Windowsという未知の領域
何の前触れもなく、……ってことはよくあることだが、まいったな。
ひと月ほど前にMacBook Proのトラブルがあって、苦労してようやく元通りに戻したと思ったのに、今度はWindows(DELL)のパソコンがいかれてしまった。やれやれ。ため息がでた。
と言っても、Macのときは自分が原因をつくったので仕方がないんだけど、今度の場合はまったく突然のことで、何の前触れもなく起動しなくなってしまったのだ。(正確には起動した後で画面が点滅してしまい、その先に進めない)
ネットで調べてできる限りの修復を試みたのだけど、ついにはどうしようもなくなって、DELLのサポートに電話して助けをもらった。そして30分以上もかけてあれこれ調べた結果、ハードの問題でないことがわかった。ほんとに親切に対応してくれてありがとう!と言いたいところだが、これで解決したわけではない、さて困ったぞ。
となるとシステムをあたらに入れ直すしかない。つまりデータが消えてしまうってことだ。何年もかけてアマチュア無線のいろんなソフトを、苦労してセットアップしてきたものが、すべてなくなってしまうのだ。あ〜あ。なんてこった!
唯一の救いが、最も大切な今までの交信ログデータだけは、その都度二重にバックアップしていたこと。かと言って、それ以外のものをきっぱり諦めてしまうのは辛い。なんとかできる限りの復元はしたいと思った。
まずはとにかくDELLを起動をさせるために、もう一台のノートパソコンを使って、インストールメディアをUSBメモリに作った。これを使って壊れたパソコンを起動させ、クリーンインストールする。
データを救おう
その前に、近くのPC DEPOTで「GROOVY HDDをUSB SATA接続」というケーブルを買ってきた。DELLのハードディスクを取り出して、USB接続して外付けのハードディスクにデータを移すためだ。使ったソフトはHD革命7というもの。
後でわかったけど、このソフトは引っ越しソフトなので、これをそのまま使ってしまったら、壊れたままのシステムごと引っ越してしまうので使い物にならない。できることといったら、コピーするだけで使える簡単なフリーソフトの移行くらいだった。それでもないよりはましかな。
結局多くのソフトは、再度ダウンロードして、インストールしてセットアップしなおすということになる。(ただし、もしも次にこういうことがあったとしたら、その時はこのソフトが役にたつけどね)
深い迷路に入りこんだ
とにかくインストールメディアを使って、クリーンインストールすれば、まっさらな状態になるので、そこからセットアップすればよい。そこから一つずつ復習のつもりで、いろんなソフトをインストールしていけばいいのだ。ゆっくりやって行こう。
ところがシステムをインストールした後、電源ボタンを入れても、いつものように起動してくれない。なんでだ!?
なんでこんな簡単なことができないのだ!? だからぼくはWindowsが嫌いなのだ。Macならこんなことはないぞ、と思った。手がかりのBootの設定画面でパソコン本体から起動させるようにしたいのだがうまくいかない。ネットで調べていろいろ試すが、情報がいっぱいありすぎるし、専門的なことしかみつからない。
とにかく、ぼくは「Windowsが普通に起動してくれればよい」ただそれだけのことだ。でもどうしても起動してくれない。英語の設定画面をまるで迷路の中をさまようように、あれこれ試したが、またもや元の入り口に戻った(あれま...)。
こんなことを延々繰りかえしていたら、ついに目の前に出口があわられた(でも、どうやったのか、まるで覚えていない)。ふ〜〜、ここまでのことに丸一日を要してしまった。
なんとかFT8だけでも運用できるようにしたい
そして、一つひとつのプログラムをインストールして、セットアップしてテストをするという地道な作業をしていった。仕事から帰って毎日毎日この繰り返し。何年もかけて作ってきたシステムだから、すぐに全てを戻すことはできない。とりあえずはFT8だけでも運用できるようにしたいと思った。
