金曜日の「あさイチのプレミアムトーク」で話題の映画「いのちの停車場」の原作を手がけた、医師で作家の南杏子さんが出演された。
もちろんぼくが知らない人だけど、38歳で子育てをしながら医師になり、さらに55歳で小説家デビューを果たしたということを聞いて、食い入るように番組を観た。
しかし、ここまでけっして順風満帆ではなく、波瀾万丈の人生を送り、紆余曲折しながらも夢を実現してきたという話だ。
南さんはこれまでの人生、ずっと「大いなる力に導かれた」人なんだなあと思う。そしてそれを実践し続けているのだなあ。えらいなあ。
そしてご自身の「いのちの停車場」という本が映画化されたことが紹介された。ぼくの大好きな吉永小百合さん主演。この短い予告編だけを観ただけで胸が熱くなる。
残念ながら用事があったので、半分くらいまでしか観れなかったが、午後から「NHKプラス」で全てを見なおした。もちろんすぐにその本を読んでみたくなった。
「いのちの停車場」をアマゾンで探してみると、Kindle Unlimitedで¥0と表示されていたので、さっそくiPadで読み始めた。
ブックデータベースより
東京の救命救急センターで働いていた、62歳の医師・咲和子は、故郷の金沢に戻り「まほろば診療所」で訪問診療医になる。「命を助ける」現場で戦ってきた咲和子にとって、「命を送る」現場は戸惑う事ばかり。老老介護、四肢麻痺のIT社長、6歳の小児癌の少女…現場での様々な涙や喜びを通して咲和子は在宅医療を学んでいく。一方、家庭では、骨折から瞬く間に体調を悪化させ、自宅で死を待つだけとなった父親から「積極的安楽死」を強く望まれる…。
この南さんの文章はとても読みやすいので、どんどん先に読み進めてしまう。
この物語の舞台は金沢だ。ぼくは仕事で1回、観光で3回訪れた街でとても好きな所だ。金沢もコロナが終息したらぜひまた行きたいな。
文中では実在する具体的な地名が出てくるので、グーグルマップで調べつつ読んでいった。浅野川とか主計町とか、その情景を思い浮かべながら読んでいくと面白い。
この物語は訪問診療でそれも余命わずかな人たちが登場する。その一人ひとりに向き合って診療を続けていく話は、どれも涙なしではいられない。それも感動の涙だ。
そして夕方、新聞を開くとこの映画のことが掲載されていた。5月21日全国公開とのこと。う〜〜ん、観に行きたいところだけど今はやっぱり我慢しよう。
南杏子さんが教えてくれた。人生は自分がやりたいと思ったことは、年齢に関係なくそこに向かって進んでいくこと、それが生きることだと。
実は最近になって、ぼくはある自分の夢のことを諦め始めていた。もう年だなあ。いろいろ考えるとどんどん難しくなってきたなあ。そんな弱気な自分になっていた。
でも、年なんて関係ないし、そんなに簡単に夢を諦めてはいけないよな。偶然に知ることができた人から、その大切なことを学んだように思う。南杏子さんありがとう!