先日「FTDX10が我が家にやってきた!」で新しいトランシーバが届いてすぐのレビューを書いた。その時は「マウスが使えない」こととFT8運用ソフトの「JTDXが使えない」という2つの不具合があった。これらの問題がぶじ解決したので、ようやくQSOデビューの日を迎えることができた。今日はそのことを書いてみる。
その前に今日は気になっていたアンテナの調整を久しぶりに行うことにした。ぼくが使っているアンテナは「リトルターヒルHP」というスクリュー・ドライバー・アンテナで、これをローテーターで回転させてベランダから出し入れしている。
アンテナの調整といっても各バンドのSWRを最適値にするために、カウンターポイズの張り方の微調整をするんだね。ぼくの場合はこんなふうに、バンドごとに長さを変えたビニール線を、一旦エアコンのホースを経由して短いものは単に下に垂らしたり、長いものはベランダの床にテキトーにはわせている。
ようするに一旦中継点で線を宙に浮かせるのがポイントだ。そして中継点の位置や線の張り方を少しずつずらしながら、最良のポイントを探っていくのだ。
SWRの測定は「MFJ-223」という小型のアナライザを使っている。これはとても小さくて軽いので使いやすくて気に入っている。
ただ、このアナライザーの欠点は起動時に「ピッ!」という音が出る。その音がビックリするくらいデカいので、ぼくは音がでないように改造している。(アナライザーを改造してみた)
これは7MHzの場合で、調整後にCW運用で使う周波数7.0100MHzあたりで1.09となった。こんなふうに何度も微調整して最適にすることができた。これでオッケー!
さて次に使えなかったFTDX10のタッチパネル用のマウスだけど、別のマウスに替えたらうまくいった。どうやら相性があるみたいだね。
これでタッチパネルにいちいち触れなくても、マウスの操作で簡単に設定が変えられるのでとても便利だ。それに指で触るとタッチパネルが汚れちゃうのでマウスを使えるのはとてもありがたいことだ。
周波数の移動も1クリックで簡単に行える。これはとても便利だね。
さて、問題のFT8のことだけど原因がわかった。それはVSPEというComポートを共有させることができるソフトの設定で、SpeedつまりCATのボーレートの設定が前のFTDX3000では19200にしていた。それを38400に設定しなおした。
さらにOmniRigのボーレートも38400に設定した。なぜFTDX3000は19200にしていたのかというと、この値にしないとFT8の周波数が不安定になったからだ。
今回はFTDX10とVSPEとOmniRigのそれぞれのボーレートを38400に設定にすることでうまくいくはずだ。さっそくテストしてみよう。
さっそくFT8のソフトJDTXでのテストはこんなふうにグリーンになって無事成功した。なぜ、FTDX10のComポートCom8をそのまま使わないのかというと、このポートを例えばログソフトHamLogなどでも共有したいたいからだ。
そしてFTDX10にはプリセットであらかじめFT8運用のための設定が用意されている。
これら14項目がデフォルトで設定されているので、とりあえずこれでやってみよう。
さあ、FTDX10で初めてのFT8を運用してみよう。今日は14MHz帯が全くダメなので21MHzで運用することにした。こちらもあんまりよくないな。
それでもCQを出すと次々にコールされ、アメリカ、カナダ、ミッドウェー島、インドネシア、中国など11局と交信できた。
今日はアジア、オセアニア、北米に届いているようだね。ただし残念ながらヨーロッパはまったく開けていないようだった。
さて、次はCWの運用に移ろう。今日はオール岡山のコンテストが開かれているようだね。今日はCQではなくて数局だけ交信して終わることにしよう。
8J3HL/3(JARL兵庫県支部発足50周年記念局)、8N0CC/0(受信環境クリーン月間PR局)、8J1YAC(アマチュア無線体験局)の記念局を含めて5局の交信ができた。
アマチュア無線体験局は小中高生を対象にしてアマチュア無線の交信を体験してもらうプログラムだ。これはとてもいいことだね。
ところで、FTDX3000にもあったCWのデコード機能はどうだろう。さっそくFTDX10のデコード機能とFldigiというソフトを同時に動かしてみた。
短い時間で判断するのは難しいけど、どうも見た感じではFldigiの方が優れているように思う。FTDX10はCWのスピードや周波数の条件がうまくいかないとデコードしてくれないが、Fldigiの方はなかりアバウトでもデコードしてくれる。
それにデコードの画面にするとバンドスコープが見えなくなるので、たぶんぼくはこの機能はあまり使わないだろうな。
ということで、今日はFTDX10のデビューという記念すべき日になった。正直言って今まで使っていたFTDX3000と何が違うのかと言われても、今の段階ではあまり大きな違いがわからない。
それでもCWの音が鮮明に聞き分けられること、そしてスコープ機能によってどの周波数に電波が出ているのかが分かりやすいこと、そしてマウスによる設定変更の簡単さだろうか。それにやっぱりコンパクトになってデスクが広くなったのは一番嬉しいかな。
これからさらに詳しい使い方を勉強していくうちに、このFTDX10の良さがわかってくると思うので、その都度紹介していこうと思う。
なんだか今日は平凡なレポート的な内容になってしまったけど、ここまで何日もかけて不具合や新しい環境へのトライをしてきたんだね。
でもね。いくら年をとってもさ、そういうチャレンジ精神を忘れちゃダメだとりゅうじオジサンは思うんだよ。ぼくは死ぬまで何かにチャレンジするよ。
さて、これからサイクル25で太陽黒点活動が活発になってくるので、DX通信の条件がよくなってくる。前回のサイクル24の時はまだCWを始めたばかりの頃だったけど、ヨーロッパと交信できてとても楽しかったことを覚えている。
とくにCWというのはSSBよりDX通信で、その威力を何倍も発揮してくれることになる。まだCWを始めていない人は、ぜひこの機会に始めてみようよ。楽しい世界だよ!