まずは、ともかく、この演奏を聴いて欲しい。(後でも出てくるのでそちらでもいいよ)
ホントに面白いよね。
この動画の説明は後ほどということで……。
『浜名湖の花博と舘山寺温泉の旅に行ってきた』
ということをブログに書く予定でいた。でも、直前になって自分がアホなことがわかった。花博は6月15日にすでに終わっていたのだ。
だから旅のメインイベントはない。
でも、今さら仕方がないことだ。ならば今回はのんびりと気楽な行き当たりばったりの旅にすることにした。たまにはいいではないかと……。
浜名湖と言えば、単純にうなぎってことで、最初に行ったのは「うなぎパイファクトリー」、超近代的な工場でどんどん、うなぎパイができていく。すごいな、これだけの量が消費されているんだもんなあ。工場で働く一人ひとりがまるでプログラムされたかのような動きにみえる。それぞれの作業者がどんなことをやっているのか、観察するのが楽しかった。それ以上に、このように同じ作業を1日中集中する仕事、ぼくには絶対にできないから凄いなと思った。(みなさん、がんばってね)
まあ、バスツアーの感じでこんな旅をするのも面白いな。無料でいただいた、うなぎパイが今まで以上においしく感じた。
じゃ、次はどこへ行こうか。
えーっと。エアーパーク!?
「航空自衛隊浜松広報館は航空自衛隊を皆様にご理解頂くためにつくられた施設です」とある。そうか、飛行機に乗るのは嫌いだけど、見るのは大好きだ。行こう行こう!
広大な飛行場の端にある綺麗な施設に入った。中にはジェットエンジンの実物だったり、フライト・シュミレーターだったり、たくさんの飛行機が展示されていた。プロペラ機が何とも魅力的な味を出している。戦闘機は実際にコックピットに入ることができた。
ここに座ってみると、ただ、カッコいいとかそういう風には思えず、このジェット機の目的は何かと思うと、複雑な気分になった。
出口を出ると案内嬢に質問をした。
「へんなことを聞いてごめんなさいね。あの、この近くにおいしい餃子の店はありませんか?」と……。
すると、「なにー!? このおやじ 餃子の店を教えろだと〜? いったいここはどこだと思ってるわけ〜?」
なんて顔をすることはなく、笑顔でテーブルの下から浜松市のタウン誌を出してくれ、親切に浜松市中心部のお店をいくつか教えてくれた。よし!「大福」ここに行こう!
実は「うなぎパイファクトリー」から「エアーパーク」へ向かう道中で、こんな田舎なのに続々と車が吸い込まれていく場所があった。吸い込まれるようにぼくたちもその駐車場に入って、人が進む方に向かった。
お店らしくない建物の入口に「ぎょうざ販売所」とあった。近くで待っていたおばさんに聞いてみると、ここは持ち帰り専門のぎょうざの工場だという。「丸和商店」、有名らしい。なんと、56個入りでたったの1,000円。それをいっぱい買い込んでいく客達。浜松の人は餃子がほんとに大好きなんだなあ。
そのお店で食べたいなと思ったけれど、それは無理らしい。俄然、ぼくたちの頭の中は餃子、ぎょうざ、ギョウザ。焼きたてのアツアツの餃子モードになってしまった。というわけで、エアーパークの案内嬢に教えてもらったというわけだ。
「大福」というお店は小さなお店だったけど、すでに満席だった。しばらく待っていると、次から次にお客さんが入って来て、持ち帰りで大量に買っていく。ふむふむ、浜松の人はとにかく餃子が大好きらしい。日本一になったこともあったよね。
驚いたのはそれだけではない。先客の若い女性一人が、スマホをいじりながら、餃子を食べていた。普通の餃子とジャンボ餃子の2皿。でもライスはなし。ただひたすら餃子だけを食べている。しかもスマホに夢中になりながら、黙々と餃子だけを食べ続けている……。なんということだ。こんな女の子いないよ岡崎には。
