ずっとしばらく旅行にでかけていなかったので、3月も半ばすぎならもう暖かくなっているだろうと思い、正月過ぎにある宿の予約をした。それはかみさんのお気に入りの長浜市「黒壁スクエア」のぶらり歩きと温泉をメインにする楽しい旅だ。
しかし、何かの行事があるたびに雨が降ってしまう雨男のぼく。
当日はまたもや朝から雨になってしまった。前日までポカポカ陽気だったのに、突然真冬に逆戻りという最悪の天気となった。やむをえず、計画を入れ替えて一日目はメインイベントプランを「雨バージョン」に変えることになった。
長浜市にはヤンマーの工場があり、その中にミュージアムがある。ヤンマーと言えばディーゼルエンジン。館内の入口にあるそのドデカいエンジンがぼくらを出迎えてくれた。
館内にはトラクターや耕運機、シャベルカー、ボートなどが展示されていて、実際に操縦もさせてもらえる。ボートもシュミレーターをみながらゲーム形式で操縦できた。どれも楽しい!ヤン坊とマー坊の缶バッチつくり体験もしたよ。
自分の力で発電開始!
両手で30秒間、ハンドルを回し続けて発電する体験。30秒ってこんなに長いのかと思った。結果は「すごい!」と判定されたけど、しんどすぎてやるんじゃなかったと思った。笑
ボートの操縦シュミレーターは、決められたコースをできるだけ短い時間で回るというもの。初めてのボート体験だったけど、車の運転とは大違いだった。こんなのを持てたら本当に楽しいだろうなあ。
そして、黒壁ストリートに移動。寒い。とにかく寒い。平日なので人通りも少なく、なんとなく寂しい感じだ。
まずは、何年か前にこの凸凹堂で買ったぼくの守り神「タイガーアイ」のブレスレッドに加えて、新しくブルーを購入しパワーアップさせた。
そしてこちらも以前訪れた箸屋さんの「遊膳」で新しい箸を購入。
そして、黒壁ガラス館で紅茶のカップを購入。
天気が良ければ、ぐるっとこの界隈を歩いてまわりたいところだが、寒さと強風でとてもじゃないが、そんな気持ちにはなれず、次の目的地へ移動した。
ここは「長濱蒸溜所 - 長浜浪漫ビール」だ。工場見学というよりは、館内にあるレストランがメインの施設になる。
1階がウィスキー工場で2階がビール工場になっている。残念ながら車の運転があるので、レストランでおいしいビールを飲むというわけにはいかず、自分への土産に3種類のビールを購入した。
これはウィスキーの蒸溜装置だ。2つあるのは、一回蒸溜したウィスキーをもう一度蒸溜するのだと女性スタッフが説明してくれた。
こんなふうに蒸溜されできあがったばかりのウィスキーが流れてくる。4種類のウィスキーが販売されていたが、すべて59°という高いアルコール度数だ。まだ樽に詰めて1年しかたっていないので、熟成がされた琥珀色のものはなく、今は全て透明のウィスキーだという。それぞれの香りをかかせてもらったが、とてもよい香りがした。スタッフの女性に「小さなボトルを作ってください」とリクエストして、また来ますねとここを後にした。
もうあまりにも寒すぎて、これ以上は無理だと思ったので、少し早いけど宿に向かった。目の前に広大な琵琶湖を見晴らすこの宿は今年60周年を迎えるとのこと。
いや〜、それにしてもこの景色を見るだけで、なんだか気持ちも暗くなってきそうだよね。目の前には沖ノ島があり、対岸は今津、そして天気が良ければ比叡山も見えるらしい。
まずは、旅の疲れをビールで癒す。
く〜〜〜〜っ! 一番搾りの「滋賀づくり」が滅茶苦茶うまい!
そして、部屋にある露天風呂に浸かる。と言っても目の前から強烈な北風が吹いてきて、首から下は天国、首から上は地獄の両方を味わう気分になった。いや〜、まいったまいった。
本当なら外に出て、アマチュア無線の移動運用を楽しみたいところだが、仕方なく部屋の中からCQを出してみる。当然ながら何度CQを出してもコールがない。
そして、何と言っても旅の楽しみは夕食だよね。
今夜は「近江牛づくし」というプランなので、すべてのメニューに近江牛が使われている。こりゃうまい!
お酒は滋賀県の地酒の飲み比べ。仲居さんに「どれがおいしかったですか?」と聞かれて思わず笑顔で「全部です!」と答えた。
近江牛は日本三大和牛(Wikipedia:どの3銘柄かは公式に決まっておらず、それぞれが三大和牛を名乗っている)だとか。柔らかくて、あ〜、なんておいしいんだろう。目の毒なので、写真はこれくらいにしとこう。
翌朝。天気は快晴になってくれた。遥か向こうに雪が残る比叡山が見えた。
ただし、外は相変わらず寒く風が強い。気温は8℃、まるで冬の寒さなので残念……。
長浜市から近江八幡市へ琵琶湖沿いの道を移動して、最初に訪れたのがラコリーナという地元の和菓子メーカー「たねや」の施設だ。季節がよければ、この建物の屋根や庭は鮮やかな緑でおおわれるのだが今はこの通り。
館内に入ると飛び込んで来たのが、バームクーヘンの工場だ。目の前でバームクーヘンができあがっていくのを見ることができる。もちろんここで販売していて、すでに長蛇の列になっていた。
焼き立てとお土産のバームクーヘンをいくつか購入した。焼き立てのは今日中に食べてくださいとあった。焼き立てだけあって、さすがにその味は抜群だった。屋外にはその他にも施設があったけれど、やっぱり寒いので次の目的地へと移動した。
次の目的地は八幡山ロープウェイなのだが、事前には知らなかったけど、今日から麓の日牟禮八幡宮で左義長(さぎちょう)祭りが催されていた。そのことを知らずにいたので、この地域一体が通行禁止になっていて駐車場を探すのに苦労した。そして、境内はこの賑わいだった。祭りのもの凄いエネルギーに圧倒されながら、人をかき分けてロープウェイ乗り場へ辿り着く。
標高271.9mの八幡山へはロープウェイで4分程で登ることができる。
おー! この景色。
頂上へはロープウェイを降りて登山道を上る。西の丸跡にはLOVEモニュメントがあり、ここからは琵琶湖を一望できる。
再び祭りで混雑する境内を抜け、近江八幡の古い町並みを歩く。とりあえずどこかで昼食をしたいなと探すのだが、ぜんぜんそれらしいお店が見つからない。
偶然キリンビールの新商品「本麒麟」の無料配布のイベント会場の前を通り過ぎようとすると、スタッフに呼び止められスーッと中に入って受け取ったのがこの試飲缶2本。帰ってから飲んでみたが、なかなか旨いではないか。
歩きまわって、もうへとへとに疲れ切ったので、食事は諦めて帰ることにした。(結局東名高速の多賀サービスエリアで午後3時の遅い昼食となった)
もっと暖かな日だったら、この八幡堀を屋形船でノンビリ揺られようと思っていたのだが、やれやれ、それも叶わぬ旅となってしまった。天気には勝てないなあ。ま、それでもやっぱり旅は楽しい。次はどこへ行こうかともう思い始めている。