ぼくがブログを書いている理由
ぼくがブログを書いているのは、自分の記録というのはもちろんなんだけど、それが少しでも何かの役に立てばいいな、きっかけになればいいなという想いからだ。
メインのアマチュア無線は、これを読んた人の中から、これから始めてみたいなとか、カムバックしようかなと思う人が一人でも増えたらいいなと願っているからなんだね。
今日の話も、最近は物作りをする人が少なくなったように感じるからだ。できあいのものを買うより、自分で作ったものを使う。みんなにその大切な意味を知って欲しいし、そう願っている。
そして、ぼくが以前手作りキットの会社(アーカイブなので表示されるのに時間がかかります)をやっていたのも、手作りの楽しさを知って欲しかったからだ。
子どもの頃から物作りが好きだった
ぼくは小さい頃から物作りが好きで、その頃はエンジン飛行機や、木製のクルーザー、そしてプラモデル等を作ることが大好きだった。そして小学5年生にアマチュア無線に興味を持ち始めて、高校生で真空管の受信機を作り、その後開局した。
ところが大人になって殆ど物作りをしなくなっていた。興味がなくなったわけではない。仕事や子育てに忙しくて、趣味の時間がまったく持てなかったからだ。
その後は父と兄が経営していた紡績会社に移り、新しい事業を始めたり、それを軌道に乗せるまでの仕事でとても忙しい毎日が続き、やっぱり全く時間の余裕がなかった。
シーカヤック作り
そんな中でも今から18年ほど前「暮らしの手帖」にファルトカヌーの記事があることを知り、会社のミシンや材料で組み立て式カヌーを作ることにした。
ところがその準備中にベニヤで作るシーカヤックがあることを知り、こちらの方が面白そうだなと思って切り替えることにした。
以前のQSLカードにはそのシーカヤックをメインに使っている。(現在は在庫がなくなったので、新しいカードの製作中)製作過程はざっと次のような感じだ。
これはベニヤ板をレザーカットしてあるキットだ。キットだけどかなり難易度が高いものだった。あるのは図面だけで、作り方の説明がないので自分で考えるしかないからだ。
それでもシーカヤック作りは本当に楽しかった。仕事が終わってから夜に会社の2階の倉庫で作っていたので、2006年08月25日 〜 2008年09月28日までの2年もかかった。
シーカヤック製作記(長編)
進水式には13人の仲間が集まってくれた。みんなありがとう!
さあ、いざ入水! お〜、まるで滑るように進んでいく。しかも安定感と直進性が抜群だ。
製作は何度も挫折しかけたけど、やっぱり作るのが好きだったので、気を取り直して完成させた。ところがせっかく苦労して作ったのに、乗ったのはたったの2回だけという…。
このシーカヤック作りを通じて、物作りの真髄を知ったように思う。それは「物を作る」ということは、その方法を「自分の頭で考える」ということ。
製作記にも書いてあるんだけど " 手作りというのは結局ただ作るだけぢゃなくて、どうやっていい物を作ろうかとか、どうやって楽にしようかとか、そんなことを考えるから楽しいんだと思います " その通りだ。
それ以上に完成した喜びの大きさは格別だ。これは「決してお金で買うことができない尊いものだ」ということも実感できたんだね。
ついに、ぼくの趣味部屋を持つことができた
その後今からちょうど10年前、長男が一人暮らしを始めたことで、念願だった自分の趣味部屋をもつことができた。これは人生の転機でもあった。
これをきっかけに本格的にアマチュア無線や趣味の時間を持てるようになった。
と言ってもこの頃は、趣味はほとんどアマチュア無線だ。カムバックしたばかりだったので、全てが新鮮で面白かったし、勉強したり実験することが山ほどあったからだ。
その後は少しずつ部屋の改造をしていき、より趣味を楽しめる部屋にしてきた。
この間に楽器が増えたし、ガラスペンやインク集めが趣味に加わったり、アクアリウムの趣味も加わった。ある意味で水草のレイアウト作りも「物作り」なのかもしれないね。
こうした部屋を少しずつ改造していくことも「物作り」のひとつだと思って楽しんでいる。
ぼくの趣味部屋 改造記録
やっと自分の趣味部屋を持つことができたが、「物作り」はそれから3年くらいたって、今から7年前の「帆船模型作り」から本格的に物作りの火がついたんだと思う。
帆船模型作り
シーカヤック作りから10年ほどたって、少し時間の余裕もできてきた頃、昔から物作りが好きだったことを思い出して、何気なく帆船模型というキーワードが浮かんだ。
そして、帆船模型のサイトをみた途端、完全に火がついた。その後、帆船模型作りを 2017年5月28日~ 2018年10月6日 の1年半ほどかけて、なんとか完成させた。
いや正直言うと、楽しいという気持ちより、早く終わらせたい、という気持ちの方が大きかったかもしれない。最初は楽しかったけど、進むに従って難易度が増してきたからだ。
説明書はあるものの、さっぱり意味がわからず、途中からこの説明書には頼らず(てか頼りにならないので)、自分で図面だけを頼りに考えながら作った。
図面といっても、パーツの位置を示してあるだけで、手順はわからないので、自分で考えるしかない。そもそも帆船模型作りはそういうものだという考え方なんだろう。
何が大変だったのかというと、この縦横無尽に張り巡らせるロープ張りだった。ロープの端は全て結ぶし、この網のような部分も交差するところ全てを短い糸で結んである。
というわけで、全工程のダイジェスト動画をどぞ!
