京都に行ってきました。
僕は旅が好きで、その土地土地の人達といろんな話をしたり、知らないものを見たり、新しい体験をすると本当にワクワクした気持ちになります。と同時に「あ〜、こんなやり方があるんだ!」という驚きのようなものに出会ってたくさん刺激を受けます。
今回は金閣寺〜龍安寺〜仁和寺〜嵐山〜トロッコ〜竹林〜天龍寺というルートでゆっくり回りました。それぞれの場所では大きな感動をもらいました。やっぱりいいですね。旅は。
で、今回はちょっと今までとは違う宿の体験をしたので、メモ的に書きます。まだできて1年弱という新しい宿でしたが、建物が新しいというだけではなく、働いている人達がみんな若い人達だったこと、そしてシステムが今まで泊まった宿とはまるで違ったのです。
チェックインしてから普通は仲居さんが荷物を持って部屋まで案内します。そしてまずはお茶を淹れつつ、いろんな説明を受け、食事時間の確認を受けるなどがあります。
でもそこは靴は入り口近くのロッカーに入れます。無料で浴衣が選べます。廊下は畳敷き。荷物は自分で運び自分で部屋に向かいます。部屋は和洋室でしたがベットです。ふとんがよければ自分で敷く。つまり全部セルフサービスなんだけど、むしろ気楽でした。
食事は5時半から自分の都合の良い時間に食事処へ行くと、ファミレスのように順番を待ち、席に案内されます。席はそれぞれ小さな個室になっていたり、僕たちのような窓際の庭を眺められる席があります。懐石料理のようなお品書きがあり、上品さを感じました。
で、僕がびっくりしたのは、飲み物は全て無料。ビール、日本酒、焼酎、ウイスキー、ソフトドリンク、お願いするとお代わり自由です。とはいえ、そんなにいっぱいは飲めるものではないけど、嬉しいサービスですね。
その他、大浴場とは別に5つの貸切風呂は予約なし無料で空いていたら自由に使えます。風呂上がりのドリンクやアイスも無料で自由に食べられる。さらには10時半以降に夜泣きそば(ラーメン)、と甘味が無料サービスで、しかもラーメン好きにはたまらないおいしさでした。
これらだけではなく、他にもいろいろあったのですが、そのコンセプトはどこから来てるのだろうと思ったのです。
帰ってから、その会社のことを調べました。ホテルや宿屋、その他いろんな事業をたくさん経営しているのですが、もともと学生寮や社員寮から事業を始めた会社です。ホームページを見ると、…
「下宿屋の進化形としての宿屋づくり」をコンセプトに、お客様の癒しと快適性を追求した空間、御士着せのサービスを控え、お客様が気軽に、気ままに寛いでいただけるおもてなしにこだわっています。上質でも肩の凝らない…それが「下宿屋」が考える“癒しの湯宿”です。
と書かれていました。
あ、なるほどね。たしかに実に気ままでくつろげました。下宿のおばさんが、腹いっぱい食べな、ビールやお酒も好きなだけ飲みな。気楽にゆっくりしな。みたいな暖かさたっぷりの感じです。
朝は朝で朝食を取ってからコーヒーが飲みたいなあと思ったのです。少し離れた所にセルフサービスですが静かなスペースがあって、お庭を眺めながらゆっくろコーヒーを飲むことができました。さすがに京都の朝はみんな時間に余裕がないのかもしれませんが、殆ど人がいませんでした。
まるでその旅館のレビューを書いているようなものですが、コンセプトというのは今までの延長とかではなく。例えば「下宿屋のような宿屋」というのは本当に的を得ていて、実にわかりやすくて、シンプルながら、凄いと思えるコンセプト。
いや〜!ホント、勉強になりました。京都のいろんな場所に行って感じたことが他にもいっぱいあって、書きたいことがあるんだけど、この宿のことはやっぱりここに残しておこうと思ったので書きました。