YouTubeで何かが始まる
新しいことを始めるのはYouTubeがきっかけになることが多い。今日のLY2Hさんの動画はFT-817という古い無線機を、再び素晴らしいものに改造せようというものだった。
その内容は次の3つだ。
① ディスプレイが見にくいのでスタンドを付ける。→ 市販のものを購入
② 内蔵バッテリーが古くて使えない → 大容量のものに交換
③ CWの混信を改善する → 狭帯域フィルターの取り付け
よ〜しこれを参考にして、ぼくも眠っていたFT-817を復活をさせてみようと思った。
FT-817NDでぼくのカムバック物語が始まった
その前にぼくのFT-817NDの話を少しだけ。
今から17年前の2007年の4月頃。いつかはまたカムバックを果たしたいと思っていたアマチュア無線。その頃に初めて買ったのがFT-817NDとJA2というCWパドルだ。
ただし、この頃はまだ電波を出せる環境ではなく、ただCWの練習をするだけだった。(カムバックまでの道のり)
そしてその7年後の2014年の4月に、長男が一人暮らしを始めるということで、北側の部屋が空いた。そしてようやく本格的なアマチュア無線を楽しむようになったのだ。
このFT-817NDは2004年3月に発売され、世界的にも人気があり、2018年3月にはFT-818NDにマイナーチェンジし、2023年12月には生産終了となった。
FT-817NDは5WのQRP(低出力)機で、長く使っていたのでとても愛着があるが、その後KX2やIC-705を買ってから主役の座を奪われ、今はひっそりと余生を送っている。
でもちょっと待てよ!と思ったのは冒頭の動画を観たからだ。確かに性能の比較をすればKX2やIC-705の方がずっといいに決まっている。
だからと言ってそれを理由に使わない、というのもおかしいなと思った。むしろもう一度現役として活躍してもらおうではないか。そう思ったのだ。
この動画を観てほしい。KX2とVN-4002とFT-817を受信比較したものだ。なかなか違いがわかりにくいけど、これを観る限り充分遜色なく使用できると思っている。
FT-817の復活作戦
というわけで、ぼくのFT-817の復活作戦を始めよう!
まず最初はこのままでは見にくいディスプレイのために、スタンド(サイドクランプ)を取り付けて少しだけ上に向かせようという話だ。
最初の動画で出てきたクランプはDX ENGINEERINGで購入することができる。
これを購入すると商品代が$29.99、送料が一番安いFedEx Economyで$48.81、合計で$78.80、日本円で約11,700円となる。それはいくらなんでも高すぎるだろう。
そこれ3Dプリンターで作れないかと調べてみた。
そしたらちゃんとありましたよ♪ Thingiversに「FT817 Stand/leg」というのが。他のも探してみたけど、これが一番シンプルでいいのでこれにしよう。
さっそくデータをダウンロードしてみると、足の部分とワッシャが別々のデータになっていたので、それぞれをコピペして4つ並べてみた。
これをスライスしてからさらにGコードに変換して、データをSDカードに入れてあとは3Dプリンターを動かすだけ。
さっそくプリントしてみると、パーツが小さいのでわずか15分ほどでできた。
そして取付用のビスがそのままでは短いので、ホームセンターに買いに行った。2.6✕10mmという小さいサイズが見つからず、やっと隅っこにいろいろセットになったのがあったのでこれを買ってきた。
さっそく取り付けるとこんな感じ。あえて色を赤にしたのがいいね。たださすがにこれだと弱そうで、丁寧に扱わないと割れてしまう。念のために予備のも作っておいた。
そして使わないときはこんなふうにして収納できる。よくみるとDX ENGINEERINGのものと似た形状で、立てた状態と収納した状態でストッパーがきくようにしてある。
バッテリーは生きているか
つぎにバッテリーのことを調べてみる。ずっと使っていなかったから、もう使えなくなっているかもしれないな。そこで4時間ほど充電してみたがやっぱり充電できない。
そこで最初の動画と同じものを探してみた。「WINDCAMP FT-818/FT-817用 3000mAh チャージャー3点」を扱うショップはいくつかあって、中国で販売しているものから日本の無線ショップまで3,000円くらいから13,800円くらいまである。それ以外は7,000〜8,000円ほどだ。(後でわかったけど、これらの安いサイトの多くは詐欺サイト)
その中で会員登録しなくていい「日本の会社」のということで8,192円で購入した。専門店ではないのがちょっと心配。さてどうなるでしょうか?
