ついにTASCAM X8が届いたよ!
その購入するまでのいきさつは「TASCAM X8 買う?それとも買わない?」まで逆上るが、本題に入る前に簡単にここでその話をしておこう。
アコギの録音はどの方法がいいのか?
「Marvel'sスタジオ:アコギ録音の奮闘記なのだ」で今ぼくがもっている機材を使って、いかにしてアコギの音をできるだけいい音で録音できるかの実験をした。
でもどうやらぼくが望んでいる音は、ラインではなく「マイクで生の音」をできるだけ良い音質で録音する。そして必要ならその後にエフェクトをかけるのがいいのではないか。
そんなふうに考えると納得できる。
やっぱりマイク録りがいいなと思った
マイク録りで思い出したのが、mi-chanさんの動画だ。ここではTASCAM DR-07Xというオーディオレコーダーを使って録音している。
あらめてこの動画を観ると、やっぱりマイク録りはいいなと思った。マイク録りは実際にここで聴いているかのような空気感や臨場感がちゃんと再現できている。
そしてTASCAMが欲しくてたまらなくなった。情報調べが大好きなぼくは、オーディオレコーダーの情報を調べれば調べるほど、こりゃ面白いな、凄いなとわかってきた。
TASCAM X8のことを調べてみた
TASCAMには多くの機種があるが、その中に Portacapture X8というグレードの高い機種があることを知った。サイトには
32ビットフロート録音対応のポータブルレコーダー『Portacapture X8』はフィールドレコーディングや映像制作、マルチトラックからワンテイクの楽曲制作など、様々にシーンにおいて低ノイズでクリアな録音をサポートします。
と書いてある。「32ビットフロート録音」っていったいなんだろう? そこで調べてみると瀬戸弘司さんがとてもわかりやすい説明をしてくれている。
なるほど32ビットフロート録音ってすんごい細かいってことがわかった。それがぼくに本当に必要なのかは別として、今後これが主流になっていくんだろうなと思わせる。
そしてTASCAMのサイトにはX8を使ったギター演奏の動画があった。マイクから離れているのにこんなにいい音で録れるんだなあ〜、凄いなあと思った。
その他、X8の特徴をまとめると
● さまざまなシチュエーションに適した録音プリセットを選べる ● MUSICアプリは、ピアノやギター、管弦楽器、バンド演奏などさまざまなシーンでのダイナミクス・プリセットを選べる ● HALLやROOM、PLATEなど7種類のリバーブをかけ録りすることができる ● 別売りのBluetoothアダプターでスマートフォンからレコーディング操作ができる ● ゲインの違う2つのADコンバーターを組み合わせて広いダイナミックレンジを確保 etc. |
ただ「X8」が凄くいいということはわかっても、アマゾンで購入すると54,500円するものが、ぼくにとって本当に必要なのかどうかがどうしてもわからないのだ。
……というわけで、ここまでが前回のブログの内容になる。
今日はその続きを書いてみよう。ちょっと難しい内容や動画があるので、興味がない人は流し読みしてください。
X8とDR-07Xの比較
X8とは別にTASCAMにはいろんなレコーダーがあるが、これに近いのに「DR-07X」というレコーダーがある。冒頭のmi-chanさんの動画ではこれを使っているんだね。
まずはその2機種を比較した表を作ってみた。
これはとても意外なことだった。
簡単にいうと、その違いは「量子化ビット数とサンプリング周波数」の値が違うということくらいで、あとはむしろ「DR-07X」の方がコンパクトだしコスパがいい。
値段も54,500円と15,899円で3倍以上の開きがある。じゃあ「24bit 96kHz」ならどうなのかというと、全くもって問題がない。
CDの場合は「16bit 44.1KHz」、「24bit 96kHz」になると、いわゆる「ハイレゾ」の音だ。だとすると違いの「32bitフロート 192kHz」はどんだけ凄いかってことなの?
32bitフロート 192kHzということで、こんなに値段が違うの!?
