国勢調査員 日記・コラム・つぶやき

国勢調査員の仕事は アトちょっとです!

10月の始めに「しばらくブログをお休みします」で書きましたが、国勢調査員の仕事や町内会の仕事などが重なり、体力的にも精神的にも限界がきていました。

そこで、こういうときは、とにかく「ゆっくり休むのがいい」と思って、しばらくの間、ブログもお休みしていました。

そして「雨の中の焚き火」の動画を何も考えないで、ただボーッと見ているだけで、心がどんどん軽くなってくるような気がしました。

他にも「Bob Jamesのライブ」を聴きながら、ボーッと何も考えず、嫌なことが頭に浮ぶと、それを打ち消してまた頭の中を空っぽにする。それを繰り返して過ごしました。

とにかく、脳を空っぽにして過ごしてきたお陰で、徐々に復活しました!

とはいえ、いくら「休め!」と言われても、国勢調査の仕事は休めませんから、今日は前回のブログの続きと、国勢調査員を経験したことで気がついたことを書いてみます。

そうそう、それとは別に、元気回復のために、これまでどんなことをして過ごしていたのか、そのことは後日まとめて書いてみますね。

国勢調査員の仕事は休めない

さて、冒頭に書きましたが、いくら体力的、精神的に限界だから言っても、国勢調査のお仕事をお休みするわけにはいきません。

前回書いたのが、10月の始めでした。このときに「調査への回答はお済みですか」というチラシの配布を行いました。

「チラシの配布の仕事」といっても、調査対象区域の全世帯へ配布するだけですが、それでも100世帯以上あると、この時期の暑さもあって相当の体力気力を消耗しました。

休みながらも、午前午後に分けて配り終えると、もうヘトヘトでした。(;_;)

未提出世帯の特定と回収

その後2週間ほどたち、続いての仕事は「未提出世帯の特定と回収」です。これは説明するまでもなく、未提出の世帯に提出をお願いする仕事です。

その「どこに訪問するのか?」を知るために、市役所の担当者が「回答状況確認表」というリストを届けてくれました。

このリストをみると、どの世帯がネットや郵送で送られたのか等の結果が、一覧で掲載されていています。さらにこれをみると、どの世帯が未提出なのかもわかります。

この表を元にして、未提出の世帯に、必要事項を手書きで記入したものと「調査票の提出のお願い」という案内を封筒に入れて、配布してまわります。

この段階で、ぼくが担当する地域の回収率は「85%」でした。担当の指導員に聞いてみると、この回収率は良い方になるということで、ちょっと安心しました。

なお後日調べてみると、総務省が10日発表した回答(回収)状況は、全世帯の「66%だそうです。これに比べると、ぼくの担当地区は20%近くの高い結果ですね。(^-^)

今回の「調査票の提出のお願い」の配布で、さらに回収率が上がるのを期待しましょう!

まとめの作業に入りました

ということで、ここまでの仕事が終わったので、次の最終作業に入りました。

まずは調査書類の検査です。

調査区要図と調査世帯の内容が一致しているかのチェックをします。続いて「調査単位区仕切りシート」に集計結果を記入します。

この段階で、転記ミスや集計計算ミスがないように、何度もチェックしました。もちろんこの作業はカミさんにも手伝ってもらい、読み合わせをしてチェックしました。

こうして最終チェックが終わったので、各調査単位区ごとに、必要書類を順番に並べファイルに収納しました。

これで後は、この調査書類収納ファイルとともに、未使用の調査書類などを調査書類手さげ袋に入れて、後日担当者に引き渡すのみとなりました。

国勢調査員の仕事を終えての感想です

9月の上旬に「国勢調査員の仕事が始まった」で書き始めた国勢調査員の仕事ですが、この仕事をほぼ終えた今の段階での感想を書いてみたいと思います。

まずは、担当する地域によって30世帯くらいの地域から、ぼくのように100世帯を超える地域まで、その数にバラツキはありますが、問題は精神的な苦痛にあります。

昔と違って、最近では「近所付き合い」というものが殆どなくなりました。しかも「個人情報」を明かしたくないという人がとても多くなりました。

それに、いくらインターネットで回答できると言いながらも、「令和7年国勢調査のインターネット回答状況」を見ると、ネット経由では約45.4%しか回答がないんです。

( ちなみに、ぼくの受持ち担当地区のネット経由回答は 約54% でしたので、こちらも全国平均より高い数値でしたが ⋯ )

つまり、国全体だと半数以上がアナログでの回答ということですから、当然ながら調査員の負担、特に精神的な負担が大きくなるわけですよね。

こんなふうに人で成り立っている国勢調査ですが、調査にかかっている費用は690億円と言われています。(このうち調査員はボランティアに近い報酬ですけどね)

あえてここで費用対効果のことは、野暮な話になるので書きませんが、5年後も同じようなことを、またやるのでしょうかねぇ?