FT8というモードを運用するには、6つのソフトを連動させる必要があるし、2つのブラウザでいつくものサイトを連動させている。それぞれのセットアップはとても専門的なので、ネットで調べて一つずつセットアップしていき、テストを繰り返す。当然エラーの連続となり嫌になるが、そんなことは言っていられない。
そして、昨日の晩にやっとなんとか復元させることができた。さっそく中国とオーストラリアの2局と交信! とはいえ、これでまだ全体の2割程度しか復元ができていないんだな。ま、のんびり進むしかないよね。
デジタルは怖い
パソコンはとても便利なマシンだ。でもその反面、実は本当に怖いお化けマシンでもある。今の暮らしは、巨大なインターネットのつながりと、デジタル技術が中心になってできあがっている。
しかし、実はまるで積み木が崩れるように、ドミノ倒しのように、いとも簡単に壊れてしまう脆さももっている。もしそうなった時には、あっという間に暗い闇の中にとじ込まれてしまうのだ。ぼくはそれを想像すると、どうしようもない怖さを感じてしまう。(これはかつてシステムエンジニアをやっていた者のトラウマかもしれない)
毎日のように押し寄せてくるスパムメール。ウィルスだっていつ感染するかわからない。そして突然起こる故障やOSの不具合など。とにかく、パソコンというのはそういうものが付属しているマシンなのだ。
この怖さを感じてから、会社のメインのパソコンがダウンした時のために、サブのパソコンに受注管理の仕事ができるようにセットアップをした。ホームページの管理も2台のパソコンでできるようにした。もちろん毎日外部のサーバーでバックアップしているけれど、そこからの復元は時間がかかりすぎるからサブがあると安心だ。
今の時代は、とにかくパソコンやスマホ、インターネット、SNS、キャシュレスなどデジタルに頼りすぎている暮らしだ。でもぼくは可能な限り、これらに頼らないアナログの暮らしを実践していきたいと思っている。
デジタル社会に生きる、アナログ好き人間
う〜ん ♪ 自分で焙煎したブラジルはうまい! このおいしさこそがアナログなんだっておじさんは思う。おじさんはデジタルよりアナログの世界がいいと思っている。アマチュア無線だって、デジタル通信よりCW(モールス)通信のほうがずっといいと思っている。
でも、現実はというと、黒点数ゼロが続いていて、当分のあいだはCWでの交信ができない。唯一FT8という微弱電波でも遠くに届くデジタル通信のみが交信手段となっている。これがデジタルの恩恵なのかと思うと、おじさんはとても複雑な気持ちになる。
確かに遠くの無線局と交信はできるよ。でも自分はただ1クリックしただけだよ。それ以降は全て全自動、なにこれ!?って思う。つまりはFT8で交信しても、全く感動がないからだ。これでほんとに楽しいのかい?と思うんだよね。(これは完全におじさんの個人的な考えだけだけど)
そして、今日は久しぶりに気分転換ということでデンパークにでかけた。そこまで行くのにデジタルのカーナビを使った。そしてこの一枚の写真はやっぱりデジタル一眼レフカメラだ。
この写真は何も加工しないJPEGの写真なんだけど、あまり良いできではない。ところがRAWモードで撮ったものをSILKYPIXというデジタルの現像ソフトを使って、いろいろパラメータを変えると、まったく違う綺麗な写真になってしまう。これがデジタルの世界の力なんだなあと思うと、確かにやっぱりこれは悪くはない。その通りだ。
結局今の世の中は、デジタルなしでは過ごせない。そんなことは、もちろんわかっているよ。でもそのデジタルを使うというということは「いざという時のために、常に備えておけ」ってことだよね。今あらためて、そのことに気付かされる。
そして、それでも、おじさんはデジタル中心の今の時代の中にあっても、やっぱりアナログを大切にしたいなと、心の底からそう思ってしまうのだよ。
このところ、ずっと本を読む時間がとれなかったけど、これでようやくゆっくり読む時間ができそうだな。おいしいコーヒーを飲みながら……。そして鎌倉に行ってみたいなと。