いろいろあって3ヶ月もずっと無線機の電源すら入れていなかったが、今日は久しぶりに機器点検のため、電源を入れてFT8をワッチしてみた。すると14MHz帯でペルーの「OA4DPM」局のCQが見えた。初めてのペルーの無線局なので交信しようと思ってダメ元で数回コールするとコールバックしてくれた。なんか嬉しい。
その後、アメリカの「W0IZ」局、「N3GWR」局と交信して、しばらくCQを出したがコールされてもなかなか交信が成立しなくて今日は短く運用を終えた。
久しぶりのQSOで楽しいかというと、意外にもそういう気持ちにはなれなかった。
なぜかと言うと、それは「RP77xx」なるロシアの戦勝記念局が数多く出ていたからだ。77というのは77周年という意味だ。
どうやら実際にはこんなに多くの局が運用しているらしい。
そして調べてみるとhamlife.jpでロシアアマチュア無線協会SRRから、2022年3月3日に次のようなメッセージが公表されているというニュースがあった。
「紛争でロシア国家がどの側にいようとも、SRRは紛争に巻き込まれた国のアマチュア無線家や無線団体に対して非友好的な措置をとったことはありません」「ウクライナでの事件に関連して、…SRRはアマチュア無線の伝統(慣習)に忠実であること、アマチュア無線を使った感情的な行動を控え、互いの交流を絶やさず、知恵と相互理解を示し、それによって状況の迅速な解決に貢献することを求めます」
と書かれていた。
表向きにはそういうメッセージを出しながら、一方では「RP77xx」という数多くの戦勝記念局がこの記念日を盛り上げようとしている。
ちなみに現在ウクライナではアマチュア無線の運用は禁止されている。
実際のQSOの現状を見ると、なぜかこれらの局とアメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、中国、そして日本、その他の局が交信しているのだ。ただ単に記念局と交信したいからという理由なのか、やはりそれでも平和を願っているからなのか、あるいは何にも考えていないのか、それぞれの考えがあるんだろうけどこれが現実……。
この「戦勝記念日」は2005年の60周年の式典には、日本からも当時の小泉総理大臣や、アメリカの当時のブッシュ大統領など、欧米を含む50か国以上の首脳が出席し、戦勝国・敗戦国を問わず犠牲者を追悼するなど、平和に向けた国際社会の結束が誓われた。……らしいが、今では国威発揚の場として利用しているとしか思えない。
そして今年の5月9日(明日)の記念日当日に起こりそうなことがいろいろ語られている。ほんとにこの先どうなるんだろうねえ。
ぼくは当分の間、DX(海外)帯でのアマチュア無線を楽しむ気にはなれそうもない。その分7MHz帯の国内CW運用で、のんびり楽しめばいいではないかと思うのだ。ずっとジッとしていたけどゴールデンウィークが終わったんで、そろそろ移動運用を始めようかねえ。