今日は7MHzのCWはあまり聞こえてこないが、なんとか1局だけ交信できた。どうやらあまりコンディションが良くないので、とりあえず他のバンドをチェックして、14MHzのFT8に移動しようと思った。
これはどういうことかと言うと、周波数帯によって伝搬状況が刻々変わるし、いろんな通信方式があるけど、この不安定な状況でも常に安定している「14MHz帯のFT8」だけが拠り所ということなんだね。
ま、そのことは置いといて、18MHzに切り替えてワッチすると、珍しく信号が聞こえてきた。JG8NKJ/8局が北海道積丹町からの移動でCQを出していた。このバンドでのCWは最近ではほとんどない。さっそくコールすると599のレポートで返してくれた。あっという間に交信完了!
あ〜、積丹かあ。積丹半島からの夕陽を観てみたいなあ〜、なんて思う。
交信を終えて、ふと思ったことがある。
最近になって、14MHzのFT8から7MHzのCWに降りてきてから、とりあえず毎日CWの受信練習を続けている。でも待てよ。海外とのCW交信ならともかく、国内のCWが中心なら、もうこんな練習はしなくてもいいんじゃないの? ……と。
たしかにFTDX3000には、もともとデコード機能が付いているから、ディスプレイにコールサインなどの情報が表示される。それだけじゃなく、最近のCWの交信は、ほぼ「599 BK」という簡単な交信で終わってしまう。
DXの場合は、QRA(名前)やQTH(住所)やQSLカードの交換など、自己紹介的なやり取りが時々あるけど、国内の場合は殆どあっという間に終わってしまう。例えば今日もそうだったけど、CQを出している局との交信は以下のようになる。
ぼく:JA2WIG → こちらはJA2WIGです。
相手:JA2WIG GA UR 5NN BK → JA2WIG こんにちは、あなたのレポートは599です。
ぼく:UR 5NN BK → あなたのレポートは599とレポートです。
相手:QSL 73 TU EE → 了解しました。さようなら、ありがとう。
ぼく:73 EE → さようなら。
こんなふうに、たったの30秒ほどで終わってしまう。
殆どがこんな感じの交信なので、もう「コールサインさえわかれば交信できる」ということになってしまう。なんだか味気ないけど、これが時代の流れなんだなあと思う。
その後、18MHzでは1局しかCQを出していなかったので、10MHzに移ってみると、珍しく10MHzでもCWのCQが聞こえてきた。今度はJR6ITD/6局、九州の福岡県田川郡移動からだった。
多くの局からコールされているようで、なかなかコールバックがない。こういうときは、CoopHLというソフトを使う。あらかじめPFキーにいろんな文字や文章を登録しておくと、PFキーを選んで押すだけで送信してくれる。
例えば、PF1には僕のコールサインが登録してあるので、わざわざパドルで「JA2WIG」と打たなくても、PF1を押すだけですんでしまう。他にもレポートだったり、QRA(名前)だったり、QTH(住所)など、いろいろ登録してあるから、はっきり言って送信練習もしないでいい、ってことになってしまう。
ま、便利と言えばそれまでなんだけど、だからダメだとも言えない。そういう形でもいいから、「CWをやろうかな」と思う人が少しでも増えていけばいいなと思う。思えばFT8なんて、CW以上に車の全自動運転みたいなもんだ。これがアマチュア無線と言えるのか? とオジサンは思ってしまうんだよね。
CWの世界をまだ知らない人へ一言
CWの試験はもう昔のように実技はないし、実際の運用だって、コールサインさえわかれば簡単に交信ができる。しかもSSBじゃ届かない遠い所まで、CWなら飛んでいく。本当に面白いよ。
だってさ、このデジタルの時代にモールス信号で交信するって、なんと素晴らしいことか!カッコいいではないか!これはもう「文化遺産」だと思う。そんな素晴らしい世界が、まだこの時代に残っているんだってことをぜひ知って欲しい。今からでも決して遅くない。ぜひチャレンジして欲しいと思う。
ただ、だからと言って、自分のスキルアップはいらないって話は別だと思う。自分が移動運用をすることがあるだろうし、その時はやっぱりコールされたときに、すぐに相手のコールサインを呼べるようにしないといけないよね。
それに近い将来、黒点数が増えていくだろうから、DX通信が活発にできるようになる。今からその時に備えて、スムーズに交信ができるようにしておかないとね。なので、やっぱり、ぼくも今まで通り、Morse RunnerとCW FreakとLCWOは続けることにしよう。