我が家の黒猫。名前は「みゃー」という。今年の8月で20歳を過ぎた。人間の歳に換算するとなんと96とか98歳の長寿猫だ。猫の平均寿命は15歳くらいらしいから、そーとーな長生きと言える。あるサイトで見たら「この歳に生きている猫はほとんどいない」と書いてあった。
でも、さすがにもうろくしてきて、認知症の気がある。先ほど餌を食べたのにまた欲しがる。大声で鳴き続ける、というか意味もなくわめきまくる。ある種の音に激しく敏感になり、突然てんかんのような発作を起こす。てんかんを起こすと、グルグルその場を気が狂ったように延々と長い時間周り続ける。そして瞳孔は広がり、しばらくの時間はフラフラで歩けない。あー、このまま死んでしまうのかなと思うくらい。
そして、餌を食べた後に、突然食べたその全てをあちこちで吐きまくる。その掃除で滅入る。トイレの場所は決まっているけど、それ以外の場所にポトッと平気でうんちをする。夜中には徘徊して大きな声で鳴きわめく。なのでたまらず今は寝るときにはケージの中に入れている。それでもその騒音で起きてしまう。
普段は歩くのも酔っぱらいの千鳥足みたいにいつもフラフラして歩いている。時には突然ふにゃっと腰砕けにこける。今まで大好きだったぼくの椅子にはもう飛び乗ることはできなくなった。それどころか、30センチの所も上がれなくなった。つまり、老いるということはこういうことなんだろうなと人ごとではなく実感する。
老猫と歩けば。という本を読むと、どうやら犬のこの手の情報はいっぱいあるけれど、猫のこの手の情報は殆どないらしい。なので、この本を書いたそうだが、よく読むとこの黒猫は“まだ16歳”だそうな。
ええ〜。この猫の16歳のころは全然そんなことないよ。ふつーに元気だったし、高い所だって平気にジャンプしてた。だからぼくはこの猫が老猫だなんて全く意識しなかったんだよ。ってことは、この頃から超人ならぬ超猫だったんだろうね。すごいすごい。うん、じゃ、ぼくは「20歳以上も生きてきた老猫と歩けば〜。」を書くかな。笑
ともかく、最近はほんとに嫌になることがある。でも、こうしておとなしくしている時やぐっずり寝ている時は可愛い。それに20年もいっしょに暮らしていると、家族と同じだ。炎天下の中で子ども達が拾ってきた猫で、すぐにでも死んでしまうと思っていたこの猫が、まさかこんなに長生きするとはね。これからもずっと長生きしてちょうだいね。みゃーさんよ。