無事に「調査票の配布が完了」しました!
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↑↑↑ 先日は「国勢調査員の苦労話と心温まる話」を書きました。

その後、国勢調査の仕事で、一番大変な「国勢調査票の配布」が無事に完了しました。
これから10月末の「市への提出」まで仕事はまだ続きますが、とりあえず一区切りついたので、ちょっとだけホッとしています。
そこで、今日は話を少しさかのぼり、準備から始まって、昨日調査票配布が終わるまでの、裏話というかエピソードを書いてみますね。
さあ、準備は全て整ったのか?

ここにあるのが、今回調査を行う地域の調査票です。ぼくの担当地域は3つの調査区で100世帯以上を訪問しますが、平均の世帯数よりかなり多い数になります。
先日は、受け持ち区域の担当指導員さんの訪問を受け、調査票などが正しく記入されているかのチェックを受けました。そして「完璧です!」とお墨付きをもらいました。

せっかくの機会なので、いくつか疑問に思っていたことを聞いてみました。
その一つが、不在時に投函するメモ用紙の連絡先ですが、「調査員氏名と調査員連絡先」は必ず記入しないといけないですか?と⋯⋯。
なぜなら、ぼくの名前と連絡先の痕跡を残したくないと思ったからです。後々トラブルになる可能性があることは、極力排除したいという理由からですね。
すると調査員さんは「記入しなくても結構です」と言ってくれ、さらに「事務局で対応しますから」とまで言ってくれました。これでひと安心です。いやモノ凄く安心しました。
↑↑↑(その後、連絡があったので追記)
このメモ以外に調査票封筒にも同様の印が押してあります。
当初の説明で記入不要としていましたが、本部に「そのことに関する苦情」が多く入っているため「名前を記入して配布する」ように変更されました、と連絡がありました。
→ ということですが、ぼくはすでに配布が終わってます。
準備万端、いよいよ調査を開始します!

さて、ぼくが担当する100世帯以上ある訪問先ですが、どういう経路で巡回したらよいのだろうか?できるだけ効率のよい順路を何度も考えました。
さらに訪問時に「どういう順に説明したら良いかの台本」もメモしました。ぼくはしゃべりが得意ではないので、これがないと不安なんですね。
それだけじゃなく、洗面所の鏡の前でリハーサルを繰り返しましたよ。「もっと笑顔で話せよ!」とか「声が小さいぞ!」とかですね。なんだか我ながら笑えました。Hi 笑
でも、このリハーサルをしたお陰で、気持ちがとても楽になりました。

さあこれから全国約70万人、岡崎市の調査員約2,000人、その名誉ある(?)調査員の一人として、いざ出陣で〜す!(カミさんに記念写真を撮ってもらいましたよ♪)
いよいよ、国勢調査票の配布開始!

というわけで9月20日(土)、いよいよ国勢調査票の配布が始まりました。これから10月末の書類提出をするまで長い道のりが続きます。

9月の下旬とはいえ、まだ30℃を超える暑さが続きます。巡回の地図を見ながら、間違えないように、何度も地図と世帯一覧と調査票を確認しながら、一世帯ずつ訪問します。
「副総代」と名乗ると態度が変わる! ⋯ ですと?
まずは、訪問してドアホンをピンポンすると
" おはようございます!
私は この地区の副総代の ○○です。
今日は国勢調査のお願いにうかがいました "
と、ドアホンのカメラに向かって、調査員証を見せながら、できるだけ笑顔で伝えました。(リハーサルのお陰でうまく言えたぞ!)
すると「はい、ご苦労さまです。ちょっと待ってくださいね ♪」
と軽やかな返事が返ってきました。これでもう安心です。
そして、玄関のドアが開くと
「 あらためまして、わたしは副総代の○○です。今日から5年に一度の国勢調査が始まりましたので ⋯⋯ 」
⋯⋯⋯⋯ 以下はリハーサル通り、調査に関する説明をして、インターネット回答のこと、提出期限のことなどを伝えます。
とにかく、副総代であることを伝えてから、話を続けると、相手の態度がハッキリ違うくらい、とても優しく対応してくれることを肌で感じたのです。
中には、自分が以前に国勢調査員を経験して、その頃の話をしてくれたりとか、他にもいろんな話を聞くことができました。これも副総代という立場だったからこそです。
他にも⋯⋯
| ⚫︎ どこに住んでいるの? こういう機会がなかったら、お会いできなかったですよね。 ⚫︎ 知らない人ばかりで、災害の時こんなふうに顔を知った人ができて安心です。 ⚫︎ 午前中は葬儀屋のイベントに行ってたんです。その○○はね、この後、雑談に⋯♪ ⚫︎ 主人も総代をやってたんですけど、あの当時は問題ばっかりあってねぇ⋯(続く) ⚫︎ これからお墓参りに行くところだったのよ。じゃ、今から私が名前を書くからね。 ⚫︎ このお仕事、大変ですね〜。本当にご苦労さまで、頭が下がりますよ。 ⚫︎ あなた何歳なの? えっ!そうなの?もっと若く見えるわよ。(お世辞?:笑) |
まだまだ、面白い話がたくさんありましたが、これくらいにしておきましょう。笑
たぶん「国勢調査員です」とだけ伝えて、事務的に調査の協力をお願いするだけだったら、こんなに楽しい会話は、なかったんじゃないかなと思います。
というより「あんた誰?なんの用?」みたいな扱いをされていたかもしれません。それくらい「肩書きの力は偉大だ!」ということを、改めて実感した出来ごとでした。

