先日は「TASCAM X8が、我が家にやってきた♪」で新しく手に入れたX8のファースト・インプレッションを書いた。今日はその続きを書いてみよう。
このX8の使い方のメインは「ギターやピアノの演奏動画」をできるだけ良い音で再現することだった。試しにギター演奏をちょっとだけ録音してみたので、聴いてください。
ほんの短い録音だけどいい音だなと感じるよね。それほどX8の録音の質は高いのだろう。これからどういう使い方をしていこうか、とても楽しみでもある。
X8と一眼レフカメラZfcを接続してみた
今日はX8と一眼レフ、そしてiPhoneとの接続を試してみよう。
まずはデジカメZfcとX8をつないで連動させてみた。セットはとても簡単で、X8のLINE-OUTとカメラの外部入力端子を接続する。これだけでいい。
そしてX8の設定で、音声の出力先を「ライン」から「カメラ」に変える。これで完了。
ちなみに録音設定については、サンプリング周波数が192kHz、量子化ビット数は32bit floatと最大な音質が選べる。一眼レフの場合はここまで上げられる。
ただし、サンプリング周波数は、受け取る側によって変わる。iPhoneの場合はここまで上げられなくて、最大44.1kHzとなる。
こうしてセットアップが完了したので、あとは撮影するだけだ。とりあえず簡単に撮影したサンプルをお見せしよう。
X8をあちこちに移動させてるのは、この音が場所によってどんなふうに録れているかを試しているんだよ。
ちなみに、この動画はぼくが演奏しているものなんだけど、右手の動きと動画の音がちょっとズレてる。この元の動画がそうなっていたということで、ご了承ください。
一眼レフを使って、できるだけ高画質で撮りたい場合は、こんな組み合わせにして撮影していこうと思う。
iPhoneとX8を連動させてみた
次にやってみたのは、iPhoneで動画撮影をしながら、X8で演奏した音声を録音する方法を試してみる。
iPhoneとX8を接続するにはApple純正の「Lightning - USB カメラアダプタ」そして「Type-A -Type-Cケーブル(通信用)」 が必要だと書いてある。
そこで近くにあるPC-DEPOまで買いに行った。
これが「Lightning - USB カメラアダプタ」で価格は4,800円(税込)だ。
そして写真を撮り忘れたので、パッケージのみだけど、こちらが「Type-A -Type-Cケーブル(通信用)」で価格は1,500円(税込)だ。
じつは家にあったものを使ったら連動しなかったので、TASCAM社に確認するとそれは充電用だと思うので、必ず「通信が可能なものが必要」だということだった。
そしてX8のUSB-Cの出力からケーブルを介して、iPhoneのLightning端子へ接続した。これはDR-07Xと同じ使い方になる。ただこの先の設定はちょっと違う。
電源を入れるとすぐに「1.5A以上のACアダプターですか?」と聞いてきた。これは何のことだ? 意味がわからない。
そこでカスタマーサポートに電話して聞いてみた。すると電源に電池を使っているなら、電源選択で「電池駆動」にしなさいと言われた。
そこで電池駆動に変えるとメッセージがでなくなった。ところが、電源を切るたびにこの設定がリセットされるので、またこのメッセージがでる。とても面倒だ。
さらに今度は「USB FSが一致していません」というメッセージが出た。
調べたけど見つからないので、またカスタマーサポートに電話すると「iPhone側とX8のサンプリングレートを合わせる必要がある」ということだった。
サンプリング周波数は一眼レフの場合は、192kHzまで上げられるけど、iPhoneの場合は44.1kHzまで下げないどメッセージが出る。ここまで下げるのか。
ただし量子化ビット数は32bit floatでもよかった。
セットアップが完了したので、実際に動画を撮ってみた。無事にX8の音がiPhoneの動画に入力された。これでオッケー!
というわけで、今回はX8と一眼レフとスマホとのセットアップをしてみた話である。
……と、今日のブログはこれで終わろうとしていた。
でも、これぢゃ面白くないな。やっぱりこれから正直にホントの話をしよう。
裏話をしよう……
じつは正直いって一旦ギブアップするつもりだった。いくらやっても問題が解決しないので、しばらく間をおいて冷静になってやり直そうと思っていたんだ。
X8という高性能レコーダーを手に入れたぼくは意気揚々の気分だった。まずは試しにどんな音で録音録画されるのか、ギター演奏のレコーディングから始めることにした。
ところがマニュアルをみながら進めるも、ことごとくうまくいかなかったのだ。
X8とカメラやiPhoneと接続して、演奏テストをしてみるんだけど、音声はX8に入っているけどカメラやiPhoneには入ってこない。バラバラだ。
そこでカスタマーサポートに電話で問い合わせてみたのだが、どうも話が通じない。お互いの知識や経験のギャップが大きすぎるからだね。
というよりぼくのレベルが低いから、断片的な質問になってしまうためか、必要な情報までたどり着けないんだろうね。結局この数日間は何度も失敗に終わった。
解決法がなかなかみつからないでいたときに、もうどうしていいかわらかなくて行き詰まっていた。そこでボーっと水槽を眺め続けていたのだ。
すると気持ちがだんだん和らいでいくのを感じて、少しずつ元気がよみがえってきたんだね。すごいよ、水槽そして水草や熱帯魚のパワーって (°д°)
そのお陰で、一旦はギブアップしようと思っていたんだけど、もう一度チャレンジすることにしたんだね。
思わぬ収穫があった
なかなかうまくいかない状態が続いていたんだけど、じつは思わぬ収穫もあったのだ。たぶんここまでの失敗や苦労を経験しないと得られなかったことだった。
それは何かというと、正攻法とはまったく違う方法で、今回の問題を解決したことだ。これはこれでとても貴重なノウハウだ。
行き詰まってしまったぼくはあまり深く考えないで、思いついた言葉「映像と音声を同期する方法」とグーグルさんに聞いてみた。
すると一番上にスポンサーで
「動画と別撮りした音声を一致する|映像音声同期ソフトオススメ」
と、まさのピッタリの答えが出てきた。さっそくリンク先を観てみると驚いた!(°д°)
「ワンクリックで音声と動画のマッチングを実現」と書いてあるぢゃないか。
これで驚かないわけがない。なぜならこのソフトはぼくがいつも使っている「Filmora」だったからだ!
