4月26日(火)15日目 : うっすらとコケが生えてきた
アクアリウムを始めて15日たった。毎日いろんなできごとがありながらも、水草たちの生長をずっと観察し続けてきて、まるで子どもを育てる親のような気がしている。
水草が元気かどうかは「葉にたくさんの気泡をつけた姿」を見れば分かるという。光合成によって酸素を生み出し、こんなふうに綺麗な気泡ができる。本当に綺麗だ。
しかし一方で全体にうっすらとコケが生えてきたのが確認できる。そこでそろそろ水槽内にコケを食べてくれる「ヤマトヌマエビ」を入れたいなあと思っているのだ。
4月27日(水)16日目 :NO2(亜硝酸)のチェック
水槽内にヤマトヌマエビを入れたいと思って、今日は亜硝酸の検査をすることにした。この結果がよければ買いに行こうと思っている。
そして結果は0.5mg/Lで「不合格!」、「え、マジか!?」と思った。なぜかというと昨日水換えをしたばかりなので、きっとよい結果になるだろうと思っていたからだ。このままだとヤマトヌマエビを入れられないので、明日は1/2の水換えをすることにしよう。
さて、何でこんな値になったんだろうと原因を考えてみた。5日前にレイアウトの修正をしたときに、ソイルを大きく崩し水が濁ってしまった。そのソイルに含まれるアンモニアが大量に発生したからではないだろうか。それくらいしか思い当たらない。
4月28日(木)17日目 :水換えをして再検査した。でどっちなの?
今日の水換えの作業も何度か経験してきたので、とてもスムーズに終わった。そして今日はNO2(亜硝酸)だけじゃなく、NO4(アンモニア)、NO3(硝酸塩)も合わせてテストすることにした。
それぞれの結果はNO4は「1.0」、NO2は「0.2」、NO3は「5.0」だった。調べてみるとこれくらいのアンモニアなら、弱酸性の環境では毒性が低いので気にしなくてよい。そして硝酸塩は毒性がないのでとりあえず問題はないということだった。
ここで原理を簡単に説明するとソイルやその他からアンモニアが発生する。これをバクテリアの働きで亜硝酸に変える。しかしこれは毒性が高い。さらにバクテリアの働きでこれを毒性が弱い硝酸塩に変えるのだ。
つまりアクアリウムでは、水を自然界に生息するバクテリアをいかに活性化させるかで、浄化させた水に変えるかがとても重要なのだ。
というわけで検査結果では亜硝酸が0.2mg/Lでやっぱり不合格ということになった。う〜ん、どうしよう。
実はADAのパックチェッカーは1箱に5本しか入っていないので、昨日のうちにネットで「テトラ テスト NO2試薬」をヨドバシカメラ(1,580円)にてポイントを使い無料で入手した。これなら45回分も使用できる。
さっそくこれでテストをしてみた。すると結果は「0.3mg/L」だった。説明書によると「理想的な亜硝酸レベルは0.8mg/L以下です」と書かれていて合格!!
あれ、ちょっと待てよ?
もう一度確認すると「ADAは0.2mg/Lで不合格」なのに「テトラは0.3mg/Lで合格」。これはいったいどういうこと??
これがそれぞれの説明書だ。ADAは「0.05mg/L以下」が正常だと書かれている。一方でテトラは「理想的な亜硝酸レベルは0.8mg/L以下です」と書いてある。この矛盾した判断基準の違いが分からない。
そこでネットでこのことで調べたみたが、どこにもその解説はなかった。みんなこのことに疑問を持たないのだろうか? 何度見返してもそれぞれの単位は同じなんだけど、結果はまったく違う。
「よし決めた!」
1/2の水換えをしたのだから、もうこれはテトラの結果が正しいと信じて。明日は念のため1/3の水換えをしてから、ヤマトヌマエビを買いに行くことにしよう。
でもさぁ、ぼくはアクアリウムを楽しもうと思っているのに、何だか水質検査をしてるばかりだよね。でもとても大切なこと。これはやってみて初めてわかったことかもしれないなあ。
4月29日(金)18日目 :劣悪な店でヤマトヌマエビを買った
今日は朝一で1/3の水換えをした。そして昨日のテスト結果を信じてヤマトヌマエビを入れることに決めた。買いに行ったのは岡崎市内にある老舗と言われる熱帯魚屋だ。……
(中略)
……「なんてこった。こんな店にはもう二度と来るもんか!」と店を出た。ぼくも商売をする人間として、今時これほど劣悪な接客をする店があるのかと正直驚いたのだ。もうこの不愉快なことは忘れよう。ここに来なければいいだけの話だ。
え〜っと、ぼくはこういう話は本来殆どブログに書かないようにしているけど、あえて書いた。けど、やっぱり(中略)にした。ごめんなすって。
あのね、別に喧嘩したってことではないよ。でも何故たったの5匹しか買わなかったのか、そして接客のこと、いろいろあったんだよね。ま、それは自分の中だけに納めておこう。
家に帰るとさっそくヤマトヌマエビが入っている袋を水槽に浮かべた。これはそれぞれの水温の温度差をなくすためだ。
そしてこれは以前トールマンさんで購入した「オリジナル水合わせキット」だ。これを使って点滴のように水槽の水を入れていく。
