帆船模型作りもいよいよマストやヤード作りに入り、そろそろ八合目にさしかかったというところだろうか。
今日は2本のマストが完成し、一気に景色が変わってきて帆船らしい姿になったので、途中経過の記録のためにブログにアップすることにした。船体の長さは約46センチ高さは約50センチなので、そんなに大きなものではないけど、存在感がある。なかなか、カッコいいではないか!
もし、同じサプライ号を作っていて、このブログを見ている人がいたら、一言いっておこう。この段階ではまだマストは差してはいけないよ。さらに言うと、マストの上の部分も連結せずに、この後の工程の後にしたらいいよ。
上からみると、本当に高いように感じる。これからこのマストを中心にロープが張り巡らされることになる。いよいよ、一番やっかいな作業が始まるんだなあ。(その前に、まだ横方向のヤードを10本作らないといけないんだけどね)
組立てだけでなく、このマスト作りと平行して木部の塗装も行った。
オイル仕上げが自然でよいと思ったので、ちょっと高いけどリボスのオイルを使おうと思っていた。でもマストや甲板の白い部分にはウォルナットだと濃すぎることが分かって、もう少し薄い色をと探したけど、どれも濃くて適当な塗料がなかった。
すると、これはどう? と、家にあった「住まいのマニキュア」をかみさんが持ってきてくれたので、試しに使って見た。これは意外な物だったけど、なかなかよい仕上がりになったと思う。
船体の未塗装部分にはリボスのオイルを塗ってみると、独特な深みが出てよい感じになった。塗装をしたことでぐっと質感のグレードを上げてくれた。まさに塗装は模型作りで陰の主役なんだとわかる。
それにしても、この「帆船模型」って凄いと思わないかい?
材料は殆ど木だけだよ。それぞれの材料はあらかじめレーザーカットされているものと、定尺でカットされている数種類のものだけだ。これを図面だけを頼りに、切ったり削ったり、接着したり塗ったりして作りこんでいく。
後はそれを作る人の技術だったり、気持ちだったり、考え方だったり、いろんなものがここに集約されて作り上げられていくものだ。これは決定的にプラモデルとは違う。よくやく最近になって、その真髄が少しずつわかってきたような気がする。とても奥が深い。本当に楽しいなと思う。
さて、ここまで7ヶ月と20日という長い時間がかかったけど、単調すぎる作業や、作り方がさっぱりわからず、何度も試合放棄をしかけた。それでもなんとか挫折せずにここまで来れた。それができたのも、毎日どんなに短い時間でもよいから、模型作りに携わるんだと決めたからだ。
お陰さまで、ぼくはこれからの人生を、どういうふうに過ごしてもよい環境にある。ただ適当に何にもしなくて、ノンビリ過ごすことだってできる。それをとがめる人もいないし、決めるのは自分だと思う。
でも、やっぱり何かに挑戦し続けることが、生きる楽しみになるとぼくは思う。それも「毎日欠かさずやり続けられる」ことに、挑戦していきたいなと思う。考えてみると、やれることは本当にたくさんあるよね。
と、人生哲学や自己啓発本のように、優等生的なことを書いてはいるものの。ぼくの経験から言うと、人生はそんなにうまくはいかないと思っている。ときにはやる気をなくしたり、どうにもならない気分のときもある。そういうときは無理をせずに、自分に素直になって「がんばらない」ようにしている。
そして大切な考え方は「最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ」。あのスティーブジョブズの名言だ。ぼくはいろんなことをやめた。以前にも書いたけど「知らん権利とほっとく義務」を実戦していて、SNSは全てやめたし、いろんなニュース情報集めも一切やめた。
たった一度の人生で、できることは決して多くはない。だから、今できることを大切にして、毎日を「愉快で機嫌よく」生きていこうと思う。