ギター

愛するギターの旅立ち

このギターは大学生時代から使っていて、普段は会社に置いて、時々気分転換で歌を唄うときに使っていたんだけど、リタイヤ後は行き場がない。

それは何故かというと、ぼくの部屋にはすでに4本のギターがあって、これ以上は置く場所がないからだ。

これはまだピアノが置いてないときの部屋だ。まだギターがメインって感じだから、もう1本くらいなんとかなったかもしれない。

その後ぼくの部屋にはピアノが入りアクアリウムの水槽が入ったので、ギターは隅っこに押しやられた感じになった。これじゃ置き場がない。。。

仕方がないので、このまま先ほどのギター(マスター)は残念だけど処分するしかないなと思った。かと言って、メルカリとかヤフオクを使う選択肢はぼくにはない。

ところが今日になってもらい手の候補者が見つかった。全く知らない人より、分かっている人に使ってもらえる人がいるならそれが一番嬉しい。

このギターのことをもう少しだけ話そう。
今から50年ほど前の大学生のときに、御茶ノ水にある「カワセ楽器」というプロも通う店で製作してもらった「Master Custom」というギターだ。当時の価格で4万円ほど、今の値段だったらいくらになるだろうか?

学生時代はブルーグラスのバンドをやっていたので、ブルーグラス用にと硬くて乾いた音がするマーチンのD-28の音に近い音になるように注文した。

しかも一度壊れてしまって、長い間放置していたものをリペア(お帰り〜!マスターくん)してもらい復活させたギターだ。だからよけい愛着があった。

「D-28の音に近い音」って言っても言葉ではなかなか伝わりにくいよね。この動画を観てもらうとわかりやすいと思う。

ブルーグラスでのギターはこんな風にピッキングして弾く演奏になる。特にD-28の乾いた低音が響くのが特徴だ。

ブルーグラスというのは個人で弾くというより、バンド演奏が中心になる。だからむちゃくちゃ楽しいのだよ。やっぱりいつ聴いてもブルーグラスっていいなあって思う。

しかし、今のぼくのギター演奏はフィンガースタイルが中心になったので、メイトンのギターしか弾かなくなってしまった。

例えばトミーエマニュエルの演奏スタイルがそうだ。

これはぼくの大好きなトミーエマニュエルの演奏だ。このギターの音が大好きなのでメイトンのEGB808TEを購入した。彼自身がこのギターの良さを熱く語ってくれているね。

一見してギターはみんな同じようにみえるけど、フィンガースタイル用に弾くギターは弦高をかなり低くしている。だから弾きやすさが違うんだね。

というわけで、良い引き取り手がきまりそうで嬉しく思う。と同時に人間関係のありがたさをあらためて感じた。

実は今日は先日最後の挨拶にと来てくれた、「風の音」の伊藤さんに会社にあるボール盤とコンプレッサーは使わないので、だれか欲しければどうぞと伝えていた。

すると偶然にも新しくケーナの工房を始めるという「ケーナ工房奏」さんが欲しいというので、今日は引き取りに来てくれた。

そしてこのギターのことを話すと、知り合いのリコーダー奏者でギターを弾くという人がいて、その人なら欲しいというはずだという。こんなふうにぼくの知り合いを通じて何かが連鎖するのが面白い。

仕事を通じての人間関係はなくなるかもしれないけど、個人的につながった人との関係は一生つながると思う。これからもそれを大切にしていきたいなと思う。

 

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