これがトールマンさんの「水合わせの極意!!」という動画だ。とてもわかりやすい。これからはこのお店だったり、以前伺ったアクアレビューさんだったり、こういうレベルの高いお店しか残っていけないだろうなあ。
さっそくセッティングが完了したので、いよいよ水合わせをしていこう。
まずはバケツの中に袋のヤマトヌマエビと水を入れる。この水のpHを測定すると7.3で弱アルカリ性だ。一方水槽の水は朝一番で水換えをしていてpHは6.8の弱酸性だった。
pHの差が0.5くらいなら問題はないとどこかに書いてあったし、しかもpHが低い方へなら問題はなさそうだった。でもできるだけ時間をかけて水合わせをしていこうと思う。
水合わせの方法はいろんな人が解説してくれていて、結構ラフなやり方だったり、1時間以上かけてゆっくりやる方法までいろいろあった。
その中でぼくは「水草チャンネル」さんの方法でゆっくりやることにした。何しろ初めてのことなのでより慎重にやろう。
なにぶん生き物を扱うことになる。だから経験者からすると時間のかけ過ぎと言われるかもしれないけど、慎重すぎるくらいでちょうどいいと思っている。
まず最初にエビの入った袋を水槽に浮かべること40分。そしてバケツに移して点滴で水の量が2倍になるまで約1時間。
この間ずっとヤマトヌマエビはジッとして動かない。環境の変化を敏感に感じているんだろうか。なんだか気になるな。
そしてバケツの水を半分捨てて、さらに点滴を続けること1時間。いっこうに動く気配がない。。。大丈夫だろうか (-_-;)
少し心配だけど、1匹だけ水槽の中に入れてみた。すると元気よく泳ぎ始めた。いいかな。そこで残りの4匹を入れた。しばらく観察を続ける。
泳ぎ回るエビ、さっそくコケを食べ始めるエビ、ジッとして動かないエビ。元気に泳ぎ回るというのは決してよいとは言えないとも書いてあったしどうなんだろう。
その後、しばらく観察を続けるとそれぞれが水槽内のコケを食べ始めた。ふ〜〜! よ〜しこれでいい一安心だ。
というわけで、さっそくエビちゃんたちのようすを動画に撮ってみたので観てね!
それにしても観飽きないな。こうやってエビちゃんたちが黙々とコケを食べているのを観ていると本当に可愛いなあ。楽しいなあ〜。癒やされるなあ〜。
さて今夜は初めての夜を迎えることになる。じつはヤマトヌマエビは夜行性なので、夜は水槽にフタをしないと外に脱出することがよくあるらしい。そこで100均のプラダンでフタをすることにした。
しかもパイプなどを伝って外に出ようとするやつらがいるそうなので、万全をきして隙間を塞ぐように細工した。これで安心かな。
4月30日(土)19日目 :1日でコケがかなり少なくなった
ヤマトヌマエビを入れて丸一日たった。わずか5匹だけだったのに、意外にもコケが少なくなってきたのがはっきりわかる。
まだこれくらいならしばらくは5匹だけでいいかなと思う。いや〜それにしてもヤマトヌマエビって凄いな。正直いってこれほどとは思わなかったな。
5月1日(日)20日目 :ヤマトヌマエビの脱皮、そして脱出
今日のお昼頃、水槽を確認するとエビが脱皮した後の抜け殻を見つけた。こんなの初めてだなと思って、いつものように数の確認を始めた。
「せいれ〜つ!」と言っても整列してくれるわけもなく、「ばんご〜!」と言っても返事をしてくれるわけはないので、1匹1匹確認を始めた。ところが1匹いない。
脱皮した後にどこかに隠れているのかなと探したが見つからない。仕方がないのでまたしばらくしたら確認しようと思って部屋を出た。そして30分ほどで戻るとカーペットの上にいた「遺体」を発見してしまった。それは昨日「アワタロウ」という名をつけたヤツだ。
これがいつのまにか脱出していたようだ。朝はちゃんと5匹いたのに何で昼間に脱出するのだ!と思ったが仕方がない。悲しいしとても残念。でも冥福を祈るのみしかできなかった。またこんなことがないように昼間の脱出対策を考えてみよう。
そして念のため亜硝酸を測定してみると、一応正常値にギリギリ入っていたが悪化していたので、今日も1/3の水換えを行った。まだ安定するまでに時間がかかりそうだ。
というわけで、アクアリウムを始めて20日たった。これまで納得がいかないことがあったり、不愉快なことがあったり、ためになることがあったりといろんなことがあった。でもこれが今の世の中のそして人生の縮図なんだという気がしてきた。
何か問題があればその都度自分なりの方法を見つけたり、邪悪なものを遠ざけたりして旨く世の中を渡っていく。そして全てを受け入れる寛容さも大切なんだとわかる。そうやって自分の人生も楽しくて豊かなものにしていければ、それが幸せだよなって思う。
これまでの経験でネイチャー・アクアリウムは自然そのものであり、最高の癒しであり、よい「気」が集まる場なんだと少しずつわかってきた。だからこの部屋にアクアリウム水槽があることで、とても心地良さを感じられるのだ。ホントにそう思う。
さて、この先はバクテリア達がどんどん増えていって、このアクアリウムの環境をより浄化してくれるだろう。そして水草がどんどん生長して、熱帯魚たちが入って賑やかになっていくのを楽しみにしていこう!