前回の「初めての鉄道ジオラマ作り(その10)」でトンネル部分と土手の部分の工事を終えたので、次は池の部分の工事に入ることにしよう。
まずは、池のスタイロフォームをくり抜くところから始めた。ここに池の底を作ることになるわけだね。
底の部分は5mm厚のカラーボードを同じ大きさにけがいてから、くり抜く。これをはめ込んで接着すれば池の底になるのだ。
少しずつ周囲を削っていき、底の部分にうまくはめ込めたら、これを接着し底が完成した。ここに紙ねんどを盛っていき深さをもっと浅くしていく。
……と思ったが、その方法よりこのボードの底にゲタを履かせて底上げすれば、もっと簡単だということに気がついた。
まだボンドが乾く前に一旦はがして、カラーボードを3枚重ね15mm厚にして、4カ所にゲタをはかせて底を高くした。これでいいかな。
このカラーボードは樹脂なので塗装できない。そこで紙ねんどを薄く全体に敷いて角の部分も滑らかにした。ここに絵の具で水色に塗って水のようにしようと思う。
紙ねんどの上に絵の具で水色で塗って、何となく水の動きもつけてみた。この上に「リアリスティックウォーター」という透明の樹脂を流しより池らしくしていく。
さあ、樹脂を流し込んだので、これで約24時間かけてゆっくり硬化させると、透明感のある池の水が完成することになる。
硬化させる間にホコリが付かないように池の上を覆って保護する。よしこれで終わり!
その時「ちょっと待ちなよ、24時間後にどうなっているのかと想像してみたのか?」
……と、もう一人のぼくがつぶやくのが聞こえた。
そこでもう一度先ほどの写真を見直してみた。
「う〜〜ん。やっぱりどうも違うんじゃないの?」と言う。
確かに……。どこがどうだとか、こうしたらよいとかじゃなく。もう一人のぼくが言うことが正しいと思った。
どうしたら良いかのアイディアは浮かばないけど、とにかく硬化してしまったら、やり直しはできないなと思ったのだ。
そこで、急きょこのドロドロの透明の樹脂を全部取り除くことにした。
両手に使い捨てビニール手袋をはめ、キムワイプを使って、樹脂を吸い取る。
吸い取る。拭き取る。吸い取る。拭き取る。もう何十枚も使って吸い取り、拭き取っていく。なんとか殆ど拭き取り終えたので、これでいいだろう。
何かよいアイディアがあってこうしたわけではなく。それより直感的にただやり直したほうがいい思ったのだ。
そしてもう一人のぼくが言う。
「これからはね。次にやる方法を小さなサンプルを作って、それでシミュレーションしてからやるといいよ」
そうだね。これから先の工程も全てそういう方法でいくことにしよう。いろんなことを気がつかせてくれた。もう一人のぼくに感謝しよう。
ありがとね!