ぼくが好きな本のシリーズはいろいろあるけど、この「本所おけら長屋」は特に好きな本だ。
『 お江戸は本所亀沢町にある貧乏長屋。万造、松吉の「万松」コンビを筆頭に、左官の八五郎・お里夫婦や後家女のお染、 浪人の島田鉄斎ら個性的な面々が住んでいる。人情とお節介で下町界隈でも名高い「おけら長屋」では、今日も笑いと涙の“珍”騒動が巻き起こって……。』
とあるように、長屋の住人達が繰り広げる、いろんな珍騒動を書いた本だ。1冊で5つ程の短編なので、ぼくのような長編が苦手なタイプにはありがたい。
この長屋があるのは両国橋の近く。
そして、長屋の見取り図がこんな感じ。当時の長屋は井戸も便所も、物干しも共同で使っていたんだね。地図とか、長屋の見取り図を見ながら読んでいくと、イメージがまた膨らんでいくので面白い。
実際の物語がこんな感じで書かれているけど、この会話を見るだけで、なんだか楽しくなってくるよね。読んでいくうちに、この物語に登場する人たちの、人情たっぷりの世界を感じる。
今の時代にこそ、こういうものが必要だなあと、つくづく感じる。ちょっとお節介なところもあるけど、やっぱりこういう人間関係こそが、今とても大切なんだと思う。せめて自分のまわりだけでもこうありたいよね。
この「本所おけら長屋」は、YouTubeで朗読サービスが聴ける。この動画の5分24秒くらいから、さっきのページの朗読が始まるよ。
この朗読があれば、他のことをやりながら、本を読んだことになる。というか、本よりこっちのほうがリアリティーがあるけどね。さあ、これからジュピター号を作りながら、これを聴くとしよう。