(追記)詐欺サイトでした
昨日注文したけど、一日たっても返事のメールが来ない。この時点でやられたなと思いながら電話してみると「現在使われていません!」という案内が流れた。あ〜!やっぱな。
そして会社名からその会社に電話(末尾が1番違い)すると、女性スタッフが出て「それは当社では扱っていない商品です」という答えだった。担当スタッフに変わると他にも同じような電話があったという。そして現在警察に届けて対応してもらっているそうだ。
このサイトでは衣類、コスメ、スポーツ・レジャー、家電、カメラ、インテリアなどかなり幅広く販売している。だから多くの人が同様のことになっていると想像できる。
ぼくの場合は支払いが銀行振込だったので直接の被害はないけど、いわゆる個人情報にあたるメルアド、電話番号(自宅)、住所、名前は流れた。当然、これを使った手口は想像できるので、充分注意したいと思う。
とりあえず、
メルアドは怪しいメールが増えたら変更する。
電話は全て留守電にしてあり、本当に必要なもの以外は出ていない。
DMは開封せず必要以外は全て破棄している。
ということかな。
というわけで、サイトの情報は消した。ぼくはどうも臭うなと思いながらも注文したけど、注意すべきは、同じようなサイトがあちこちにあるということだ。
何が変かというと、会社は日本国内のちゃんとしたところだということ。そして会社の内容からして、この手の商品はちょっと違うのでは?と思ったら絶対に怪しいサイトだと思うことだ。
会社をやっていたときは、さまざまな詐欺まがいの電話やメールなどがあって、瞬時に怪しい匂いを感じることができた。最近ちょっとそれが鈍くなってしまったなぁ。
巧妙な手口に引っかかってしまったことを深く反省しよう。と同時に冷静になって考えてみると、そんなに長時間運用はしないからこれでなてもいい。そこでアマチュア無線のお店で1900mAhのバッテリーを購入した。
というわけで、何かを買う場合は、ちょっとでも怪しいと思ったら買わないこと。あるいは事前に電話をして確認をとるか、電話番号を検索すると、実在しないか詐欺サイトリストに出てくる。みなさんくれぐれもご注意ください!
ナローフィルターのこと
そして3つ目の狭帯域フィルターは、FT-817NDを買ったときに「FY-122CN」という300Hzのフィルターも同時に買ったのでこれは必要ない。
と言いたいところだけど、むしろ実際にはフィルターを使うほどの混信を経験したことがないし、今後も使わないかもしれない。
縦型無線機の魅力
さて「FT-817の復活作戦」と大それたタイトルをつけたけど、それほどのことではない。でもこんなふうに立てた状態の写真をみると、なぜか新鮮なものを感じた。
ぼくが高校三年生の時に開局して始めた買ったのが「FDAM3」という50MHzのトランシーバーで、やっぱり縦型だった。
今はこういう縦型のトランシーバーが殆どない時代だから、むしろ新鮮さを感じるし、使い方によっては新しい使い方を発見するかもしれないよね。それも楽しみだ。
ということで、バッテリーが交換できたら、そして春になったら、FT-817NDを持って移動運用にでかけようと思っている。古い機械でもちゃんと使えるってことを証明しよう!
春はもうすぐ!
春になったら移動運用ということなんだけど、最近はあまりにも寒い日が続いていて散歩もおっくうになり、ときどきサボってしまう。
でも今日はいい天気だったので散歩にでかけた。そして公園に来るとそよ風の中に春の香りを感じたので、桜の木のそばにいくとこんなふうに芽が膨らんでいた。
どんなことがあろうが次の年の開花のために準備をしていて、3月4月になると満開の桜の花が咲く。自然ってすごいなって思う。
あと一ヶ月もすると会社の近くの乙川沿いの河津桜が満開になる。なんか懐かしいね。
P.S.
その後、こういう動画を見つけた。これを観たら使う気にはならないよね。