このエントリーは2023.4.12時点のものです。ここで書かれている情報で指摘事項がありましたら、コメント欄でご指摘ください。訂正等させていただきます。
FT8用のソフトはJTDXとWSJT-Xの2つがある。
WSJT-XはアメリカのK1JT Joe Taylor 氏によって開発されたソフト。そしてこれをベースに開発されたJTDXは、ロシアの通信エンジニアUA3DYY Igor氏のソフトだ。
ぼくは以前に書いたことがあるけど、デコード率の違いでずっとJTDXを使っている。それでも最近はWSJT-Xの最新バージョンのデコード率は、かなりよくなっているという情報を目にしたので、さっそく最新版で試してみることにした。
そして2つのソフトを同時に動かして試してみた。この例ではJTDXが25局に対して、WSJT-Xは19局とJTDXのほうがデコード率が高い。ただし、デコード完了時間はWSJT-Xの方が早いので次のアクションがとりやすい。
次にランダムで5回のデータをとって比較したところ、JTDXの方が平均して7%デコード率が高いという結果だった。これくらい違うとやはりJTDXに軍配があがる。
ただし、ぼくがJTDXを使っている理由はデコード率だけのことではない。細かいそれぞれの比較は、JF1WLKさんの「JTDX WSJT-Xの操作方法、機能の相違」がわかりやすいので参考にどうぞ。
それらも含めて、ぼくが使っていてとてもいいなと思うことを、5つに絞って書いてみるね。あくまでもこれは「ぼくが」ということなのでよろしくです。
(1) JTDXには国の名前が表示されるようになっている。
→ ぼくは国名はJTAlertを見ることが多いが、JTDXだと縦に並んでいるのでわかりやすい。だからちらっとみるだけで判断できる。
(2) 右上にあるTX15/45で、どのタイミングで送信するかが直感的でわかりやすい。
→ 狙っている相手地域に対して、どのタイミングでCQを出すかをここで決めるが、直感的ですぐに決められる。WSJT-Xは「Tx even/1st」で指定するがわかりにくい。
(3)交信の履歴を表示するスペースはWSJT-Xは広すぎる。
→ JTDXと同じくらいの左の受信データをみようとすると、右側の交信履歴が広すぎてしまう。逆に全体の大きさを同じにすると、受信データが少ししか見えなくなる。
(4)CQの右横にあるスペースにで、簡単にコールしたいエリアを指定できる。
→ CQを出す時はエリア指定で「CQ (エリア) JA2WIG PM84」と出すことが多いので便利。アメリカはUS、北米ならNA、ヨーロッパならEU、その他も簡単に入れられる。
(5)そしてWSJT-Xにはない「SkipTx1」ボタンで指定が簡単にできる。
→ これはコールするときにTx1のグリッドロケーターからではなく、Tx1をスキップしてTx2のシグナルレポート付きからコールする方法だ。多くの局がグリッドロケーター付きでコールしているが、これは送らなくても交信は成立する。
特にコンディションが不安定な場合は、時間の短縮ができ交信が成立しやすくなる。だからぼくは常にこれを使っている。WSJT-Xでもできるがちょっと面倒だ。
ちなみに、WSJT-Xは右側の交信履歴のスペースが広いので、JTDXと同じにするとこんな感じになる。ぼくは操作のしやすさと、デコード率でやっぱりJTDXの方がいいなと思っている。好みだけどね。
というわけで、アメリカの50州と交信して「WAS(翻訳)」というアワードを取得するためには、あとデラウェア州とサウスカロライナ州2つとなった。
ただし、これはワーク数なので実際にコンファームできているのはまだ43だ。引き続きチャレンジを続けよう。
そして、このアワードが取得できたら、とりあえずの目標をクリアできるので、しばらくはFT8をお休みして、CWオンリーで楽しみたいと思う。やっぱりCWの世界が一番楽しいと思っているのだ。