そろそろ移動運用をする季節になってきたので、先日はKX2の整備をした。今日はIC-705の整備をすることにした。
ところがずっと使っていなかったので、いざ始めようと思っても全くなにもできなくてオロオロしてしまった。
まずはチューナーが働かない。あれこれ探ってみてわかった。これはFUNCTIONの②にある「TUNER」をOFFからONにするとすぐにチューニングを始めてくれた。
次にCWのパドルを打っても全く反応してくれない。こちらはFUNCTIONの①にある「BKIN」をOFFからBKINに切り替えるとすんなり電波が出た。
小型のバッテリーから昇圧コンバータで13.8Vに上げると、このIC-705は10W運用が可能だ。そしてチューナーも接続し、パソコンでハムログも連携させることができた。
それにしても、人間の記憶ってこれほど曖昧なものかとあらためて思い知らされた。こんなことじゃあかんので、KX2もIC-705もセットアップの手順をイラスト入りで記録しておくことにしよう。
さっそく7MHz帯をワッチしてみると、CWでオンエアしている局がたくさんいるのがひと目でわかる。これがIC-705ならではの魅力だね。
ただ、KX2は軽量コンパクトでチューナーも内蔵されているのは凄い。だから状況に合わせて使い分けをしていくことになるだろう。
そして使用するアンテナだけど、以前「KX2に使うアンテナを3本の中から選んだ」で実験したときに、エレクラフト社のAX-1が抜群だったので、これを使うつもりだ。
そして「AX1のSWRを調整する(その4:ついにできた!)」という実験で、AX1の共振周波数を下げるためにエレメントを長くするといいことがわかった。
この時は輪ゴムで針金を使って長くしていたんだけど、今日は違う方法をテストしてみることにした。
実験と言っても今日は外でなくて、ぼくの部屋なんだけどね。これでうまくいけば今度は外でやってみるつもりだ。
まずはカウンターポイズを、こんなふうに適当に無造作にはわすだけ。これでいいことが以前の実験でわかっている。
これが通常のAX-1の使い方になるが、エレクラフト社に質問しても、この状態でカウンターポイズを複数にしたり、張り方の調整で使って欲しい。とだけしか言わない。
つまり共振周波数とかSWRのことなどで、厳密にどうこうということのアドバイスはなかった。要するにアバウトでいいんですということだろう。
そしてこの状態で、エレメントを伸ばさずにSWRを測ってみると「22.14」という値だった。これじゃとても使い物にならない。だからチューナーが必須になる。
そして今回は針金じゃなく、65cmに切ったビニール線を上の方にクリップで止めて、反対側をたこ糸で軽く引っ張ってやる方法だ。
別に65cmには根拠はない。ただ、そのへんに転がってたやつだ。長さはどれくらいがいいのかはわからないけど、いろんな長さで探ってみようと思っている。
そしてSWRを測ってみると一気に「1.63」まで落ちた。こりゃ凄いぞ。これくらいならとりあえずチューナーを使って運用してもいけるかもしれない。
実際にYouTubeでAX-1を使っている動画を観ていると、SWRなんて計測しないで一応カウンターポイズを張ってはみるものの、チューナーを使ってそのまま運用している。
まあ、なんていうか移動運用なんだし、トランシーバに負担がかからなければ、そして楽しく交信できればいいんじゃないの? っていうことかもしれない。
たしかにそうかもしれない。自宅での運用だと電波障害を起こさないように、最新の注意が必要だし、飛びも違うのでアンテナの調整は一番大切だ。
でも考えてみると屋外での運用なら、SWRのことで気を遣い過ぎると、肝心なQSOを楽しむことがおろそかになってしまう。そう思えばあまり神経質にならなくてもいいのかもしれないなあ。
何より一番大切なのは「人生を楽しむ」ことだ。そのことを今日は教えてもらった。