FTDX10になってバンド切替が面倒になった
FTDX10を使い始めて1ヶ月ほどたった。良い面もたくさんあるけど、今まで使っていたFTDX3000にあったものがなくなって、使い辛さを感じてしまうことがある。
例えばバンドの切り替えだ。FTDX3000はこんなふうにバンド切り替えボタンがあって、それぞれのバンドごとに3チャンネルのメモリーができた。
14MHzを一回押すとFT8モードの14.074MHzに、もう一回押すとCWモードの周波数に切り替わるようにしている。ぼくの場合は7, 10, 14, 18, 21, 24.5, 28MHzの7つのバンドを頻繁に切り替えるのでこれがとても便利だった。
ところがFTDX10のバンド切り替えは、BANDキーを押して、パネルに出てくるバンドを選択して切り替える方法だ。しかもFT8からCWにするには、同じことをもう一回やるか、メモリー機能を使う必要がある。これは面倒だ。
大したことないぢゃないか、と思うかもしれない。でも今まで簡単にできたことができなくなるってのはどうなんですか? それに小型化したので、そのスペースがないんだろうけど、固定機なんだからそんなに小型化する必要があるんですか? YAESUさん。
再びHRDの出番がやってきた
文句をいっても始まらないので、それを解決するために、今日から「Ham Radio Deluxe」を使い始めた。このソフトは8年前に入手したのだけど、ことあるごとに不都合があったり、使い方がわからなかったりで長くは続かなかった。
ちなみに、5年前にアップグレードされた有料版では$49.95 USDだったのが、今は$99.95 USDと2倍、さらに円安でなんと2.7倍(5,395円→14,532円)になっている。
確かに高いけど「Ham Radio Deluxe」には数多くの優れた機能があるので、これらを使いこなせるならとてもよいソフトだと思う。
というわけで、今日からFTDX10の使い辛さを補うために「Ham Radio Deluxe」の出番が再びやってきた。(もちろん最新版をダウンロード済み)
このソフトを使うことで、FTDX10の操作がすべてパソコンの画面上でできることになる。先ほどのバンド切り替えや、モードの切り替えもここで簡単にできるのだ。
さらにはFTDX10のメインダイヤルでさえ直接操作する必要がなくなった。それに電源のON、OFFでさえHRDでできてしまうのだよ。すごくない?
そしてログソフトも今まで使っていたハムログから、付属のLogbookに切り替えた。過去のデータはハムログからADIFファイルをダウンロードしてインポートした。
さあ、実際に使ってみよう。まずはCWから
HRDからモードを選択してCWに、そして周波数はスライダーを使えばとてもスムーズに早く変えられる。FTDX10にあるメインダイヤルとは比べものにならないくらい使いやすい。あらためてこれだけでも大きな価値があると思った。(後の動画でわかるよ)
ログの入力はコールサインを入力すると瞬時に過去の交信記録が表示される。そしてRSTを修正してPF7を押すとログに追加される。
今日は太陽の黒点数が140を超えて、久しぶりに10MHz帯のCWが聞こえてきた。少しずつコンディションが上がってきたようで、これからが楽しみだね。
さあ、次はFT8のテストをしてみよう。
JTDXの設定で変更するのは、Rigを今まで使っていたOmniRigからHam Radio Deluxeに変えるだけだ。
今まではVSPEとOmniRigを経由してJTDXにデータを渡していた。ただOmniRigが不安定なのか、JTDXがOmniRigをなかなか認識せずに起動するまでに何度もやり直していた。今回はまったくそういうことなく非常にスムーズに立ち上がるようになった。
さっそくワッチを開始すると、早々にアフリカのアンゴラから「D2UY」局のCQがみえた。しかし何度コールしてもコールバックされない。おかしいなあ。
そこで試しにCQを出してコールバックされるのかを確認することにした。もしかして何かの原因で受信されないのではと思ったのだ。
ところが、何度CQを出しても全くコールバックされない。おかしいなあ。そう思ってPSKReporterを確認すると全くどこにも電波が飛んでいない。
「なんでだ!?」
間違いなく電波は出ているのに……。(-_-;)
FTDX10をみると、あれ? 送信がVFO-Bになっているぞ。
そうかこれだ。そう思ってSPLITのボタンを押すと、送信がVFO-Aに戻ったので、再度CQを出す。するとまた送信がVFO-Bに変わる。
「なんでだ!?」
調べてみるとJTDXの設定でSplit Operationが「Rig」になっている。試しに「Fake It」に切り替えてもう一度テストしてみると。
よし、今度はうまくいった。
このSplit Operationについてはjh4vajさんの説明がわかりやすい。VFOが2つある場合は「Rig」でよいということなので問題はなさそうだけど、なんでだろう。ま、とにかくしばらくは「Fake It」でいこう。
設定を変えて再度CQを出すと今度はすぐにコールバックされた。
今まではログへの書き込みは、JTLinker経由でハムログに引き渡すという流れだったけど、JTDXから直接Logbookに記録された。実にスムーズだ。
というわけで、今日は20m(14MHz)と30m(10MHz)でFT8とCWで8局交信した。今日もFT8でアジア・ロシアから2局コールされたのでそれぞれコールバックした。
ちなみにこちらは日本が誇るハムログ(Turbo HAMLOG)というログソフトだ。もちろんこれはこれでとても優れたソフトだ。しかもフリーソフトというのが凄い。
ただし、ユーザーインターフェイス的にいうと、さすがにLogBookのほうが圧倒的に優れている。これからは特別な理由がない限り、このLogBookを使い続けようと思っている。というよりもっと使いこなさないともったいないなと思う。
というわけで、今日から「Ham Radio Deluxe」を再び使い始めることになった。この機会に、これからこのソフトのことを、もう少しじっくり勉強してみようと思っている。いくつになっても勉強するのは楽しいことだよね。
このHRDとLogBookを使いこなしている局長さんへ。もっと役立つ情報があればご一報をお待ちしています!
DE JA2WIG(ja2wig@jarl.com)
(追記)
その後、QSLカードの印刷でハムログにデータを移行してやらないといけないとか、FT8の連動などやっぱり使い慣れたハムログの方がいいので、元に戻した。