まだノイズ問題は解決していない
先日書いた「もっと良質なサウンドを作りたい!」でオーディオ・インターフェースやエフェクターを整えて、ある程度自分が思うようなサウンド作りができた。
さらにノイズ問題を解決するためにシールドを交換したり、アイソレーテッド電源「CAJ DC/DC Station II」を購入した。
確かにこれでかなりノイズが軽減したのだが、ぼくはこの程度で妥協しようとは思わなかった。自分が納得できるまでやりたかった。
そのためにいろいろ試行錯誤し実験を繰り返してきたが、そんなに簡単なことではなかった。今日はそのことをまとめて書いてみよう。
人体アースが解決のヒント
ギターのノイズというのは、これまでの経験で弦やシールドのジャック部分を触ると、ノイズが軽減されることを知っている。
それもシールドのジャックを包み込むように握るとかなりノイズが消えるのだ。つまり人体がアースのかわりになるってことだね。
これと同じ効果を得るために、このシールドのジャック部分にビニール線をアルミテープで止めて、この先をアースにつなぐことにした。
ビニール線の先をエアコンの電源の近くにある、エアコン用のアースにつないでみた。そうすると確かにノイズは減った。でもまだ不十分に感じた。
一気にノイズが減った
そこでさらにもう1本ビニール線をシールドのジャックに付けて、アルミテープを板に貼ってフットペダルのようなものを作り、ここにビニール線の端をつないだ。そしてこれを足の裏で踏むと人体アースがとれる。お〜、かなりよくなったぞ。
さらにアルミテープの伝導率を調べると銅加工.comにそのデータがあった。
これをみるとアルミニウムは59.5%に対して銅は100%だと書いてある。そうか銅を使うともっとノイズが減るかもしれないな。
そこでさっそくDCMへ行って、銅線やこれを巻くための材料をいろいろ集めてきた。アルミの板、ゴム板、小さな金網などなど。さあ、これをどうするかだ。
最初はアルミの板かゴム板に銅線をグルグル巻いていく方法を考えていた。でも考えてみると、これだと裏側の銅線部分は足の裏に接触しないので面積が半分になってしまう。そこで金網を使うことにした。
金網に銅線をグルグル巻くのではなく、13cm程にカットして上の面に銅線が来るように敷き詰めた。そして裏側でハンダ付けして全てが1本につながるようにした。
これでノイズがどうなるかを実験してみよう。おお〜、さらにノイズが減ったぞ。これでシールドのジャックを手で握ったのと同じくらいのレベルになったのだ。
その後この試作2号をしばらく使ってみたんだけど、たしかにこの金網に銅線を巻いたものは効果はあるものの、足の裏の感触が悪い。それにセンスなさすぎ。(´Д`;)
そこで試作3号では、シールドのジャックからビニール線を銅板にハンダ付けしアルミテープで補強した。これなら平らで見た目もいい。もちろんノイズもかなり少なくなった。
ただしこの方法だと冬場の寒いときは、裸足になれないので使えないという欠点があるのだよ。もうちょっと改良しないとね。
迷路にハマっていく
しかしこれらの対策でもホワイトノイズはまだ残っている。この小さく「サー」っと聴こえるノイズは一体どこからくるのだろうか。それを丹念に調べてみることにした。
ところが正直いって調べれば調べるほど、キリがないくらいの情報があって、検証を続けていくうちに、むしろだんだん迷路にハマっていく。今回のまとめでみると、結局大したことはやってないようにみえる。
でも、じつは原因となる情報があると、少しでも可能性があることは全部試してみた。ところがぼくの場合はそれが当てはまらない、そういうことがいっぱいあったんだね。もちろんそれでも諦めたくはなかった。
そんな中でもいくつかのアドバイスが役に立った。この「録音でサーというホワイトノイズが乗ってしまう時の対策」という記事の中ので参考になることがあった。
ここに書かれているのは「エレキギターのボリュームを最大にして、オーディオ・インターフェースの音は真ん中くらいにしろ」という意味だろう。
そこでギターのボリュームを最大にして、逆にオーディオ・インターフェースの入力を落としてみた。するとたしかにノイズは小さくなった。そういうことか。いろんなことがどんどんわかってきた。
さらにホワイトノイズ対策のことを詳しく解説してくれているこの動画を観た。これを観るとあーもうどうでもいいや、って思うくらい原因が多岐にわたる。そして「そんなに気にしなくてもいい」とまで言っている。確かにそうかもなあ。
そう思いながらずっと観ていると「スピーカーやイヤホンから発生していることもある」と言っている。えっ、そんなこともあるのか?と思った。
まさかの原因、そしてこれで解決!
それでも念のため、いつもモニターで使っているヘッドホンをiPhoneのイヤホンに変えてみた。するとイヤホンで聴くとノイズが相当なレベルまで落ちた。あーなんてことか。 今まで愛用していたヘッドホンに問題があったなんて!(°д°)
というわけで、ここまでいろいろやってきて、ついにDAWソフトを起動したときに出るごく僅かなホワイトノイズのみとなった。もうこれくらいになると気にしなくてもよいレベルだ。ついにここまで来たぞって感じだ。おめでとう!
「腑に落ちる」ということの大切さ
どんなことでもそうだけど、「自分が腑に落ちるところまで徹底的にやる」というのはぼくの信条でもある。とにかく自分が納得するまでやりきらないと気がすまないのだ。
それにそこまでやって始めて知識が増えていくし、その過程がどんなに楽しいことかと思う。最終的に良い結果につながれば喜びも大きいと思うんだよね。
先日読んだ「人生を面白くする 本物の教養」という本の中で出口治明さんが
“ 本当に自分でよく考えて納得できたとき、私達は「腑に落ちる」という感覚を抱きます。その感覚は大変重要です。(中略)人間が意欲的、主体的に行動するためには、「腑に落ちている」ことが必須です。(中略)腑に落ちていることが、行動力やバイタリティの源泉になります。つまり、本気を呼び起こすのです。”
と腑に落ちることの大切さを教えてくれている。ぼくも全くその通りだと思うし、ぼくは本能的にいつもそう感じている。
さあ、次のステップへ!
さて次に進むその前に、新しいヘッドホンを探すことにしよう。
以前良いオーディオ・インターフェースをみつけるのにお世話になったdtm driver!さんで「SONY MDR-7506モニターヘッドホンのレビュー!モニターヘッドフォンの新定番!」という記事を見つけた。
これはSONYの定番ヘッドホン「MDR-CD900ST」の別バージョンで海外では定番だという。さっそくいつものようにサウンドハウスで注文しましたよ。
(7/16 追記)さっそく届いた「SONY MDR-7506」を聴いてみる
さっそく届いた「SONY MDR-7506」を使ってみた。どんな音がするんだろう。その前にいいなと思ったのはカールコードだということ、これでケーブルが絡まることがない。さらに折り畳めるのでコンパクトになる。それと耳に当たる感触もいい。
肝心の音はというと、MacBookのMusicで選んだ曲はセリーヌ・ディオンの「MY HEART WILL GO ON」(動画は音質は悪いよ)。まず低音がとても良く聴こえるし、バランスもよく、奥行きというか立体感がある。さすがソニーだなっていう音だ。
このヘッドホンは今回のことがなければ、手に入れることはなかったかもしれないけど、これは苦労してうまくいったご褒美ということかな。(^^♪
さあ、これで無事に難関を突破できたので、これからは音作りと練習に専念していこう。それといろいろあるDAWソフトの中で、ずっと使っているガレージバンドを使いこなせるように徹底的に勉強していきまっせ〜!
P.S. 日傘の効果