アコギの録音はどの方法がいいのか?
昨年の末から本格的にギターの練習を再開し、今までとは違うジャンルの曲に挑戦し始めた。そして新しいギターを買い、ぼくの求めている音を追求する旅をしている最中だ。
先日は「Marvel'sスタジオ:アコギ録音の奮闘記なのだ」で今ぼくがもっている機材を使って、いかにしてアコギの音をできるだけいい音で録音できるかの実験をした。
その後もAC-3を加えて実験してみたり、DAWソフトStudio oneでいろんなエフェクトで音作りをやってみた。しかし、ぼくが求めている音にはどうしても近づかないのだ。
それがなぜなのかをずっと考えていたが、その理由がようやくわかった。ぼくは「マイクとライン」の両方の音をミックスすれば、それが一番いい音になると信じていたのだ。
でもどうやらぼくが望んでいる音は、ラインではなく「マイクで生の音」を良い音質で録音する。そしてその後に必要ならエフェクトをかけるのがいいのではないか。
そんなふうに考えると納得できる。
やっぱりマイク録りがいいなと思った
マイク録りで思い出したのが、mi-chanさんの動画だ。ここではTASCAM DR-07Xというオーディオレコーダーを使って録音している。
改めてこの動画を観ると、やっぱりマイク録りはいいなと思った。マイク録りは実際にここで聴いているかのような空気感や臨場感がちゃんと再現できている。
一方ライン録りの場合だとその場の音は入らないので、純粋にギターの音をインターフェイスを通してパソコンに入力する。だからとても不自然な音に感じてしまうのだ。
せいぜい半分くらいしか入っていないのに、それが混じったことで味気ない音に感じてしまう。そんな気がしてならないのだ。もちろん好みだしあくまもぼくの感想だけどね。
そしてこの動画も途中からTASCAM DR-07Xに切り替えて録音している。自然の音をバックにギターの練習をしているんだけど、周りの音も一体となってとても素敵だよね、
後半部分はカメラのマイクかもしれないけど、ぼくもこんな動画を撮ってみたい! 心からそう思える動画だし、他の動画もとても参考になることが多い。
そしてあらためてTASCAMが欲しくてたまらなくなってしまった。その後TASCAMの情報をもっと詳しく調べれば調べるほど凄いなとわかってくる。
TASCAMの音はどんな音なのか?
TASCAMのことをいろいろ調べていると、こんな比較動画を見つけた。コンデンサーマイクとTASCAMというレコーダーとのマイク比較だ。(ヘッドフォン推奨)
ここで使っているのはTASCAM Portacapture X8というもので、サイトには
『デュアルADコンバーター』と『32-bit float録音』の技術を利用したパワフルな音声処理により、広いダイナミックレンジを実現します。
出典: tascam.jp
と書いてある。32-bit float録音っていったいなんだろう? ディアルADコンバーターって何? そこで調べてみると瀬戸弘司さんがとてもわかりやすい説明をしてくれている。
なるほど32-bit floatってすんごい細かいってことがわかった。それがぼくにとって本当に必要なのかは別として、たぶん今後これが主流になっていくんだろうなと思わせる。
このレコーダーを使ってギターの録音だけじゃなく、いろんな音を録った動画を見つけたのでいくつか紹介しよう。
琴の音色がとても素晴らしい! 他の動画もそうだけど、ヘッドフォンで聴くとその違いがよくわかるよ。
こんなに離れて録音しているのに、ちゃんといい音で録れているよね。これがディアルADコンバーターの効果なんだね。
本当に小さな音まで再現できていて凄いなと思う。
フィールドレコーディングも面白いな。こんなふうに楽器の録音だけじゃなく、いろんな用途があって活躍してくれそうだ。
このX8と「DJI Osmo Pocket 3 」というポケットジンバルカメラの組み合わせでVlogにも使えそうだ。
その他、X8の特徴をまとめると
● さまざまなシチュエーションに適した録音プリセットを選べる
● MUSICアプリは、ピアノやギター、管弦楽器、バンド演奏などさまざまなシーンでのダイナミクス・プリセットを選べる
● HALLやROOM、PLATEなど7種類のリバーブをかけ録りすることができる
● 別売りのBluetoothアダプターでスマートフォンからレコーディング操作ができる
● ゲインの違う2つのADコンバーターを組み合わせて広いダイナミックレンジを確保 etc.
実際にいろんなシーンで使っているこの動画で、このX8の良さがよくわかると思う。
とはいえ、コンデンサーマイクじゃだめなのか?
