でも他の人たちができているなら、きっと良い方法が見つかるはずだ。それでも見つからないときは、一旦離れてみる。でも実は離れているようで、頭のどこかでは考え続けているのだ。ある日、ふと「そうだ!!」と閃くことがある。それがうまく行った時の喜びはかけがえのないものだった。

常に新しいことにチャレンジしていく楽しさ。これはたぶん一生楽しめる世界だと思う。

今、アマチュア無線を楽しんでいる若者はどれくらいいるんだろうか? たぶん本当に珍しいと思う。でもぼくはできるだけ多くの若者たちにもこの楽しさを知って欲しいと思う。

しかし、残念ながら今のアマチュア無線の世界はおじさんの世界。というか老人の世界になっている。そして、これらの人達はその楽しさを伝えることができていない。というかそういう意識がない。いろんな記事やブログを見ても専門的すぎたり、むしろ難しくして、どうだ凄いだろう的なものが多く感じる。それに楽しさの伝え方がさっぱりだ。これは政治に興味を示さない若者にどう政治に興味を持ってもらうのか。そのことに似てるかもしれない。
だから、少しでも多くの若者にも仲間になってもらえるように、ぼくなりに伝えていければいいなと思う。

アマチュア無線はキングオブホビー!

そして、最後に一言。
人生というのは「先の楽しみ」があることで生き方が変わるということだ。少し先にほんの小さな楽しみでもいいから作っておくというか、生まれるようにしておく。そのことでまったく違うということだ。

毎日を成り行きで適当に過ごすのではなく、先の楽しみがいつもあることで、それが励みになるし、楽しみになる。そのためには先の楽しみを作る小さな努力をすることだ。努力と言ってもたいしたことではない。そのことを意識して生きるだけのことだ。

ぼくがアマチュア無線を楽しめているのは、いつも次はどんな楽しみ方をしようかなと探しているからだ。それは次はどこへ旅しようかなということでも同じだし、どんな映画を観ようかなということでも同じ。人生はその連続なんだと思う。そのちょっとしたことができる人とできない人で人生が変わるのではないだろうか?