こんなことでタイトルに「成功!」と書くのか? と思われるとこっぱずかしいけど、ぼくとしては嬉しいのだよ。
おとといはKX2とハムログの連携がどうしてもうまくいかないということで、一旦は諦めて引き下がることにした。ところがどうやらぼくの中にいるもう一人のぼくは諦めてはいかなったようだ。
今朝の明け方ふと閃いた(いつも明け方だな)。ついこの前まで使っていたあのポンコツパソコンを使って、もう一度試してみたらどうだろう?と……。根拠があるわけではないけど、やってみることで何かヒントが見つかるはずだと思ったのだ。
そして、やってみた。結果はというと、あっけないくらい簡単にKX2との連携ができた!
何をやったのかというと、まずはKX2のユティリティソフトをインストールして、これでアクセスできるかを確認した。これはちゃんとポンコツパソコンとKX2がアクセスできるかをチェックしただけでどうってことはない。
そのあと「入力環境設定」で □ FT-2000/9000のチェックを外してみた。すると、ポンコツなので少し間があったけどちゃんと正常に連動したのだ。アレ? このことは何度もやったはずだぞ? おかしいなあ〜。
ま、とにかくこっちのパソコンでできたのなら、新しいパソコンでも同じようにやってみたらどうだろう。(期待はしてない)
そして、同じように「入力環境設定」で □ FT-2000/9000のチェックを外した。すると、ちゃんと連動した。アレ? このことは何度もやったはずだぞ? ……あれ? さっきも同じことを言ったぞ。。。
しいていえば、ボーレートを38400bpsにしたことなんだけど、これだって間違いなくテストしていた。なんで? 原因はまったくわからない。ま、とにかくうまくいったなら、それでいいじゃないか。そういうことは世の中にいっぱいあるさ。
こうして、何事もなかったように、普通にKX2とHamLogの連携ができてしまった。
さあ、今度は目的だったKX2とMacBook Proに搭載したウィンドウズでやってみよう。一つクリアできたからか、昨日までと違ってとても冷静に作業をしていられる。まずはデバイスマネージャーをモニターしながらUSBケーブルをつなごう。
XK2のUSBケーブルをつないでと。あれ? comポートが立ち上がらないぞ。なるほど、そういうことか〜。わかったぞ!(COM1)が見えていたけど、これは無関係のポートだったんだな。KX2のユティリティでアクセスしてもつながらないはずだ。
つまり、MacBook Proの中にウィンドウズ(VMware)が入っていて、これでHamLogを動かそうと思ったんだけど、その前にKX2のCOMポートを認識してくれない。これはもうMacのインターフェイスの問題しかない。だからどうやったって無理なんだろう。
これでやっと諦めがついた。
その後にKX2のエレクラフト社のホームページをみると、KX2で連動するログソフトのリストがあった。これらを使えばKX2と連携できるということだね。いっぱいあるなあ。
その中の一つ「RUMlogNG」をインストールしてみた。おー、なんとクールなんだ!。
さっそく使ってみよう。USBを接続するとなんの設定もせずにすぐにKX2を認識した。さすがMacだな。KX2を起動してワッチするとすぐにJK7UST/7局のCQが聞こえてきたのでコール。何度目かでコールバックされたのでここに記録した。
「RUMlogNG」の良いところはとにかく (Turbo HAMLOGと比べて) デザインがカッコいいこと。そして設定がごく簡単で操作が直感的にできること。さらにはiPadやiPhoneと連動できるということだ。
このアプリはiPad版「RUMlogNG2Go」(610円 ← 無料のもあったのに、こっちが先に見つかったのでこっちを入れた)、もちろんiPhone版もある。たぶんそれぞれが同期できると思うがこれは宿題ってことで。とにかく移動運用のときはこっちのほうが便利かもしれないな。
他にも「MacLoggerDX」というのもインストールしてみたけど、こちらはコールサインを入力すると即座にQRZのデータを読み取ってきたのだろうか。グリッドや地図の表示もできたりする。これは面白いなあ。
他にもまだいっぱいいろんなソフトがあるので、これから一つずつ試していこうかなと思っている。今までは何かというと、Windowsのソフトに頼ってきたけど、Macもなかなかやるではないか。