それでも本当に苦労して作ったので、完成させた喜びはひとしおだった。でももうこんな面倒なことは二度とやりたくないと心底思った。
CW用QRPトランシーバーの製作
2019年1月27日 〜 2019年3月3日 はVN-4002という7MのCW用QRPトランシーバーの製作を楽しんだ。あれほどもう物作りはしたくないって思ったのに、物作り中毒なのか?
最終的には小さなスピーカーを追加したり、SWR計も追加製作したり、3Dプリンターでケースを作ったりとグレードアップしていくのは楽しかった。
日本のアマチュア無線家が作ったキットなので、その説明書はとても詳しく親切だ。ただし、専門用語や書かれていることを理解するのは難しかった。
そしてとにかく細かい作業だし、とても狭いところに部品の配置をしていくので、手先の起用さ特にハンダ付けのスキルが試されるキットだった。
その後これを使って会社の近くで移動運用をした。こういう製作キットを作るのはとても楽しかったし、自分で作ったものが実際に役に立つというのが面白いよね。
蒸気機関車ジュピター号の製作
以前作った帆船模型作りのような大作は本当に大変だったので、もう二度とあんな面倒なことはしたくないと思っていた。
ところがしばらくすると、また何かを作りたくなる。やっぱりこういうものを見てしまうと、欲しくてほしくてたまらなくなるのだ。まるで子供だな。
その後、 2019年12月18日 〜 2020年6月10日 まで6ヶ月かけて蒸気機関車「ジュピター号」を作った。完成すると全長が50cmもあるので、飾るととても存在感がある。
物作りが面白いのは「考える」ということだ。どういう手順で進めようかとか、失敗したときにどうやってそれをクリアしていくかを考えることだ。それが面白いんだね。
帆船模型と同様に、説明書はどこに何をつけるかだけで、手順の説明はないのでちゃんと後のことを考えないと後悔することが多い。とにかく考えて作れということだ。
このキットの凄いのは細部まで再現していることだ。そうなるとそれぞれのレバーが何のためにあるのかに興味を持ち始めた。
そしてこの頃は蒸気機関車の運転のことに興味を持ち始め、毎日のように実際に運転している動画を観て、手順を覚えようと思った。全て手動なのが凄いし、何より格好良い!
こういうハウツーものの動画も面白かった。それだけじゃなく、蒸気機関車が動く仕組みも勉強して、本当に楽しかった。
ちなみにこのジュピター号は、セントラル・パシフィック鉄道がイベントのために作った機関車だ。実物は本当にかっこいいなあ。
さらに作ってわかったのが、このジュピター号は石炭ではなく、薪を燃料にしていることだ。へ〜、ためになったねえ。
そしてやっぱりこのジュピター号の製作が終わったあとは、本当に大変だったので、もうこういう細かい模型作りはやりたくないと心底思った。
パソコンの自作
2020年7月17日~19日の3日でパソコンの自作をした。ずっと使っていたDELLはアマチュア無線で使うときには、同時にたくさんのソフトを起動させるのでとても重くなる。
そこで新しいパソコンを買おうかと思ったが、偶然YouTubeで自作パソコンのことを知った。「パソコン工房の組立キット」には数多くのキットがあり、自分で作ればかなり安くパソコンが手に入る。
その中からCPUが第9世代のインテルCore i7、メモリ16GB、ストレジは500GB SSDのキットにした。これで7万5千円なんだけど同じ性能ならDELLで16万するのだ。
これがキットの内容だけど、驚くほどシンプルだ。基板はパーツがアッセンブルしてあるので、組み立てといってもこれらをボックスに組み込み、配線をするくらいだろうか。
完成後に前のパソコンからデータを引っ越しさせて、Windows10をインストールして完了。その後、ファンの音がうるさいので消音タイプに交換したくらいだ。
DELLやHP他のメーカー製のパソコンはなぜかどんどん重くなっていく。それはメーカー製のパソコンには不要なソフトや常駐プログラムがいっぱい組み込まれているからだ。
でもDIYのパソコンにはそういうものが何もない。だからいつまでも快適でサクサクに動くのが凄い! これは長年使っていて全く変わらない。
せいぜい時々「Glary Utilities」でレジストや一時ファイルのクリーナー、ディスクの修復をするくらいでとても快適だ。配線が少し大変なくらいなので、ぜひオススメしたい!
