先日『久しぶりに「おうち乃が美」を作ってみた』でパンを作ったが「あくまでぼくの記憶でしかないけど、2021年6月に作ったときより、食感がちょっとだけ粗いような気がする。もっとふっくらとしてきめ細かい感じがしていたように思う」と書いた。
なぜかと考えてみたんだけど、使った小麦粉「はるゆたか」は同じ銘柄でもたんぱく質の量が11.5%だったことが気になっていた。前回は12.0%でたったの0.5%なんだけど、それが違いかもしれないと思った。
今回は12.0%の江別製粉製のものを手に入れたので、これで試してみることにした。それと前回使った酵母は「とかち野酵母」というものだったのでこれも手に入れた。
さらには調べてみると「ホームベーカリーで食パンを上手に美味しく焼く三つのコツ」にあった「15分追加練りの方法」が良さそうなのでこれも試してみたい。
そして、有塩バターと無塩バターの違いもちょっと気になるが、調べてみるとその分塩の量を減らせば同じことらしい。ただし、食塩不使用のものが手に入ったので、これを使ってみる。
本来なら一つひとつ検証しながら、どれが有効なのかを確かめたいところだったけど、それが最終目的ではない。とにかくおいしいパンを作りたいのだ!
それとぼくは「乃が美」のパンを食べたことがないし、それと比較したいとも思わない。なのでこれからは「おうち乃が美」という言い方をやめようと思う。「しっとり・もちもちパン」と呼ぶことにしよう。
というわけで、今回は次の材料を使って作ることにした。基本はパナソニックのレシピで、それぞれ前回と比べると次のように変えている。
・はるゆたか(メーカー不明 たんぱく質11.5%)→ (江別製粉製 たんぱく質12.0%)250g
・ドライイースト(金サフ)→ 北海道とかち野酵母 1.5g
・有塩バター → 無塩バター(よつ葉乳業)15g
・白砂糖 → 同じ 35g
・塩(ぬちまーす)4g → 同じ 5g
・生クリーム(乳脂肪分40%)→ 同じ 40ml
・冷水(氷で冷やした水) → 同じ 140ml
まず最初は小麦粉、白砂糖、塩をパンケースに入れる。ここではまだバターは入れない。そして中央が高くなるように盛って、これを崩さないように周囲に生クリームと冷水を入れる。
この「中央に高く盛る」のがなぜなのかわからないのが気になるけど、この盛り方のコツはわかってきた。
次にいつもなら、このままメニューNo.1の「パン・ド・ミ」で焼き色は「淡」にしてスタートさせる。しかし今回はまず15分だけ「ねかし&練り」の工程を加えるために、15分たってから一度取り消しする。
15分たってから取消ボタンを押して止めると、なんかいい具合に練られてるぞ。そしてここでバターを加え、酵母をイーストケースに入れ最初からスタートさせる。
この方法を見つけた人は本当に偉い!拍手を送りたいと思う。
よし、再スタート!
4時間50分後に焼き上がるので、この時間に会社まで行って、郵便物を取りに行くとともにコーヒーを焙煎してくることにしよう。
ぼくが持っている生豆の種類は全部で7種類。今日はこの中から「マンデリン G-1 トバコ」を選んだ。いつも200g焙煎している。もちろん深煎りだ。
毎日コーヒーを飲んでいるけど、自分で焙煎したコーヒーがやっぱり一番おいしい。それは新鮮だということ、そして自分の好みの焙煎度だからだね。
パンも同じように、自分で焼いたおいしいパンを毎日食べられるようになれば、それが一番いい。「買う時代から作る時代へ」そういう暮らしをしたいなと思う。
午後3時すぎにピッピと合図が鳴った。フタを開けるとものすごくいい香りがする! そして淡い焼き色でおいしそうに焼き上がっている。きれいに膨らんでいるね。
2分ほど待って、そっとケースから取り出してみる。いつになくよい形でおいしそうだ! そしてこの何とも言えない焼き立てのパンの香りで幸せな気分になる。
そして、ひと口食べてみるとこりゃすごい!ぜんぜん違う!
「しっとりして、もっちもちで、しかもキメが細かくて、味も風味も本当においしい〜!」
これは今までで一番おいしいできあがりになったぞ。さっそくかみさんに味見をしてもらうと「前よりおいしい〜〜♪」と絶賛だった。おいしいパンができるとやっぱり嬉しいよね。とりあえず今回のレシピでこれからも続けていくことにしよう。
最初に書いたように、パンをしっとりさせ、きめ細かく仕上げるために、材料の小麦粉と酵母を変えたこと。そしてこねる工程を追加したこと。そのどれが決め手だったのかは、今の段階ではわからない。これらの相乗効果かもしれないしね。
本当は知りたくて仕方がないよ。でもぼくはパン屋さんじゃないから、それをきちんと調べることがぼくの仕事ではないと思っている。とにかく自分がおいしいと思えるパンを焼きたい。それでいいかなと。
さあ、今週末はまたおいしいパンを焼いて、可愛い孫たちに持っていくぞ〜! きっと喜んでくれるぞ〜!
【おまけ】
今回はるゆたかを購入すたプロフーズのサイトに「たんぱく質の比較の情報」があった。この数字だけを比較すると「ゆめちから100」はなんとたんぱく質が14%もある。
そして説明には
■最強力粉■
北海道産秋まき小麦「ゆめちから」を100%使用。従来の国産小麦にはない強靭なグルテン、吸水率の高さが特長です。生地はやや固めにこね上がります。引きの強い食感のため、タンパク質量の少ない小麦粉とブレンドするのもおすすめです。
【主な用途】山型食パン、ベーグル、中華麺、生パスタなど
と書いてある。つまり、用途によって使い分けるということなので、単純に高ければいいというものでもなさそうだ。面白いなあ。機会があれば、今度は他の粉も試してみたいなと思う。
そして使った酵母のことを調べると「金サフ」の方が「北海道とかち野酵母」より発酵力が強いので、パンの膨らみには良いという情報もある。パンの味というのは、いろんな要素でできあがるものだから、結局は試行錯誤で自分の方法を見つけるしかない。…というより、それが楽しいのだと思うのぢゃよ。どですかね?