さて、ここまでの流れをみると、X8というレコーダーの魅力でもう買うつもりでいると思っている人が多いと思う。ただもう一人のぼくが、何かを言いたそうだと感じる。
それが何なのかが気になるものの、たしかに凄いレコーダーだということはわかったが、今持っているアポジーマイクではホントにダメなのか? という疑問が残る。
そこであらためて、そのマイクだけで音を録ってみた。先の「アコギ録音奮闘記」では選択肢に入っていなかったのを録音した音がこれだ。ちなみに今回はメイトンで録った。
先日のブログの他の録音と同じく、ベースとドラムをバックにして弾いたものだ。エフェクトはコンプレッサーとリバーブを追加している。
つぎにベースとドラムを消して、ギターの音だけだとこんな感じになる。
正直いうとこんな短い録音だけじゃあんまり違いがわからない。そこで今練習している「昭和ロマンス」をアポジーマイクで録音してじっくり聴いてみることにした。
この曲は練習を始めてもうすぐ3週間になるんだけど、いわゆるAメロの部分は弾けるようになったので、それを録音してその音をここにおいてみようと思った。
ところがいざ録音を始めると何度もミスしてしまう。練習のときはゆっくり弾けばミスなく弾けるようになったので、少しゆっくり弾いて録音してみた。それでもミスする。
あれ〜? どうして? 録音した後にこのブログにのせるからだろうか? 何度繰り返し弾いてみてもまたミスしてしまう。自分のレベルの低さに愕然としてしまった。
その後も何度かやってみたが結局あきらめた。そしてあらためて冷静になってアコギの録音のこと、TASCAMの購入のことについて考えてみることにした。
今後の「ギター練習」についてを綴るLIFEノート
以前も「定年退職後はホントに好きに過ごしていいのか?」でLIFEノートに今の自分が考えていること、これからどうすべきかを綴ったように、今回もぼくの今の思いを書いた。
今ぼくが持っている機材は何があるのか。そしてその組み合わせについて、さらに今後できそうなこと、今は何をしたいのか、何をすべきなのか? ということを書いた。
そして最後にTASCAMのことについてはこう書いた。
「そういうレベルに達してから買いなさい!! 」
という言葉だった。
つまり、良い機材を買うことより大切なことは、今の自分のギターレベルを、それに見合ったレベルまで上げることぢゃないのか? というスバリ的を得た結論だった。
そのことに気がついて我に返ったような気がする。一番大切なことを忘れて物欲に走った自分がいたのだ。と同時にこの機会に今の練習方法を見直すことにしたのだ。
新しい練習法に変えよう!
そして以前サロンに入会してレッスンを受けていたおおもりさんのチャンネルから、今一番大切だと思う動画をみつけた。要点を抜粋すると次の内容になる。
多くの人がそうだと思うけど「なんとなく弾きたい曲と、弾けるようになりたい曲を、なんとなく一生懸命頑張る」という練習法だと思う。(はい、ぼくはそうでした!)
そして新しい練習法にかえてみたらその効果がやばかった。もっと何年も前からやっておけば良かった。なのでみなさんにもシェアしたい、という実に深い話だ。
おおもり式練習法
この練習法のポイントを要約すると次のようになる
① ギター練習を15分刻みでコマ分けする
1時間なら4コマで練習する。これを毎日続ける。その一コマに何をやるかを決めてメモする
② 指と手のステッチを最初にやる。続けてウォームアップをやる
③ メトロノームを必ず使う。完成したレパートリーになった曲でも使う
この中でとくに重要なのが「15分刻みでコマ分けした練習」と「メトロノームを必ず使う」ということになる。メトロノームは時々使ってたけど、これからは必ず使うのだ。
そこで試しにやってみた。たしかに15分という刻みは集中できるしメリハリができた。そしてメトロノームを使うことの必要性をあらためて感じたのだ。よし実行しよう!
他にも「Nama Guitar Channel」にはいろいろ参考になるアドバイスがアップされているので、興味がある人はぜひ観てくださいな。
ぼくが新しく始める「15分練習法」
ということでこれから始める15分練習法の1時間コースをメモしてみた。
① ストレッチ〜ウォームアップ
指と腕そして肩のストレッチをやってから、ギターを使ってウォームアップをする。
② 「雨降る窓辺で」の前半を20〜30%遅くして練習する
この曲はとりあえず弾けるようになったので、ミスなく完コピできるまで練習する
③ 「雨降る窓辺で」の後半を20〜30%遅くして練習する
同じく完コピできるまで練習する
④ 「昭和ロマンス」を50%遅くして録画しながら練習する
現在練習中の曲を区切りを決めて、録画して後で問題点を修正する
これを午前中を1回、午後に時間があれば1回行うという方法で続けていくつもりだ。そしてこれまでは他に弾きたい曲があると、完コピできてなくても手を出していた。
でもこれからは「雨降る窓辺へ」が完コピできなければ、他の曲の練習は始めないことに決めた。このことでかなりモチベーションがあがるのではないか。
TASCAM X8 買う?それとも買わない?
ということで、TASCAM Portacapture X8は今までだったらきっと衝動買いしてただろうと思う。しかし今回はあらためて考え直した結果、まだその時期ではないと判断した。
つまり、良い機材を買うことより大切なことは、今の自分のギターレベルを、それに見合ったレベルまで上げることが先だということだ。
そしてこれから新しい練習法でレベルアップして、自分が自分を認めた時、そのご褒美として購入することにしたのだ。それまでは今持っている機材で練習を続けよう。
先の楽しみがあることはいいことだ。そのことを励みにしてレベルアップをしよう!
X8君それまで待っててね〜♪