FT-817復活作戦の前にアクシデント発生! そのことをちょっとだけ書いてみよう。
腰痛はある日突然やってくる
たしかに、何となく少し違和感は感じていたけど、痛みはまったく感じていなかった。ところが3日前に突然腰に激痛が走った。またか!? いや「前」とはちょっと違うぞ?
そこでさっそくスマホの「アトラス解剖学アプリ」でどの筋肉なのかを調べると、脇腹から腰にかけての外腹斜筋と腰腸肋筋あたりだった。今までの場所と違うぞ?
そこで調べてみると、やっぱりこれが原因だった。
それはギターの練習で、足を組んでの練習を長時間ずっとやっていたからだ。しかも楽譜を見ながらなので身体が下を向きがちになって、姿勢がとても窮屈な状態だった。
さらに追い打ちをかけるように、右手の親指を切ってしまって、弦をはじく時にその痛みがあり、腰痛と両方でとても練習どころではない、しばらく練習を休むことにした。
もちろんただ休むだけでなく、いろいろ調べて自分で施術を始めたところだ。それでも回復するまでしばらく時間がかかりそうだ。
せっかく「雨降る窓辺で」がようやく最後まで全部弾けるようになって、仕上げの練習に入ったのに、やれやれ……(´Д`) …いやきっとこれも意味があることなんだと思う。
FT-817の復活作戦・その2
腰痛でギターの練習はできないけど、ジッとしていられないので、FT-817の復活作戦の続きを始めることにした。
今回の復活作戦の内容は次の3つだ。
① ディスプレイが見にくいのでスタンドを付ける。→ 3Dプリンターで作る。
② 内蔵バッテリーが古くて使えない → 大容量のものに交換
③ CWの混信を改善する → 狭帯域フィルターの取り付け
③はすでに最初から取り付けてあるので①と②になるが①は先日3Dプリンターでスタンドを作った。今回は残りの内蔵バッテリーの交換とテストを行う。
内蔵バッテリーの交換
当初は3000mAhを考えていたけど、詐欺サイトの件もあって、よく考えてみたらそんなに大容量のはいらないので、むせんZONE25という専門店で1900mAhを購入した。
左側は最初から入っていたバッテリーで容量は1400mAhだった。それを新しい1900mAに取り替える。といっても作業はただコネクタを差し替えるだけのこと。
バッテリーを取り替えたらさっそく充電を始める。新しいバッテリーは充電時間が12時間、しかしFT-817では充電時間は10時間までなので、その後2時間余分に充電する。
内蔵SWR計のテストをしてみた
充電が終わったのでちゃんと動作するか、そしてSWRのことを調べてみることにした。
なぜかというとFT-817にはATU(アンテナチューナー)がないので、外部チューナーを使う人が多いけどできたら使いたくない。それが可能かどうかを調べてみたいのだ。
使うアンテナは愛用しているエレクラフト社のAX1と決めている。これはコンパクトで高性能なアンテナでぼくのお気に入りだ。これを三脚にセットする。
そしてロッドアンテナの先に、自作のキャパシティハットを取り付ける。見た目は悪いけど柔らかい素材を使っているので小さく畳めるのがいい。
キャパシティハットを使うのは、アンテナの共振周波数を下げるためだ。このアンテナは共振周波数が高いので、CWの周波数帯に下げないといけないからだ。
エレクラフト社を始め米国のユーザーは、AX1はKX2用でこのATUでチューニングして使えばそれで良いという考えだけど、ぼくは可能な限り良い条件を作りたいと思う。
そしてカウンターポイズはその張り方で、SWRの値や共振周波数が変わる。今日は部屋の中で当然地面とは条件が異なるので、あくまでも簡易的なやり方をする。
そしてSWRを計測すると7.0800MHzで1.35となった。これくらいなら使用可能だ。
そして、そのままの状態でコネクタをSWR計からFT-817のアンテナ端子に差し替える。この状態でFT-817内蔵のSWR計で計ると全く振れない。これなら問題ない。
そして今度はテーブルの上に置いたFT-817のアンテナ端子に、AX1をセットしてSWRを計測してみる。当然だけど条件が変わるので値が変わるだろう。
この状態でSWRを計測すると、3つほど振れる。さて、これがどうかだ。
何をやっているかというと、アンテナチューナーなしで、実際に移動運用する時の話を考えているのだ。できるだけ装備を少なくしたいから三脚がない方がいい。
しかし三脚があれば事前にSWR計を使って、ベストな状態にセッティングできるので、そのままコネクターをFT-817に差し替えるだけで運用が可能になる。
いっぽう三脚なしでそのままFT-817にAX1を取り付けて、この状態でSWRを計測しながらセッティングできれば装備を少なくできる。でもたぶんちょっと面倒だろうな。
