う〜ん。わからん。
この1週間、この難解な説明書を何度も繰り返し読んだ。やがてやってくる「1回目の板張り」工程の準備のためだ。
夕食後は14MHzのJT65をワッチしながら、帆船模型を作る毎日だ。相変わらずJT65はアジアしか聞こえて来ず全くテンションが上がらない。JT65をワッチすればCWもダメだと分かる。予想通り黒点数は今日もゼロだった。
模型作りは前回のブログアップ後、船体周りのパーツを取り付ける簡単な作業が続く。その作業が終わると次の工程の「1回目の板張り」ことを考える。でもどう考えてもこの説明が理解できない。手順がイメージできないんだよね。
頼りになるのは、ただこの1枚の図面のみしかない。
どのパーツをどこに取り付けるのか。それはわかるよ。
でも、板張りのことはどうしてよいのか、情報が少なすぎて初めてのぼくには見当がつかないのだ。
厚さ1.5mm幅5mmのLimewood(シナノキ)をフレームに沿って張って行くのだが、どの位置にどう張っていくのか、この流線型の船体に直線の板をどのようにすればきれいに張っていけるのか。この図面とにらめっこしながら、イメージし続けた。
インターネットで調べると、その方法がいっぱいあるよ。でもその方法がどうしても素直に自分の中に入ってこないんだ。ただぼくが素直になれないのかもしれないけどね。
今日もITunesでいろんなBGMを流しながら考えた。
ブルーグラスやロックやジャズを聴きながら考え続けた。う〜ん、どれもしっくりこないなあ。でもなぜかテレサ・テンを聴きながら考えてみると、あの魅力的な甘い声がこうしたらいいんじゃないの、と教えてくれるような気がしたんだ。
死にたくなるとか。涙を連れ添う生き方とか。泣き濡れてとか。悲しい言葉ばかり歌うんだよね。そして女は優しく言った。「私をあなたの思い通りにしてください」と……。そんな歌詞があるかはわからないけど「この船をあなたの思い通りにしてください」と言っているように思ったのだ。(ホントか? 笑)
そうだ。いろんなやり方があるけど、どの方法が正しいのかではなく、人の情報に頼るよりも、自分ならどうしたいのかを自分で考え、自分なりの答えを見つければ、そえれでいいんだよ、ということなんだろうね。
まず、この一枚の板にどうカーブを付けるのか。
半田ごてを使って試した。板に水を含ませて熱を加えることで、どの程度柔らかくなるのを知りたかったのだ。これは意外にしっくりいった。そして、手に入れたのが手芸用のパッチワーク用のコテだ。手芸用品店イチカワで3,780円。
板に水を充分に含ませてから、このコテを当てるとスムーズに曲線を描いてくれた。しかも、この板の幅広方向にも曲げることができた。よし、この方法ならぼくのイメージした板張りができるぞー。
あとは、木工用ボンドで接着した板を乾燥させるまだ固定する方法だ。釘を打ちつける方法と画鋲を使う方法がある。このキットにも釘が付いているが、ぼくは画鋲を使う方法を取りたかった。作業がしやすいからだ。
とにかく、1枚目が肝心だ。
やってみればその答えが出るだろう。
一枚目の板張りが終わった。ホッとした。思っていたよりもスムーズにできることが分かったからだ。これを順番に下方向に続けていくことで何とかなりそうだなあ。
「ま、なんとかなる」
そう思えたので、これからはインターネットや参考書の情報は見ないで、自分で考えて自分の方法でやっていこうと思った。そんなことばかり気にしていたら楽しくないだろう?そう思った。これは人生全てがそうなのかもしれないよね。