KX2というのは、もともと移動運用を楽しむために購入したトランシーバだ。そのため移動時にはノートパソコン(MacBook Pro)を使ってハムログをなんとか動かそうと思っていた。
ところがiPadやiPhoneが使えれば、より機動力を発揮できる。いろいろ遠回りしたけど結果的に一番よいやり方を見つけることができた。よかったね。
さてと、ぼくの夏休みは今日まで4連休があって、明日から2日出社。そしてまた4連休というスケジュールだ。前半の4連休はXK2とCWでいろいろ楽しめた。アマチュア無線はほんとに楽しい趣味だ。
アマチュア無線人口問題
そこで、ふと思ったことがある。「アマチュア無線」という趣味をやっている人たちは、圧倒的に中高年の人たちが多い。しかもアマチュア無線人口は年々減っている。
そのことをインターネットが普及したからだとか、日本の免許制度の問題だとか、手続きの複雑さだとか、いろんなことが言われている。たしかにそうかもしれないと思う。
でも、免許は以前より驚くほど簡単に取れるようになった。2アマの試験もCWの聞き取り試験があったし、取得手続きだって書面からネット申請になったからとても簡単だし、その情報もネットで簡単に見つかる。
じゃあ、インターネットが普及したからSNSがあるから、というのが理由だろうか? アマチュア無線の交信がこれらのものと同じだと思っているらしい。ところがまったくそんなことはなく、比較にならないほど次元の違う世界なんだよね。でもそれを伝えるすべがない。
というような、いわゆる表向きの原因ばかりを考えると、そういうことしか思いつかないのかもしれない。でもぼくは「その背景にある物語」、つまり「人生のアルバム」がそれぞれの人の心の中にあるからだと思っている。
その物語(アルバム)は、それぞれの人が持っているものだ。ぼくの物語は小学生のころから始まっている。その頃やっていた「ハローCQ」というドラマ(解説はこちら)があって、それに憧れたのが始まりだった。
(懐かしいな。さすがにぼくの時代はここまで古くないが貴重な動画だ)
テレビ放送が始まり、トランジスタラジオやカセットができて、世の中がどんどん便利になっていった。ぼくは目には見えない不思議な「電波」というものに特別な好奇心を抱いていた。そんな時代を過ごした少年は、いつかアマチュア無線の免許を取ることが憧れだったんだね。
そういう少年たちはぼくの周りにもたくさんいて、そして真空管で受信機を作ったり、みんなでこの先の夢を楽しく語り合ったりした。もちろんそういうことに興味を持っている少年は多くはないけど、けっして少なくはなかった。
そして高校生になるとアマチュア無線クラブというのがあって、小さな部室の中にはりっぱな無線機があり、屋上には大きなアンテナが揃っていた。そして免許を取り初めての交信で心が震える。やがて待望だった自分のコールサインを手にしたのだ。
そんな壮大とまではいえないものの、自分の中にはずっと「アマチュア無線という物語」が常にあった。大人になってもいつかはこんなトランシーバを手に入れたいなとか、CWができるようになりたいなとか、DXCCのメンバーになりたいなとか。その物語には最終章がない。
今の若い人たちには残念ながら、アマチュア無線という物語とか夢を持てる環境が周りにはないわけで、ただ目上の人からアマチュア無線は面白いよと言われても、口をポカンとあけて「なにそれ? 」としか言いようがないわけだね。
それにJARLやいろんな組織が何かをやっても、それは憧れの対象にはほど遠いのだよね。オジサンたちが面白いからやってみなよ、って言ってももっと面白いことが他にいっぱいある。今の若者たちには違う「物語や夢」があるんだね。(ない人も多いけど)
アマチュア無線人口が減少していることを問題だと言っている人たちは、それにすがっている組織の人たち、メーカーの人たち、ショップさんたちだろう。でもそういうことって他の業界でもういっぱい見てるよね。少なくともぼくは困ってはいない。
だから、アマチュア無線人口が減ったってそれは仕方がないことで、努力どうこうの問題ではない。時代の趨勢には逆らえないってことで、何とかしようと思わないほうがいいと思う。
それより今アマチュア無線を楽しめている人たちは、こんな楽しいことができて幸せだなあと感謝すればいい。この素晴らしいアマチュア無線という世界を、思いっきり謳歌すればいいんじゃないか。 ぼくはそう思うのです。