今までほとんど車の中で眠っていた移動用のIC-705とKX2を、固定でも使えるようにした。さらにもう1本アンテナが加わったので、ぼくのシャックがより面白くなった。
ところがその運用をしばらく続けていると、ちょっと違和感というか使い辛さを感じ始めたのだ。環境のレベルが上がるとちょっとしたことも、よりよくしたいと思うよね。
それが何かというと近くでみるとわかるけど、KX2の操作パネルがデスクの上だと見にくいのだ。いやそれより、隣のIC-705のように縦型にして見栄えを揃えたいと思ったのだ。
でもそりゃ当たり前じゃないか。KX2は移動運用のための無線機で、できるだけコンパクトになるように設計されているし、近くに置いて使うからむしろこれでいい。
だったらKX2をデスク上で使うようにするなら、専用のスタンドがあればより見やすくなるはずだと思った。
いつものようにYouTubeで「KX2 Stand」で検索してみた。さっそくこんな動画が見つかった。いいなこれと思って、概要欄のリンク先を見たが販売されていなかった。
するとeBayで同じスタンドを見つけた。価格はUS $43.33で、チェックアウトして送料も含んだ価格を調べるとUS $72.70(10,145 円)だった。意外に高い。それにぼくのパドルでは低すぎるかな。
さらにグーグルの画像検索で調べてみた。
すると3Dプリンターの投稿サイト「Thingiver」でこんなスタンドを見つけた。う〜ん、なんとなくカッコ悪いし、こりゃイマイチだな。却下!
そして「Cults」でこんなスタンドを見つけた。これなら高さも余裕がありそうでいい。よしさっそく作ってみよう! 久しぶりに3Dプリンターが活躍できるぞ。
まずはこのサイトからstlデータをダウンロードする。これをPrusaSlicerというソフトでデータを読み込む。そして3Dプリンターで出力するための設定をする。
次にスライスを実行すると、3Dプリンターで出力するためのGコードデータができあがる。これを3Dプリンターに読み込ませて実行させるのだ。慣れたもんでしょ?笑
これはぼくが持っている「Original Prusa i3 MK3S+ 3Dプリンター」だ。まる4日かかって苦労しながら作り上げたものだ。→ 製作記
最初の頃は出力で何度も失敗を繰り返したが、最近では安定して出力できるようになった。後の動画で観るとわかるけど、まるで生き物のような動きをして作っていく、3Dプリンターってすごいなっていつも思うよ。
出力中は異音が聞こえない限り、そのまま他のことをしているだけ。それでも2時間半かかってようやく完成した。といってもまだちゃんと収まるかを確認してみないとわからないから完成とはいえない。
何故かというと、いろんな条件でできあがりの寸法が多少変わることがあるので、もし合わなければ設定を変えてまたやり直しすることになる。でもそれは仕方がないことだ。
さあ緊張の一瞬!
さあ、どうだ? どうだ!? おし、"ほぼ"寸法通りでちゃんと收まったぞ、とりあえず合格としよう。「ほぼ」というのは後で修正可能な範囲だからだ。
このスタンドはこのCWパドルの出っ張りの部分と、スタンドの切り欠き部分の寸法が一致しないと、ちゃんと入らなかったりガタが出てしてしまう。
実際は0.5mmほどパドルの基板の幅が大きかったのでキチンと収まらない。それでもヤスリで削って合わせることができた。よし完成〜〜!
実際に使ってみると、使い心地はとても良かった。そのようすを簡単な動画にしてYouTubeにアップしたのでご覧くだされ。
というわけで、スタンドに載せたKX2と他の無線機を並べてみた。よしこれなら全く違和感がないでしょ? お陰でKX2の操作パネルがとても見やすくなった。
こんなふうにアマチュア無線をやっていると、いろんなテーマが次から次と見つかってくる。それをいかにして解決していくか、それが楽しいんだねえ。面白いんだよねえ。