かなり待ってやっと来た。待ちに待った餃子だ。一口食べた。ジューシーかつパリッとうまい!でもなぜか地元岡崎にある普通にうまい餃子だった。特別びっくりするほど感動する味ではなかった。期待過剰だっただけに何でと思ったが、それだけ、浜松の人は餃子が好きなんだろうなあ。
でも、ぼくが驚いたのはこのラーメンだった。うまい。すごくうまい。ごく普通の醤油ラーメンなんだけど、逆にこういうごく普通のおいしいラーメンが最近少なくなってしまった。だから、ぼくはこのラーメンに出会えたことに感謝した。来てよかったと。
これが旅というものなんだよね。その土地その土地の文化に触れる。そこにしかない文化、そこに行かないと分からない文化があちこちにある国、それが日本の良さなんだよね。
そして、満腹になったぼくたちは今夜の宿がある舘山寺に向かう。
舘山寺というのは、いわゆる昔流行った古いくて小さな観光地だ。それほどメジャーじゃない。パルパルという遊園地に接したロープウェイに乗って大草山へ登る。頂上のロープウェイの施設の中に「オルゴールミュージアム」があり、実演の最中だった。
中でもバンジョーのオルゴールは素晴らしかった。すごいよ。なんとバンジョーを含めて、9つの楽器が入っている。これを自動演奏するのだ。もう、楽しくて楽しくて感動してしまった。
話によると、昔アメリカで禁酒法が定められて、酒場というものがなくなった。でも闇で酒場を開いていたのだが、そこで活躍したのがこのバンジョーオーケストラ。酒場が開けないということは、そういう演奏をするバンドも置けない。でもこの一見家具にしか見えない自動演奏バンジョーが、その変わりをしてくれたというわけだ。面白いねえ。
それが冒頭のYouTubeの動画。(オルゴールミュージアムではないよ)
もっと観たい、聴きたい人のために、YouTubeに誰かがアップしてくれたので置いておこう。面白いよね。(ミックスなので連続して聴けるからね)
そして、再びロープウェイで山を下り、ホテルに早めにチェックインし、舘山寺温泉の極上の湯にゆっくり浸かった。いい湯だ。たまった疲れがスーッと抜ける。やっぱりいいな、温泉は……。温泉大好き!
翌朝。
さてさて、今日の行き当たりばったりの旅はどうするか。
フラワーパークか、グリーンファームか……。
それともパルパルか!?
パルパルって遊園地じゃん。そんな選択肢ありか?
中年のオジサンとオバサンが二人して遊園地のアトラクションに乗るってか??
でも、いいではないか。子どもだけの乗り物じゃあないぞと思った。
そして、パルパルに入った。
何だか無性にワクワクした気分になった。周りを見ると、小さな子どもを連れた若いファミリーばかりだ。たまに、その親つまりおじいちゃんたちがいるくらいだった。もちろん、こんなオジサンとオバサン二人連れなどどこにもいない。
でも、気にしなかった。さすがにメガコースターは無理なので、ミニコースターに乗ろう。子どもたちに混じってオジサンとオバサンが並ぶ。そうなんだよ。この子たちのおじいちゃんなんだよ、って顔をすればよいのだ。(っていうか、だんだんそんなことどうでもよくなったけど)
面白かった。とにかく面白い。こんなに面白いものを、なんで世の中のオジサンとオバサン達は楽しまないのだろう。そう思った。もっと行こうよみんな、遊園地へ。
「ミニコースター」で久しぶりにジェットコースター気分を楽しみ。
急流すべり「ドン・ブラーコ」で急流をザブーンと飛んだ!
「ジャングルマウス」に乗って振り落とされそうになった。
もう、夢中になって楽しんだ。
よしよし、これでいいのだと思った。
いろんなことしようとした時に「年相応」という邪魔な概念がまさにじゃまをすることがある。年なんて関係ないさと言いながら、ふとそんなことを気にしてしまうことがあるけど、遊園地のアトラクション体験が、ぼくを新しい境地に連れていってくれたような気がする。
行き当たりばったりの旅、たまにはいいかもね。