さて、そのことを踏まえて、ある実験をしている動画を見つけたので観てほしい。これはFT-817内蔵のSWR計がどれくらいあてになるかを調べたものだ。
あくまでも目安ということなんだけど、この実験をみる限り目盛が2個以下で運用すれば良さそうだ。先程のぼくの実験では3個になっていたので、微妙なところだ。
模擬実験をしてみた
さて、それでは三脚を持たずに移動運用をしたことを想定して、いきなりFT-817にAX1を取り付けて、適当にカウンターポイズを張って実験してみよう。
すると7.005MHzでまったく振れない。これなら問題なく使えるということか? ただし、これはたまたまかもしれないので、もう少し実験を続けることにしよう。
さて次はベランダからの移動運用をしてみよう。これらの機材を一式をベランダに持って行ってテストをすることで、どれくらいの荷物になるかを確かめてみたいのだ。
やれやれ腰が痛いというのに、自分がやりたいと思ったらどうしてもやらずにはいられない。自分でも困ったものだと思うけど、性分だから仕方がないよね。笑
まずは三脚にAX1をセットして、適当にカウンターポイズを張ってSWRを計測してみる。すると7.0080MHzで1.4だった。これくらいならATUなしで問題なく使えそうだ。
よしさっそく運用開始!
と思ったらバンド内はものすごく混んでいた。どうやら今日はコンテストの日らしい。端っこの方でCQを出してみたが全く反応なし。今日はやめとこう。
さて、装備について確認してみよう。
ここに持ってきたのは、ニーモの「ムーンライト リクライニングチェア」、そして新しく買ったヘリノックスの「テーブルオー」、どちらもコンパクトに収納できる。
加えてFT-817とパドル「TP-Ⅲ」、アナライザー「MFJ-223」、八重洲のヘッドフォンYH-77STA、そして三脚など、これくらいならバックパックに入るだろう。
とりあえず、今回の実験でFT-817が移動運用でも充分使えることがわかった。徒歩での移動運用ではKX2にこのFT-817が加わった。どちらが良いかという比較ではない。
もちろんKX2の方が性能やコンパクトさ、そして送信出力も10Wと2.5W(バッテリー)でKX2の方が有利だ。
でもそういう比較の問題ではなく、この古い無線機FT-817がまだ使えるなら、できるだけ長く使ってあげたいという愛着の気持ちなのだ。
物事は優劣だけで決めるのではなく、物に対する愛情をどれだけ持てるか、それは人に対しても同じことが言えるのだ。その気持ちがとても大切なんだと思う。
ナローフォルターのこと
最初に書いた今回の改造の③ CWの混信を改善する → 狭帯域フィルターは取り付け済み、ということでスルーしたけど、ちょっとだけ書いてみる。
FT-817を購入したときに、コリンズYF-122CNという300HzのCWフィルターをつけたものの、殆ど使うことはなかった。それを必用とする状況がなかったからだ。
でも今日はコンテストをやっていたので、あらためて部屋に戻って使ってみた。たしかに周波数を少し動かすだけで、フィルターが効いて凄い。いざという時に役立つな。
その後、FTDX10と受信比較をしてみると、受信感度はそれほど大きな差がなかった。しかし大きく違うのはノイズだ。FT-817はノイズが多いが、FTDX10は殆どない。実に静かだ。さすがにFTDX10はすごいなって思う。
・FTDX10が我が家にやってきた!
・今日はFTDX10のQSOデビュー記念日
・FTDX10の操作がイマイチなのでHam Radio Deluxeの出番
免許の申請
さて、今回の実験をしながら、ふと気がついたことがある。それは「申請しないと使えない」ということだ。
このFT-817という無線機はカムバックした時に買ったもので、当時は固定局として申請していたのだ。その後FTDX3000がこれに加わった。
そして、KX2を買ったときに新しく移動局として申請した。さらにVN-4002とIC-705が加わった。つまりぼくは固定局と移動局の2つの局免を持っているわけだね。
だから今回FT-817を移動で使うには、これを固定局用から移動局用に変更申請しないといけないのだ。
そこで、さっそく電子申請・届け出システムLiteで申請した。申請が通るまでは固定でしか運用できないが、暖かくなってからの運用なのでそれまで待とう。
というわけで、とりあえず「FT-817の復活作戦!」は次回実践編へと続くのである。暖かくなったらどこにでかけようかな。今からとても楽しみだ。
その前にできるだけ早く腰痛を治さないといけないね。ギターの練習も再開したいしね♪