お正月休みは「ギター」と「読書」と「映画」で過ごすと去年の暮れに書いた。それでこの期間に読もうと思って集めたのがこの5冊だった。今日はこれらの本を簡単に紹介しよう。
「お腹召しませ」浅田次郎
ぼくは時代小説が大好きで浅田次郎は特に好きだ。この1冊の中には全6篇の話があって、それぞれの登場人物が起こした不祥事によって「お腹を召す」つまり切腹を迫られる話だ。それがなかなか凝った話で面白い。
でも、一つ困ったことがある。それはそもそもぼくは本を読むのが遅い。しかも時代小説となると、いろんな古い言葉が出てくる。例えば「逐電した」という言葉、わかるだろうか。
もちろんわからないし、推測もできない。このまま意味がわからないまま先には進めないので調べると「逃げて行方をくらますこと」だとわかる。
ただでさえ遅いのに、わからない言葉があちこちに出てきて先に進めないのだ。それでもゆっくり楽しめばいいじゃないかと言い聞かせて少しずつ読んでいる。
「生き抜くヒント」五木寛之
本のサブタイトルに「手洗いよりも心の換気。」と書かれているが、この本が出たのが2020年10月20日だ。つまりコロナの真っ最中なんだね。
五木寛之氏は今88歳だ。「いかにして人生を生き抜くか」というと哲学的な話にみえるけど、そういう話はほとんどない。
「誤嚥(ごえん)」を防ぐためにはとか、「腹巻き」はいいとか、「旨いものは身体に悪い」、けれどもなにかを犠牲にしなければいい目にはあえないじゃないか、そしてコロナ渦での過ごし方など、気楽に楽しく読めた。
「言い換え図鑑」大野萌子
この本はあえて言うと、ぼくのための教科書だと思う。つまりこの歳になっても、いまだにものの言い方ができていない。ちょっとした余計な一言で、相手を不機嫌にさせてしまったり、言葉が足りないなあと思うことがある。
なぜそんな言い方をしてしまうのか、あまり考えたことがないので、この本は一つひとつの事例で具体的に解説してくれて、あ〜そうかと納得させられる。
なんとかなるよ
例えば「なんとかなるよ」という言葉。これはときどき使ってしまう。
話の聞き役になっているとき、よかれと思って「なんとかなるよ」とか「まあ大丈夫なんじゃない」などと根拠のない励ましをしてしまう。
これはただの上から目線で相手をジャッジする無責任な言葉だ。なんとかならないから聞いてもらっているのに、これじゃ他人事でしかない。相談しても無駄だと思われてしまうのだね。
だから同じ目線になって、いっしょに考えてあげる言葉が必要なんだなとわかる。せめて「いつも応援してるから頑張ってね」と言うほうがましだと書いてある。確かに。
仕事はうまくいってるの?
それとか「仕事はうまくいってるの?」って言い方。
この聞き方だと「はい」か「いいえ」かのどちらかの答え、または返事をしたくないということで、この先の話が終わってしまう。
つまり返事に困ってしまう会話でしかないわけだね。それが「最近どう?」という言い方になると、ニュアンスも柔らかくなり、話すほうも答えたくないことは避けて自由に話を選ぶことができるってわけだね。なるほど。
結果がすべてだからね
そして「結果がすべてだからね」という言い方。うん、これは自分でもそんな言い方されたら嫌だな。つまりプロセスはどうだろうが、結果さえ出ていればいいみたいな言葉だよね。なんか最近はそういう強い言い方する人が多いと思う。
でもやっぱり人間関係は、まずプロセスを評価してあげることから始まる。そして結果が出なかったとしても、プロセスを認めてあげれば次も頑張ろうと思えるよね。やっぱりぼくは結果よりプロセスだと思う。人生もそうじゃないかなあ。
ぼく「最近、仕事はうまくいってるの?」
相手「いや〜、あんまりうまくいかなくってねえ」
ぼく「やっぱ結果がすべてだからねえ」
相手「そうなんだよね〜、どうしたらいいのかなあ」
ぼく「ま、なんとかなるよ」
相手「・・・・」(-_-)
……これって最悪だよね。
「マンション管理人オロオロ日記」南野苑生
もうこの本はタイトルでわかるよね。まだ読んでないけど、タイトルと表紙を見ただけで買った本。読むのが楽しみ!
「交通誘導員ヨレヨレ日記」柏耕一
同じく、タイトルとイラストが気に入ったし、すぐ横にあったので買った。後でわかったけど著者はそれぞれ別の人なんだね。
ぼくもこんなふうに「アマチュア無線技士 ヘロヘロ日記 … 若者はまずやらない趣味」みたいなの書こうかなあ。面白いなあ。笑
ぼくが読書をするのは、その本の中に書かれていることを元に、ぼくの生き方に何かのヒントを見つけるためだと思っている。
つまり、その本の中に「何か面白いことはないだろうか?」と探しながら読んでいるんだね。そういう好奇心が生きる原動力なんだと思う。だからいくつになっても本を読んでいたいものだね。
さて、今日の午前中は食料品の買い出しにスーパーにでかけた。このお店の中にある本屋で偶然見つけたのが「BE-PAL」だ。今年こそはキャンプを再開させたいと思っているので、いろんなアウトドア道具を揃えていきたいと思っている。
たしかに今のコロナ渦の状況はけっして明るくはない。しかしここで急ブレーキを踏んだのはせめても救いだ。この先、ギリギリのところで止まって、断崖絶壁からの転落がないことを祈ろう。
そして、今年こそは「移動運用 & キャンプ」を楽しみたいと願うばかりだ。