それにしてもこの違いだけで、値段がこれほど違うというのが不思議でならない。そこでこの数日間徹底的に情報を調べてみた。
結局いろいろ調べたんだけど、その肝心なことを書いている「決定的なレポート」は見つからなかった。なので何となくちょっと消化不良気味だ。
ただし、画面の大きさや、マイクの質、操作性の良さは明らかに違う。それにまだこれから使い始める段階なので、使っていくうちにその違いがわかってくるのかもしれない。
というわけで、ここからはさらにちょっと難しい話になるので、難しい話は苦手という人は最後の方まで流し読みしてください。
32ビットフロート録音のこと
さてこのX8の最大の売りはというと「32ビットフロート録音」と「デュアルADコンバーター」であるのは間違いない。
ちなみにまず「32ビットフロート録音」とはどういうことかというと、TASCAMのサイトにこんな説明がある。
この「32ビットフロート録音」のメリットは、最初の方の瀬戸弘司さんの動画がそれを説明してくれたけど、次の動画がよりわかりやすい。でも、難しいことは嫌いって人は観なくていいよ。笑
ちなみにこの動画はTASCAM社のライバルZOOM社のものだけど、とてもわかりやすい。
とにかく、小さな音の音量を上げても、そして大きな音の音量を下げても、綺麗な波形が残るってことだね。
デュアルADコンバーターのこと
そしてもう一つの特徴である「デュアルADコンバーター」がこれだ。
これは次の動画がとてもわかりやすい。でも難しいことは嫌いって人はパスしてね。
つまり、大きすぎる音も小さすぎる音も、その両方の波形の良いところを使って、ダイナミックなレンジを再現してくれるってことだね。
というわけで、これらの効果で簡単にいうとゲイン不足や音割れが発生しにくいというメリットがうまれるんだね。
だから「32ビットフロート録音」と「デュアルADコンバーター」の両方が機能してその良さが発揮できるというわけだ。
例えばライブ録音とか結婚式場とかで「録りなおし」ができないという場面では、これが威力を発揮することになる。確かにそういう場面ではすごく助かるよね。
買うべきモノかどうかをどう判断するのか?
さて、この決して安くはない「X8」を買うべきかどうかを自分自身に問うてみた。衝動買いの多い自分なので、最近はちゃんと考えてから判断するようにしているのだ。
考え方は2つある。
①「今のぼくにとって、本当に必要なものでないなら買わない」
②「将来のぼくにとって、本当に必要なものになるなら買おう」
このどちらを選ぶかだ。
①の方はこれが本当に必要かというと、別になくても全然困らない。
②の方は自分が努力して、そうなっていきたいという希望がみえる。
だからぼくは迷うことなしに「買うことに決めた」。人生はいくつになっても希望が大切なんだと思う。それに新しいことに挑戦することは、とても楽しいことではないか!
TASCAM X8が届いた
というわけでアマゾンで注文したものが翌日には届いた。
今回購入したのは次の内容だ。
① TASCAM X8 54,500円
② 急速充電器 XTAR BC8 (リチウム電池対応)3,299円
③ リチウム乾電池 8本 7,199円
④ microSDカード 64GB 1,280円
⑤ Bluetooth アダプター AK-BT1 4,204円
⑥ 専用収納ケース 3,799円
合計で74,281円也
とりあえず付属のアルカリ単三電池は使用するが、すぐに電池が必要になるだろうから、あらかじめリチウム乾電池を充電しておくことにした。
それではさっそく電源を入れてみよう。
電源を入れると最初にこのランチャー画面が出てくる。このメニューからいろんな機能に入っていくのだ。電池込みで472gあるので、手に持つとずしりと重さを感じる。
今回は「 Bluetooth アダプター AK-BT1 」も購入したが、この青く点滅している部分にそのBluetootnアダプターが入っている。
このBluetootnアダプターがあると、離れた場所でもスマホから遠隔操作ができるのでとても便利だ。
このメニューではピアノのアイコンがMUSICアプリで、ここにある「プリセットなし、ピアノ、ギター、VOCAL、管楽器、弦楽器、バンド演奏」から選ぶことができる。
ぼくの場合はギターを使うが、ここでGAINの調整、低域カット、ノイズゲート、コンプレッサー、イコライザー、リバーブなどが設定できる。
ギターの場合はX8を三脚などのスタンドにつけて、この向きで録音する。だからBluetootnアダプターで遠隔操作しないと面倒だよね。
そしてこれがマイク。とてもデカいぞ! ギターの場合はこのXY型の向きだけど、向きを外側に変えて録音する方法もある。
これで実際に録音してみたが、今までよりかなりよい音で録音できるような気がする。まずは15秒ほどの試し弾きを聴いてくださいな。
うん、たしかにメイトン特有の音のよさを感じるよね。
とりあえず今回は購入後のファースト・インプレッションということで、簡単にレポートしてみた。これからもっと使い方を勉強して、さらに詳しい内容を書きたいと思う。
人生は「右に進むか、左に進むか」、その選択の連続なのだ
だれでもそうだけど「さてこの先、どちらの道を進もうか」という人生の岐路にさしかかることは多い。そのときぼくの場合は「あえて棘の道」を進もうと決めている。
いや、そんな大げさなものじゃなくて。今回のようにレコーダーを買う場合も、今よりちょっと面倒くさいし、難しいことになるのかもしれないけど、あえてそれを選択した。
結果的にそれが将来何かの役に立つかもしれない、いや例えそうならなかったとしても、夢がある方を選ぼうと思う。その方が人生は面白いぢゃないか。
そしてもし、良かったなと思えたとき「あ〜、やっぱりぼくの選択は間違っていなかったな」、そう思えるように前に進むのだ。そしてそのときを楽しみにしているのだよ。