アマチュア無線

カムバックして5年たった

2019年6月1日

この写真は2008年12月のものだ。アマチュア無線のカムバックができたのが2014年なので、これより6年も前になる。FT-817という送信出力わずか5Wという小さなトランシーバーと、ベンチャー製のCWパドルを買ってCWの練習をしていた。

ぼくには「いつか世界中の無線局とCWで交信したい」という小さな夢があった。しかしそれを実現するためには、大きな障害があった。それはマンションなのでアースがとれないことだった。アースがとれないとSWRが下がらず電波が出せない。

ネットでいろいろな対策方法を調べて試してみたものの、ことごとくうまくいかない。結果的にはこんなんでいいの?というくらいあっけない方法を自分でみつけて、なんとかなったけどね。(ここここに書いた)

そして2014年4月19日、勇気をふりしぼっての初交信は「8N2HHH/2」という浜名湖花博10周年記念局だった。その後の1年は国内局とのCW交信だけだったけど、夢だった海外の無線局との交信を始めるようになると、気持ちは国内より海外へと向かっていった。そしてJT65という新しい通信方式が始まり、遠くの局とも交信できるようになって、どんどん楽しくなっていった。

ところが、カムバックした2014年をピークに、太陽の黒点数がどんどん減ってきた。黒点数が少なくなると電波が飛ばなくなってしまう。原理は簡単で、黒点数が多くなると大気圏に電離層ができ、それが鏡になって電波が反射して遠くに飛んでいくというわけだ。ということは黒点数が少ないと電離層が薄くなり電波は突き抜けてしまう。

QRZ.comでログブックをみると、ぼくがこれまでどこの国と交信したかがわかる。アマチュア無線をやっている人がみたら、きっとこう思うだろうね。「5年もやってるのに、たったの479局しか交信数がないんだねえ」と……。

その通りで、もともと海外の局、それも交信したことがないエリアを狙っているから、黒点数のグラフと連動するかのように、ぼくの交信数は減っていった。しかもCWの数が減ってFT8がメインになってきてしまっている。FT8があってなんとかやれてるのかもしれないけどね。

ときどき交信している日本やアジアの無線局というのは、移動運用した時とか、FT8でCQを出してコールされたときくらいなので、本当に少ない。というか、もともと数を増やしたいという気持ちがまったくない。

とはいえ、なんとか世界87の国や地域と交信することができた。とりあえずは100を目標にしているけど、このままだとまだ先のことになりそうだね。ただ救われることは、これから太陽の黒点数があがっていくことだ。それは世界中のアマチュア無線家の希望でもある。笑

それにぼくの予想では、太陽の黒点数があがってくると、世界が良い方向にいくんじゃないかなと、特に経済的にはよくなるじゃないかなと楽観的に思っている。

特にアマチュア無線をやってるおじさん達は元気になると思うよ。ま、それくらい太陽の存在というのは、偉大なものだというふうに思っているんだけどね。

というわけで、今日も14MHz帯のFT8をワッチしながら、本を読んだり、コーヒーを飲んだり、ギターの練習をしながらのんびり過ごしている。左のモニターをみると、ぼくが受信した世界の無線局がプロットされている。これをみればどこから電波が飛んできているかどうかが一目でわかる。

「あれ、エクアドルから飛んできているぞ!」
右側のモニターのログをみると「HC2AO」とある、さっそくコールしたてみたけれど、案の定多くの無線局からコールされているので、ぜんぜんコールバックされない。30分以上もコールしたんだけど、結局そのままコンディションが落ちてしまってジ・エンド、ま、だいたいこんなことが多い。

このPskreporterというサービスをみると、ぼくが出した電波が、どこまで飛んでいるのかもわかるようになっている。これをみると遠くイギリスやアメリカ、オーストラリアまで飛んでいる。だからと言ってその国の無線局と交信できるとは限らない。いろんな条件が整って初めて交信ができるということだ。それが難しくもあり、楽しくもある。

それにぼくのようなベランダからの “ ショボいアンテナ ” なので、ビッグアンテナとは比べようがないのだ。逆にいうと、こんなショボいアンテナでも、87の国や地域と交信ができたということは、まんざら捨てたもんじゃないなと思う。

その後、FT8でCQを出してみると、国内のJA8DIV局、JH5HDA局、JM6EKY局、JA3GAK局、JE9QMZ局の北海道から九州の無線局、そしてロシアからRC0CC局と次々にコールされた。海外ばかりに気持ちが行ってたからか、なんとなく気持ちが救われたような気がした。そうか、ぼくは国内やアジアの無線局を無視しぎていたのかもしれないなあ。ちょっと考えが変わったきたかもしれない。

無線機の電源を落とす前に、14MHz帯のCWに切り替えてみると14.007MHzで「HS10KING/MM」と高速でCQを出している局をみつけた。「1UP」と言っているので、1KHz送信周波数だけを上げてコールすると、すぐにコールバックされた。その直後の写真が上の写真だ。

QRZ.comで調べてみると、ラーマ10世タイ国王の戴冠式を記念する記念局で、空母「チャクリ・ナルエベト」からの運用だということだった。へえ〜、そうなんだ。このYoutubeの動画で最初に聞こえてくる高速のCWがぼくが聞いたのと同じだよ。

このぼくの部屋にある無線機で作りだす電波、そしてベランダの外にあるアンテナから、世界に飛んでいく電波。この見えない電波を通じて、世界中のアマチュア無線家との出会いがある。なんてロマンを感じる話だろう。本当にアマチュア無線は面白いなと思う。

こんなに素敵な趣味なのに、日本のアマチュア無線局数はどんどん減っている。なぜなんだろうね。

P.S.
ちなみに日本の無線局数は減っていき、アメリカの無線局数は増えている。その結果、日本を超えて世界一位となったんだけど、そのことを単純に比較してはいけないと思っている。

あまり知られていないことなんだけど、っていうかみんな知ってるかもしれないけど、免許制度の違いだ。日本は従事者免許を取得しても、それとは別に、無線局の免許を取得しないとコールサインはもらえない。しかも5年に一度再免許を受けないと失効してしまう。

一方アメリカは、従事者免許証と無線局免許状がセットになっている。それに期限は10年。こりゃ違うわけだよね。つまり、自動車免許をとっても、それとは別に車を買って、その免許をとらないと車に乗れないのと同じことだよね。

もちろん、アマチュア無線そのものの、楽しさを伝えるという大切なことも必要だけど、この免許制度も変えた方がいいんじゃないかなと思うよね。

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