DCMで見つけた自由工作キット
先日DCMへ用事に行ったときに、偶然「自由工作キット・ゲームセンター」というのを見つけた。たぶん小中学生の夏休み工作用に販売したキットだろう。
これがなんと1,500円という安さだ。この5つの中から一つ選んで作ることができるらしい。もちろん面白そうなので買って帰った。
さっそく作ることにしよう。
キットということで、材料のほとんどが、こんなふうにプレカットしてあるので、これなら子供でも作れるのかもしれない。それにしてもここまで揃って1,500円とは驚きだ。
さあ、この中からどれを作ろうかと迷った。そしてぼくが選んだのは「縦型コリントゲーム」というやつだ。説明書は簡単な図と手順があるだけだ。もし「自分で考える」ということが狙いなら凄いと思う。
まず最初にやることは、このゲームを作るのに必要なパーツだけを揃えることだ。それだけでも何だかワクワクしてくる。久々の工作だからね。
DIYは頭の体操
このゲームは上下に分かれていて、それぞれ別々に作り合体させる。まずは下側の部分から作ろう。説明では「⑯の半割」と書いてあるので、そのように半割にして接着した。
ところが後でわかるけど、これだと上の部分のパーツと当たってしまって失敗する。たぶんこの図面を描いた人は、実際に作っていなくて描いたのではないか。他の箇所でもそういう部分がいろいろあった。
まあ、それでも「帆船模型作り」よりはまだましだ。これが帆船模型作りをした時の説明書だ。まるで何を意味しているのか、さっぱりわからんのだよ。→「テレサ・テンを聴きながら考えたら答えが見えた」
それでもなんとか完成させることができたんだけど、説明書に頼ることなく、むしろ「自分で手順を考えて作り上げろ」というのが、この帆船模型作りの「真の面白さの神槌なのだ」と理解するまでに相当の時間がかかった。
だからこのキットも図面は補助的なもので、基本は自分の頭で手順や細部を考えて作り上げるのが楽しいのだ。そう思うと楽しさも倍増する。それを教えるのが本来の教育というものなんだと思うけどね。
そしてこれも帆船模型作りや鉄道模型作りの経験から得たものなんだけど、木工には良い道具があるかないかで、作りやすさや仕上がりが変わる。この「バイス万力」も工作では必需品なのだね。
ぼくの考えた「秘密のギミック」
さて、今回はちょっとギミックに工夫をしてみた。この赤く囲った木ネジは、この上にある穴に入ったボールを右か左にコースを分岐させる役目を果たしている。つまりここに入ると「?点」ということで、下に落ちるまで結果はわからないというギミックだね。
もちろん説明書にはそんなことは描いてなくて、ここに入ると「0点」になるような仕組みになっている。(↓の図面のように)でもせっかく一番上の難しい所に入ったのにそれではつまらんだろう? と思って工夫してみたのだ。
メインの部分が完成したら、盤面のパーツに色を塗る。どのパーツにどの色を塗るのか何パターンかを作ってみた。
色が決まったらアクリル絵の具で色を塗る。なんか可愛いよね〜♪
次にボールが入る穴の部分に、点数ラベルを貼りたいので、Macで簡単にデザインしてプリントアウトした。他にもいろんな面白いイラストを入れようかと思ったけど、あえてごくシンプルになものにした。
完成で〜す!
色付けしたパーツや点数ラベルを接着し、釘を打って完成!