そんな機能があったとは知らなかったなあ。ここにある動画がそれを詳しく説明してくれる。いやこれはホントに凄いぢゃないか!!
そこでさっそくやってみることにした。ぼくのかつてのギターの先生、おおもりさんの動画を一眼レフZfcで撮りながら、別撮りでTASCAM X8を使って音を録ってみた。
そしてそれぞれをFilmoraにとりこんで「オーディオ同期」ボタンを押すと、しばらくしてこの2つのファイルがみごとに同期された!
そのわずか30秒ほどの動画をYouTubeに非公開でアップしたので試しに観てください。
凄いな、これでいいぢゃないか! これでいいんだよ。やったね。
Filmoraの説明では「複数のカメラやレコーダーで集録した同じシーンの音声と動画が、自動的に同期される機能が追加された」と説明があった。
そうなると、1対1ではないやり方もできるってことなので、もっと面白い動画を作ることができるよね。これは面白そうだ。Filmoraってすごいな。
X8と デジカメ&iPhone の接続の問題点と その解決法
というわけで、正直いって正攻法でないけど別のやり方を見つけたので、もうこれができればいいかもしれなくらいに思っていた。
でも、一日ぐっすり眠って活力が湧いてくると、よしもう一度チャレンジしようという気持ちになるものだ。こうして次のように問題を解決していったんだね。
【 X8とデジタルカメラ の接続の問題点と解決法 】
問題点
X8で録った音声とデジカメの映像が同期しない。
解決法
X8の設定で「カメラ設定」→「出力」→「ライン」を「カメラ」に切り替える。
これでX8の音声がカメラに出力され、動画にX8の音が入る。こうしないと音声と映像が同期しない。
【 X8とiPhone の 接続の問題点と解決法 】
問題点
X8で録った音声とiPhoneの映像が同期しない。
解決法
X8とiPhoneをつなぐケーブルは「Lightning- USBカメラアダプタ」と「Type-A -Type-Cケーブル」の2本だが、「Type-A -Type-Cケーブル」は通信用のものが必要。
問題と解決法がわかってみると、たったこれだけのことなのに、あんなにあれこれ苦労したのかと思うくらいだ。
たしかに、終わってみれば、ホントに大したことじゃあないかもしれないけど、そこまでにたどり着くのに凄く苦労してしまうんだね。
とはいえ、どんなに時間がかかろうとも、最後まで諦めなかったことがよかったなと思う。「どんなことも簡単に諦めてはいけない」という教訓なのだ。
というわけで、これが今回の裏話です。は〜、すっきりしたな。笑
これからX8をどう使っていこうか
さて、X8を購入して予想外の苦労でここまで来たが、これからX8のことをもっと勉強して、いろんなことに活用していこうと思う。その例をいくつか紹介するね。
まずは、この写真のように一眼レフとX8を使って動画撮影をすることなんだけど、この説明がどこにもない。同時録音録画なのか、それとも後で同期させるのかわからない。でもこれができたらいいなと思う。
P.S.
わかったぞ! これは「AK-DR11CMKⅡ」という、一眼レフ用のアクセサリーキットだ。アマゾンで5,500円で販売されていたのでさっそく購入した。
そしてもちろんギターやピアノの演奏動画も撮りたいなと思う。
これから季節もよくなるので、できるだけ外にでかけて、自然の音も撮りたいな。
これはPCMレコーダーだけど、こんなふうに外でギターを弾けたらいいな。
そして、こんなふうに素敵な映像と音が撮れたらいいなあ。
さらにはX8とPocket3を同期させて収録する方法も探っていきたいと思う。
というわけで、まだスタートしたばかりのX8はいろんな可能性を秘めている。使いこなしていくには時間がかかると思うが、少しずつ楽しみながら続けていこうと思う。
さあ、今夜の晩酌は、きっといつもより何倍も旨いぞ〜!😁