アマチュア無線 VN-4002製作記

今日からCWで封印を解いた

今日から2ヶ月以上封じていた、アマチュア無線の封印を解くことにした。その「大義名分」ができたからだ。

ぼくは海外のアマチュア無線局とCWで交信するのが一番の楽しみだった。それはそれは面白かった。今でもCWこそがアマチュア無線の王道なのだと思っている。

例えばこれは「W1YL/7 」アメリカのエレンさんと交信したときに、ダウンロードした写真だ。本当に楽しそうだよね。いくつになっても、こんな笑顔になれるのがCWの魅力なんだよ。

ところが、その後コンディションがどんどん落ちていって、最悪の状態が続いている。そこでJT65という新しいデジタル通信が登場して、世界中のアマチュア無線局と交信できるようになった。たったの2.5Wで世界中と交信できたのだ。

さらに進化したFT8が普及し始めると、今やこのデジタル通信方式が大ブームとなっている。これはぼくが実際に南極昭和基地の無線局8J1RLと交信したときのもので、さすがにFT8の威力だなと思った。(南極昭和基地8L1RLと交信できた!

確かにこういうこともあるかもしれないけど、最近はFT8に魅力を感じなくなってきたのだ。100の国と地域と交信できて、それより増えなくなってしまったこともある。

それ以上に感じるのは、FT8というのはただパソコンの画面を見ているだけ、そしてワンクリックするだけで、あとは自動運転という便利すぎる世界だ。だから手応えがまったくない。

そこでぼくは思った。とりあえず今はCWのDX通信が難しいのなら、7MHzでのCW国内運用で、しかもQRP(5W以下の小さな送信出力)のみに徹しようと。ぼくがメインに使っているFTDX3000というトランシーバで100Wを出せば、パイルアップでも簡単に交信できるだろう。しかしこれでは面白くない。

とにかくぼくはあまのじゃくなので、みんながやりたがることはしたくない。FT8もそうだし、CWでもパイルアップにはあまり加わりたくないし、パワーに頼りたくはない。

だとしたら、アマチュア無線の封印を解くには、QRPでのCW通信という世界しかないだろう。そう思ったんだ。それにはこの自作のトランシーバVN-4002がもってこいだ。電池で2Wの出力が得られる。

さっそくワッチを開始! 今日は多くの局がCQを出していた。その中でJR5PDV/5(高知県土佐郡大川村移動)をコールすると、何局かあとにコールバックされた。よしやった。しかし、その後多くのCQ局をコールしても、まったく取ってもらえない。

しばらくワッチを続けると、記念局8J1SS/1がCQを出していた。すでにパイルアップ状態なので数回コールしてやめた。この様子をYouTubeにアップしてみたけど、VN-4002というトランシーバは、小型ながらとても受信感度がいいことがわかる。

そして、さらに送信出力を落として試してみたくなった。無線機をXX2に変更して、出力を最小の0.1Wまで落として、CQを出している局を呼び続けた。さすがにここまで出力を押さえると無理なのか。。。(-_-;)

しばらくワッチを続けると、九州のJH6WWY/6(福岡県糟屋郡久山町移動)が強力に入感している。すでに多くの局から呼ばれているので、何度呼んでもコールバックなし。

そこで送信出力を1Wに上げる。とはいえ、やっぱりQRPなので、3アマの50Wには勝てないし、それ以上のハイパワー局もたくさんコールしている。やっぱり1Wじゃ無理なのかもしれないな、と諦めかけたときに「JA2WIG」とコールバックしてくれた。やったぜ!

なんと800kmもの距離を、たったの1Wの送信出力で交信できた。これがCWの魅力なんだと思う。「ゼロなのか、たとえ1局でもできたか」この差は大きい。例え1局でも交信できたなら、充分にこれからもQRPでできるという自信につながった。

これでぼくがアマチュア無線を続ける意味を見つけられた。ようやく封印を解く「大義名分」ができたのだ。これからは1W以下の出力でCW通信することに決めた。おめでとう! 今日はビールで乾杯しようではないか!

 

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