というわけで、これが完成した「縦型コリントゲーム」だ。丸2日かけてようやく完成させることができた。久しぶりの工作で楽しかった。そして作って終わりじゃなくて、これを使って楽しめるのもいいよね。
最後にこのキットがどんなふうに楽しいのかを知ってもらいたい。そこで実際に試しに遊んでみたようすをYouTubeにアップしてみたので、ご覧くだされ。
その後、このキットを販売している「加賀谷木材」という会社を調べてみたんだけど、他にもいろんな木材で作るキットがあって、約100種類も販売している。
さらに、木工工作では「どういう順番で作ろうかな?」ということで、作業の順番を考えることや、構造を理解すること、そして失敗の大切さや創造的な思考のことも伝えようとしている。
これは凄いなあ。こういう会社にがんばって欲しいなあと思う。
【我が子に ピンボールゲームを 】
今日の流れで、ぼくがかつて作った手作りキットの中の一つに「ピンボールゲームキット」というキットがあったことを思い出した。そこで過去の記録を引っ張り出してきた。
我が子のために
このピンボールゲームキットを作ったきっかけが、以前ある雑誌で「コリントゲーム」の写真を見たのが始まりだった。もちろん実物なんてみたことはない。しかし、とても気になる存在だった。いつしかその本はどこかになくなってしまったが、ずっとその写真の映像が頭にあった。それもぼんやりとであるが……。
それから1年程たったある日、そのコリントゲームを突然作りたいと思い始めた。幼稚園に入った息子と一緒に作って、これで遊んだらさぞかし喜ぶんじゃあないかと思ったからだ。だいたいの完成図をマンガに書いて、ホームセンターに材料を買いに出かけた。たしか昔自分が子どもの頃にも、こんなゲームを作ったのを思い出したが、せっかくならお父さんが作るとこんなに凄いんだぞーってのを見せたかった。
板を削って、回りのガード板を張り、色を塗って最後に釘をトントンと打つ。真鍮の釘がピカピカ光ってスッゲーかっこいいじゃん! 仕上げに点数の文字を貼り付けた。なかなかいいね~。……と結局最後まで親父一人で完成させてしまった。ともかく息子はすぐにこれで遊びたがった。しかし肝心のボールが手に入らない。仕方がないので近くのパチンコ屋さんに出かけた。
すんごい話
パチンコなんてもう10年以上行っていない。大当たりとかなったら何をどうしていいのかもさっぱり分からないわけで……。なんて余分な心配は必要ないからと、200円分買ってその一部をポケットに、残りはさっさと終わらせて家に帰ろう。……と思った瞬間、ファンファーレと共に玉がどんどん出だした。えー?? 何がどうなってるわけ? あれあれと思ったらあっと言う間に、箱がいっぱいになった。
「お客さん、この台はこれでおしまいです」という、なんで「???」と思ったが何が起こったのか全く理解できないままだ。とにかくこの後両替して6,000円程の小遣いがあっという間にできてしまった。ははは、こんな話だれも信じないかもしれないなー。なんて思いながらそそくさと家に帰った。(これホントの話)
さて、このコリントゲームであるが、その後息子はとても気に入ったのか、真剣になっていつも遊ぶようになった。最初はなかなか入らなかったが、徐々に腕をあげて、少々のことでは入らない高得点の場所でさえ簡単に入れるようになった。まさに驚きである。大人の僕でさえ勝てないわけだ。恐るべし、子どものパワー。
キットにしてみた
その後アウトドアグッズだけでなく、いろいろな手作りキットを手掛けるようになって、このコリントゲーム(ピンボールゲーム)もキットに加えることにした。そしてキット化をする際にいろいろ調べてみると実際にはとても大きな物(高さ約1メートル)もあることが分かった。そもそも1910年(今から100年も前)アメリカのデトロイトで生まれその後日本に入ってきた。
薬品メーカーの「小林脳行」という会社が工夫を加え、「小林」を音読み(こりん)にしてもじった「コリントゲーム」という商品名で発売し、昭和初期に流行したのだ。大型の物は大通りの遊技にも使われていたとのことだ。だからこのキットをお年寄りに見せると、懐かしい懐かしいととても喜んでくれる。しみじみとボールを打つのが印象的だ。
パチンコ玉じゃないよ
さて、アウベルクラフトからキット化したこのピンボールゲームの玉であるが……。あえてパチンコ用の物は使っていない。パチンコ玉よりグレードが何倍も高いのである。耐久性と精度の高い物だ。そして堅くて比重が高いので跳ね方が独特なのだ。そして何よりその光りがすばらしい!
会社に来るいろんな子どもたちにこのゲームで遊ばせたが、みんな真剣な顔をしてやっていた。それもずっとだ。バーチャルではない、自分の力のコントロールだけでボールを狙いの所に動かす微妙な感覚。これこそがこのゲームの魅力なのだ。テレビゲームに夢中になっている子どもたちに、ぜひこんな面白い遊びがあるのを知ってもらいたい!
……というのが過去に作ったピンボールゲームキットの話だ。懐かしいなあ。
というわけで、今度のお盆休みに孫たちがやってくるので、いっしょに遊ぶのが今から楽しみだ。みんなでゲーム大会をやろうかねえ。
岡崎市花火大会
ここから距離にして3キロほどありますが、望遠で動画撮影しました。これは最後のフィナーレの部分です。ちなみに右の方に小さく見えるのは20km離れたみよし市の花火です。