その意味で感謝すべき出来ごとが、「あのエピソード」だったんですね。
もしあの苦々しい嫌な経験がなかったら、こういう流れにはなっていなかったと思うと、むしろあの奥さんには感謝しないといけませんね。笑
最後まで仕事を全うしよう!

実はずっと心配だったのが「坐骨神経痛」です。毎日リハビリを続けて、かなりよくなってきましたが、それでも無理はできないので、計画的に4日かけて訪問しました。
それよりも大変だったのが厳しい暑さでした。午前の訪問が終わると汗だくです。冷たいシャワーを浴び、しっかり休憩をとって回復を待ち、無理せずに巡回を続けました。
自分でもよく頑張ったな!と思います。
こうして4日間、まずは一番の難関だった「調査書類の配布」が無事終わりました。というか、あとはどちらかというと、事務手続的なことが中心になると思います。
それでも10月末の調査書類提出の任務が完了するまで、手抜きはできません。非常勤の国家公務員として、国勢調査という大切な役割を全うするまで、ガンバリますよ!
「老人に頼る」国勢調査はもう限界では?
とはいえ、岡崎市の国勢調査を行う調査員は、ぼくも含めですけど高齢化が進んでいます。どこの地域も成り手がいないので、仕方がなく総代か副総代が代わりにやってます。
準備も大変、各家庭へ説明と配布という仕事は、もっと大変で過酷なんです。国勢調査に意味がないとはいいませんが、もっと他の方法にしないともう続かないでしょうね。
4日前のニュースによると、兵庫県姫路市で、国勢調査員を務める80歳男性が、訪問先のマンションで倒れ、その後死亡したそうです。心よりご冥福をお祈りします。
おそらく、5年後の国勢調査は、大きく変貌を遂げているでしょうね。きっと⋯⋯。
役割について
最後に、今回この仕事を受けることになったのは、会社員で仕事をしている総代さんから頼まれて、副総代で時間の余裕があるぼくは、断りきれなかったからです。
そして、さらにこの町内の副総代は、成り手がいないので、前年の組長の中からくじ引きで決まりました。そして翌年は自動的に総代となります。
とにかく
「できることなら、こんな大役は避けて通りたい」
と誰しも思うことです。

ぼくも去年の秋、くじ引きで副総代の「当」を引いたとき、最初は嫌で嫌で仕方がないし
「なんでこの歳になって、こんなこと、やらなきゃいけないんだ!?」
と思いました。
でもね。その後、これは「人生の恩返しなんだ」と思うようになってから、その考え方が変わりました。それにこれが一生続くわけではない「期間限定」の役割なんです。
いずれ必ず、その役割が終わる時が来ます。せっかくなら、それまでちゃんと前向きに、この仕事に取り組んでいこう!そう思っていますよ。
それに半年もこの役を続けていくと、いろんな意味で慣れてきます。それに3区合同の6人で運営をし、お互いの絆も生まれ、協力しあって運営ができるようになってきました。
もし、これを読んでいるあなたが、運悪く(?)その役を受けることになったとして、なにかアドバイスできるとしたら
「大丈夫ですよ。期間限定の仕事ですし、半年も続ければ、地域にも仕事にも慣れてきます。やがて精神的な負担も減りますよ!」
⋯⋯と伝えたいです。
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↑ 2025年9月24日(この記事)
↑ 2025年10月3日
↑ 2025年10月23日
↑ 2025年10月30日