副総代ということで、好意的な対面ができましたが⋯

国勢調査票の配布完了〜 ♪」で書きましたが、ぼくの場合は、幸いにも「副総代です」と伝えてから説明を始めたことで、比較的に好意的な対面をしてくれました。

しかしこれは、たまたまぼくがそういう立場だったからなんですね。

そうでない人は、やっぱりかなり酷い扱いを受けたケースが多かったようです。5年前に調査員になった知人も、今でも思い出したくないほど、嫌な思いをしたそうです。

たしかにぼくの場合は、比較的好意的な人が多かったですが、やっぱりそういう人ばかりではなかったんです。人ぞれぞれですからね。

今後この調査を続けていくにあたって、このことはとても大きな課題になると思います。

とにかく事務作業が大変でした

それ以上に大変だったのは、事務作業量の多さとミスをなくすために神経を使うことです。

この国勢調査を受け持つと、写真のように、ざっとこれだけの資料があるんですね。

現地を回って、地図を作成することから始まり、リストの作成、配布物への記入など、分厚い手引書を何度も繰り返し見ながら確認して、間違いがないように作業を行います。

若い人たちならまだいいのかもしれないけど、ぼくのような仕事をリタイヤしたり、パソコンに頼っていたジイさんには、これもかなりきつい仕事でした。

とはいえ、良い事もありました

ま、とにかく大変な事務仕事や訪問という仕事でしたが、良いこともありました。

先ほども書きましたが、ぼくが副総代と名乗ったことで、住民の方と事務的な用件以外の話ができたことです。これは先方もとても喜んでくれました。

例をあげると⋯⋯

⚫︎ どこに住んでいるの? こういう機会がなかったら、お会いできなかったですよね。
⚫︎ 知らない人ばかりで、災害の時こんなふうに顔を知った人ができて安心です。
⚫︎ 午前中は葬儀屋のイベントに行ってたんです。その○○はね、この後、雑談に⋯♪
⚫︎ 主人も総代をやってたんですけど、あの当時は問題ばっかりあってねぇ⋯(続く)
⚫︎ これからお墓参りに行くところだったのよ。じゃ、今から私が名前を書くからね。
⚫︎ このお仕事、大変ですね〜。本当にご苦労さまで、頭が下がりますよ。
⚫︎ あなた何歳なの? えっ!そうなの?もっと若く見えるわよ。(お世辞?:笑)

まだまだ、面白い話がたくさんありましたが、これくらいにしておきましょう。

ぼくはこの地域で40年ほど暮らしてきたのですが、交流があるのはこのマンションに住む一部の人、そして床屋さんとか一部のお店の人とかの狭い範囲に限られていました。

それがこの国勢調査員、そして副総代〜総代(来年)を担当したことで、もっと広い地域の人たちと知り合えることができたのです。これはぼくにとって大きな財産になりました。

脳は使っていない部分が衰えていく

さらに、仕事をリタイヤしてから2年半たっていたことで、頭の構造も身体の体力も相当なまっていたのは事実です。

神さまはそれを知ってか知らずしてか、このタイミングで町内会の組長〜副総代〜総代〜そして国勢調査員と、次々にいろんな仕事を与えてくれました。

これらの仕事で 「 脳は使っていない部分が、どんどん衰えていく 」ということを身をもって体験したんですね。これは今まで全く気が付かなかったことなんです。

普段からぼくは読書や、趣味でギターやピアノの演奏や、アマチュア無線のCW通信など、脳を使っていると思っていました。

いやいや、ところがこれは違うんです(ぼくの経験ですがね)。

慣れていることで頭を使うのと、今までやったことがないことに使うのとは、脳の使っている部分が違う⋯⋯ のではないかな? と思っています。

だから「いつも新しい経験をすることで、脳は常に活性化していくんだ」ということを改めて学んだのです。

そのことを、今ぼくが実際に経験している「町内会の役員」、「国勢調査員」の仕事を通じて、常に脳と身体に刺激を与えていることで、実感しているんですよね。

ということで、これらの仕事が終わったとしても、「 常に何か新しいことに挑戦していくこと 」を、これからもぼくの人生で実践し続けていこうと思っています。

さて、みなさんはどう思いますか?


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↑ 2025年9月24日
↑ 2025年10月3日
↑ 2025年10月23日(この記事)
↑ 2025年10月30日

 

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