PCの自作に挑むのだ
自作PCが完成したぞ!
CPUファンを交換してみた
3Dプリンターの製作
2021年2月19日 〜 2021年2月23日 は3Dプリンター「Prusa i3 MK3S」の製作した。蒸気機関車作りで心底もう嫌だと思った物作りを、またやろうとすることに呆れる。
製作は失敗の連続で本当に苦労したけど、この3Dプリンターが後にいろんな物を作るのにとても役に立っているので、作って良かった。
このキット作りの最大の難関は、自分のミスで手順を間違ってしまったことだ。そのためやり直そうと思ったけど、ボルトが抜けなくて本当にどうしようかと思った。
このボルトのナットの溝が潰れてが空回りしてしまって抜けない。しかもそのナットは埋め込んである。これが抜けなければ先に進むことができないのだ。それでもなんとかこの方法で乗り越えることができた。
このキットには分厚いマニュアル本がついていて、とても親切でわかりやすい(でも間違えたけど)。こんなふうに語りかけるように説明があり、工程が終わるごとに「15%の(付属の)グミを食べましょう」とかすすめてくれる。
この3Dプリンターのお陰でいろんなものを作ることができるようになって、とても良かったと思っている。そしてこれからも活躍してくれるだろう。
HF用50Wリニアアンプの製作
最近では2022年5月28日 〜 2022年8月3日 の間は 「HARDROCK-50」という50Wのリニアアンプの製作をした。もちろんこれは現役で本当に役に立っている。
このキットには英語のマニュアルがPDFで用意されているので、これを印刷したりiPadで翻訳しながら進めていった。そして質問があるとJimさんがちゃんと教えてくれる。
そして最後はどうやっても問題が解決できなかったので、Jimさんに送って修理をしてもらった。「修理代はいくらですか?」と問い合わせると「これも含めての値段です」と無料でやってくれた。
ただ単に物を売るだけではない、後のフォローがいかに大切かがちゃんとわかって会社を運営している。これはぼくの会社も全く同じだった。それが会社運営の最も大切なこと。
詳細は「HARDROCK-50製作記録のまとめ」でどうぞ。さらに動画もどぞ!
こんなふうに自分が作ったものが役に立つのが一番楽しいし嬉しいことだと思う。
そしてもう1本の動画は、IC-705とHardRock-50を使って、自宅でFT8を運用したときのものだ。IC-705とBluetoothで連動するのが凄い!
鉄道模型作り
そうそう、まだ終わっていない物作りがあった。それは鉄道模型、ジオラマ作りだ。2021年2月5日から始めて2021年10月18日で休止。2年半製作は止まったままだ。
その理由はジオラマの人形が作れていないことにある。今あるのはNゲージ(1/150)のもので、僕が作っているZゲージ(1/220)だとサイズが合わない。
ところが最近になって1/200のものを見つけたので、これを使って少しずつ色塗りをして配置していこうと思っているのだ。この続きは後日詳しく書くことにしよう。
というわけで、この数年は毎年のように何かを作ってきた。でも年のせいかこれだけの気力や集中力やパワーは、この先はもう残っていないような気がしている。
これからもずっと一生物作りを楽しんでいきたい
たしかに、大きなパワーを使う物作りはできないだろうね。でもね。これまでも作ってきたように、あまり長い時間がかからない物作りはこれからも続けるだろうな。
というより、好きなことをし続ける。それが生きている証なんじゃないだろうか。
FT-817の復活作戦・3Dプリンターでスタンドを作ってみた
おいおい、ちょっと待ってくれ!まだこれが残っているぢゃないか。
そうだよねえ。これを衝動買いしてそのままになってるよねえ。鉄道模型が一段落したら始めるかねえ。その気力が残っていたらだけどねえ。ねえが多すぎるよねえ。笑
でもこれを観ると楽しそうだけど、躊躇してしまうのである。。。。(–;)